新種牡馬から2歳女王が誕生するのか? 阪神JF(G1、芝1600メートル、10日)の「追い斬り激論」は、東西トレセンのクロストークでオルフェーヴル初年度産駒の重賞ウイナー2頭を検討。松田記者の牧場取材情報も得ながら、西の木村記者はデビュー2連勝のラッキーライラック(松永幹)を推奨。「激論」初登場の東の久野記者は、ロックディスタウン(二ノ宮)をプッシュした。

 木村 はじめまして。

 久野 15年以上前にサッカーの取材現場で会っているぞ。覚えてないのか(笑い)。

 木村 そうでしたっけ。それよりラッキーライラックがいいですよ。栗東Cウッドで古馬に3馬身半先行して5馬身先着しました。時計は5ハロン82秒5-37秒5-11秒9。松永幹師は「以前より反応が良くなっている。言うことない」と絶賛してました。

 久野 新種牡馬オルフェーヴル産駒だな。

 松田 牧場取材で聞いたんですが、父の現役時代の暴れん坊なイメージがあって、最初は育成スタッフもおっかなびっくり乗っていたんです。でも総じて賢い馬が多くて、オンとオフがしっかりしているよう。

 木村 ラッキーのアルテミスSは好位から抜け出す正攻法。オルフェ産駒の中でも特に優等生という感じがします。手綱を取る石橋騎手も「結果を求められる馬。それに応えたい」と気合が入っています。

 久野 俺は同じオルフェ産駒でも、札幌2歳S勝ちのロックディスタウンを推す。この馬も2戦とも好位で折り合った。しまいが切れ、操縦性もいい。最終追いは美浦ウッドで4ハロン52秒4-37秒0-12秒9。チップが重たい中、直線いっぱいに追われて首差遅れたけど、4馬身追走してのものだから「気にしていない」と佐竹助手。

 松田 中央の新種牡馬リーディングはロードカナロアが31勝でトップ(12月4日現在)。オルフェーヴルは8勝でエイシンフラッシュ、ノヴェリストに次いで4位だけど、ラッキーとロックの2頭が重賞勝ち。レベルの高いレースで結果を出してます。

 木村 同産駒の牝馬は延べ54頭が出走して平均馬体重は447キロ。ラッキーもロックも480~490キロ台と馬格があるのが魅力。

 久野 だからロックは3週連続で併せ馬を消化できるんだ。この時期の2歳牝馬としてはかなり攻めている。佐竹助手は「G1を使うので。先生(二ノ宮師)とも相談して、少しやっておいた方がいい」と勝利への執念を感じさせていた。

 木村 13年から約5年間の阪神1600メートルの2歳戦種牡馬別成績はディープインパクトが16勝で、2位ハーツクライの6勝を大きく上回る。今回オルフェ産駒ワンツーなら世代交代の第1歩になるかも。

 松田 僕は今年もディープ産駒が怖いと思いますが・・・。

 久野 何だと、俺と木村は先週のチャンピオンズCはそろってテイエムジンソクに◎を打ったコンビだぞ。俺たちの見立ての方が正しいはず。まあ、木村は1着ゴールドドリームが抜けていたけどな。

 木村 仲間のふりして、最後にけなさないで下さい。今週は張り手一発(西日本版掲載のコラム名)かましますよ。

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