<セントウルS>◇10日=阪神◇G2◇芝1200メートル◇3歳上◇出走14頭◇1着馬にスプリンターズS優先出走権

 スプリント界に新星誕生だ。単勝1番人気のファインニードル(牡4、高橋忠)が重賞初制覇を果たした。3番手で迎えた直線で切れ味鋭く抜け出した。同じく1番人気で5着に敗れた前走・北九州記念の雪辱を果たし、スプリンターズS(G1、芝1200メートル、10月1日=中山)の優先出走権を獲得。有力候補の一角に浮上した。

 目の前に開いた隙間を見逃さなかった。内の3番手で迎えた直線。M・デムーロ騎手のゴーサインを受けると、ファインニードルがわずか1頭分のスペースを突き抜けた。ゴールまでスピードは緩まない。2着ラインミーティアに1馬身1/4差をつける快勝で、待望の重賞タイトルをつかんだ。

 「ずっと手応えが良かった。すごくいい手応えで直線も余裕な感じだった」

 名手の笑顔がいつも以上にはじけた。前走の北九州記念も今回と同じく1番人気の支持を受けたが、直線で周りを囲まれ5着。「このあいだも勝つつもりだったけど、全然前が開かなかった。今日は良かった」。募っていた悔しさを晴らし、喜びもひとしおだった。

 秋の阪神でデビューして2年。4歳秋を迎え、充実期に入った。「すごく賢くなった。今日もスタートはちょっと悪かったけど、すぐに前に行った。能力がだいぶ違ってきた」と鞍上は目を細める。米国出張中の高橋忠師に代わり、鵜木助手は「名前(の意味)は細針やけど、弾丸みたいな力強さが出てきた。追い切りも遅いかなと思ったら、時計が出てたからね」と、ここにきての成長を証言した。

 中2週となるスプリンターズSの優先出走権も獲得した。鵜木助手は次走について「状態を見てから」と明言を避けたが、初のG1でも通用する素材なのは確かだ。M・デムーロ騎手は昨年の覇者レッドファルクスに騎乗予定だが「スピード、スタミナもある。次も楽しみです」とエールを送る。スプリント界に現れた新星が、秋の中山でより明るい輝きを放ちそうだ。【木村有三】

  1. 極ウマくんの星占い
  2. 16年ぶりJRA女性ジョッキー藤田菜七子まとめ