「ガラガラポン」とは政治の世界などでよく飛び出す言葉ですが、26日(日本時間27日早朝)のトラヴァーズS(G1、ダート2000メートル=サラトガ)はタイトルを分け合った3頭の米国3冠競走の勝ち馬が勢ぞろい。もう1度、3歳馬の代表を決める「ガラガラポン」的なレースになりそうです。

 今年の3冠はケンタッキーダービー(ダート2000メートル)をオールウェイズドリーミング(牡)が優勝。続くプリークネスS(ダート1900メートル)は単勝13・4倍の伏兵クラウドコンピューティング(牡)が制し、本命のオールウェイズドリーミングは8着に敗れました。この2頭が不在となったベルモントS(ダート2400メートル)はケンタッキーダービー6着から直行したタップリット(牡)が最後の1冠をもぎ取りました。

 オールウェイズドリーミングとクラウドコンピューティングは7月29日のジムダンディS(G1、ダート1800メートル=サラトガ)で再戦しましたが、前者は3着、後者は最下位の5着に敗退。2頭のクラシック馬をまとめて負かし、後続を4馬身3/4差ちぎったのは、初ダートだった伏兵グッドサマリタン(牡)でした。

 現段階で出走予定馬は11頭。注目はタイトルホルダーの3頭とグッドサマリタンだけではありません。7月30日のハスケル招待S(G1、ダート1800メートル)を鼻差で制したガーヴィン(牡)と2着惜敗のマクラッケン(牡)、それにケンタッキーダービー18着で3冠戦線を離れ、後にオハイオダービー(G3)、インディアナダービー(G3)を連勝して最前線に戻ってきたアイラップ(牡)、ダークホースとして重賞は1勝ながら6戦4勝、2着2回のウェストコースト(牡)からも目が離せず、まさに群雄割拠。ニューヨーカーの避暑地、サラトガの名物レース、トラヴァーズSの別名は「真夏のダービー」。その名にぴったりの熱い一戦になりそうです。【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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