<アイビスSD>◇30日=新潟◇G3◇芝直線1000メートル◇3歳上◇出走16頭

 格上挑戦の8番人気ラインミーティア(牡7、水野)が、重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは54秒2。最速上がりでG前強襲、1番人気フィドゥーシアを首差で差し切った。西田雄一郎騎手(42)はケイティラブで制した10年のこのレース以来の重賞3勝目となった。

 JRAで最も短く最も熱い54秒2の熱戦は、最後に主役が登場した。ラインミーティアと西田は残り100メートルでレジーナフォルテ、アクティブミノルの間をすり抜け、フィドゥーシアに襲いかかった。「この馬の切れ味を1粒でも残さないように。正直届くかどうかと思ったけど、最後まで追えば何とかなる」。前半400メートルを11番手で通過した人馬の大逆転劇。鞍上は「最近はなかなか勝てなかったですけど」と謙遜するが、10年にケイティラブで制した千直巧者。「何度勝ってもいいですね」とファンの前で喜びを爆発させた。

 初めてコンビを組んだ3走前の邁進特別(1000万、1着)は、この日と同じ31秒6の末脚で制した。今回で4戦連続の騎乗。「切れ味が通用するのは分かっていた。格上挑戦なので胸を借りるつもりで。勝ちにいかないのが正解だった」。消耗戦で慌てずに追い上げた仕掛けが光った。

 直線競馬のスペシャリストとして、7歳で重賞初制覇。水野師は「どこかを使って、また秋に」と今後を見据えた。同舞台のルミエールオータムダッシュ(オープン=10月29日)が秋の最大目標だ。【木南友輔】

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