今週の日曜京都メインは菊花賞(G1、芝3000メートル、22日)が行われる。

 3頭出しの池江厩舎でアルアインは皐月賞馬、サトノアーサーはデビュー当初から話題でダービー5番人気(10着)になったほどのポテンシャルの持ち主だ。春のクラシックに参戦できなかったサトノクロニクルは注目度では引けを取るかもしれない。だが兼武助手は「舞台はこの馬が一番合っていそう」と語る。僚馬2頭を差し置き、菊の大輪を射止める可能性も十分にある。

 1週前追い切りがこの馬を象徴している。12日にCウッドでアルアインと併走、ラスト100メートルでいったん前に出られたが巻き返し、ゴールでは首差前へ出た。担当の森沢助手が「エンジンのかかりが遅いけど、その分長くいい脚を使う」と言う通りの末脚の持続力を披露した。

 菊花賞時のキーワードで代表的なのが「折り合い」と「成長力」。これらを備えているのが強みだ。「キャンターの時は行きたがるけど一定のスピードになったら折り合う。普段乗っている感じでは3000メートルは合いそう」と3冠馬オルフェーヴルも担当した森沢助手。成長に関しても、セントライト記念時がプラス12キロで「春はきゃしゃだった体がひと回り大きくなった」。結果は3着だったが、直線で前が詰まる不利があり力負けではなかった。

 10年ビッグウィーク(神戸新聞杯3着)や14年トーホウジャッカル(同3着)など、トライアル3着馬がたびたび本番を勝ってきた。そんなクロニクル(年代記)に名を連ねるかもしれない。【岡本光男】

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