<追い斬り激論:ラジオNIKKEI賞>

 中京とともに今週開幕する福島のメイン、3歳重賞ラジオNIKKEI賞(G3、芝1800メートル、7月2日)の最終追い切りが28日、東西トレセンで行われた。柏山自夢記者はサトノクロニクル(牡、池江)を推奨。初めての小回りにも対応できるとみた。辻敦子記者は前走で大きな収穫のあったクリアザトラック(牡、角居)に注目した。

 辻 上半期最後のG1、宝塚記念の番記者、お疲れ様でした。

 柏山 キタサンブラックとシャケトラの馬連1点予想をしていたから、まさかあんな結果になるとは思わなくて・・・。いまだに信じられない。

 辻 残念でしたが、競馬に「絶対」はないのだとあらためて勉強になりました。今週のラジオNIKKEI賞はどの馬が気になりますか。

 柏山 サトノクロニクルかな。ダービーは除外で出られなかったけど、能力は高いと思う。

 辻 でもでも・・・何とそのダービーから、重賞では1番人気馬が10連敗中だそうです。

 柏山 後ろを見ずに前を向こう。

 辻 はい(笑い)。Cウッドで川田騎手が騎乗して、4ハロン53秒9-11秒9でした。馬なりで、併せたマウントゴールド(古馬1000万)に併入しています。

 柏山 3、4コーナーで早めに前との差を詰めに行ったのがいいなと思った。

 辻 どういうことですか?

 柏山 池江師は「ラスト1ハロンをさっと流す程度」と言っていたけど、それまでに相手をいつでも差せる射程圏に入れて走れている。この馬はこれまでずっと外回りで走っていた。小回りの福島ではしまい一辺倒ではいけないと思うけど、それを問題ないと思わせる動きだった。

 辻 なるほど。3走前、中山の水仙賞(2着)は1コーナーで下げすぎてしまったようですが、もともと好位でも脚をためられますし、福島でも楽しみですね。

 柏山 それで辻はどの馬を推しているの?


 辻 私はクリアザトラックです。今日は芝で追い切られて、6ハロン89秒5-11秒3。前半はかなり我慢させ、最後だけでした。ラスト2ハロンくらいからだったんですが、ゴール板を過ぎてから1ハロンくらいやっていたので、迫力は時計以上でしたよ。

 柏山 併せたラビットラン(3歳500万)もゴール板を過ぎてから強めに追われていたよね。レースでも、前走もしっかり勝ちきっている。

 辻 前走はスローペースでしたが、我慢が利いていて、しっかり脚をためられていました。いつもならもっと引っ掛かってしまっていたのではないかなと思います。初めての長距離輸送をクリアし、勝ちきったので、着差以上にいい1戦だった印象でした。

 柏山 どんどん強気になってきたな。

 辻 阪神開催の予想が散々だったので、夏に巻き返したいんです。

 柏山 秋のG1につなげたいな。頑張ろう。

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