<フローラS>◇23日=東京◇G2◇芝2000メートル◇3歳牝◇出走18頭◇3着までオークス優先出走権

 単勝12番人気のモズカッチャン(鮫島)が、3連勝で重賞初勝利を飾った。最後の直線、前を走っていた2頭をゴール前で外からしぶとく差し切った。鮫島厩舎はオークス(G1、芝2400メートル、5月21日=東京)に最大3頭出しの可能性が出てきた。

 最後のひと伸びに、和田騎手も鮫島師も驚いた。外に出したモズカッチャンが前2頭に迫る。残り100メートルでフローレスマジックに馬体を合わせると、さらに伸びた。先頭のヤマカツグレースを差し切ったところが、ゴールだった。

 和田騎手はレース後、感心しながら振り返る。「瞬発力があるのは分かっていた。並んでからまた伸びてくれた」。鮫島師は3着以内が確定的となったゴール前で、実は満足していた。「これでオークスの権利は取れた」。さらにそこから伸びて、先頭でゴールを切った。「力のある証拠だと思う」と笑顔で馬の健闘ぶりをたたえた。

 初勝利まで3戦を要した。「最初はゲートが悪かったりした」と鮫島師が振り返る。未勝利勝ちからは、一気の3連勝。最高の勢いでオークスへ向かう。ゲートの不安は完全に解消されてはいないが、「オークスは2400メートルだし、スタートはそこまで気にならない。それよりもしっかり折り合えたし、レースも上手になった。最高のレースをしてくれた」とトレーナーは胸を張った。

 鮫島厩舎は忘れな草賞を勝ったハローユニコーン、2勝馬のマナローラと最大3頭出しの可能性がある。この日の勝利で重賞21勝目だがG1は未勝利。「そりゃ、G1は取りたいですよ」。3週後の東京でその目標を現実にする。【三上広隆】

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