<マーチS>◇26日=中山◇G3◇ダート1800メートル◇4歳上◇出走16頭

 10番人気の伏兵インカンテーション(牡7、羽月)が好位から抜け出し、重賞4勝目を挙げた。初コンビの勝浦正樹騎手(38)が道中3番手の好位で流れに乗り、直線でしぶとく抜け出した。一昨年5月の平安SVから苦戦が続いていたが、古豪が健在ぶりを見せつけた。

 衰えたとは言わせない。7歳馬インカンテーションには走る気力も、力も残っていた。初騎乗の勝浦が見事に引き出した。「前の方に行きたいとは思っていたけど、特に3番手は意識していなかった。自分のリズムであればハナでもいいと思っていた」。道中はインの3番手で流れに乗った。

 4角手前からじわじわと脚を伸ばすと、最後はディアデルレイ(2着)とアスカノロマン(5着)の間を割って出た。「(追うのに)必死でした。本当によく頑張ってくれた」。勝浦自身およそ1年ぶりとなる重賞制覇に、初コンビを組んだパートナーをたたえた。

 インカンテーションも15年5月の平安S以来の重賞4勝目を挙げた。最近はコンスタントに使い込めずに結果が出ていなかったが、地力は健在だった。勝浦も「初騎乗なので以前との比較はできないけれど、すべての面でこなしてくれた。いい走りだった」と断言する。次走などは未定だが、この走りならまだまだダート戦線の最前線で活躍できる。G1の常連が、復活の1勝だ。【三上広隆】

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