<ドバイターフ>◇25日=メイダン◇G1◇芝1800メートル◇出走13頭◇1着賞金360万ドル(約4億1400万円)

 日本馬が連覇を飾った。“大魔神”佐々木主浩オーナーの所有馬で、昨年の秋華賞馬ヴィブロス(牝4、友道)が海外初挑戦で、G1・2勝目を挙げた。16年リアルスティールに続く、日本馬による連覇となった。

 日本の牝馬ではこのレース初優勝の偉業だ。道中は後方3、4番手からの競馬。直線手前から早めにモレイラ騎手の手は動いていたが、先に抜け出していたリブチェスター、エシェムの外から一気に突き抜けた。 佐々木オーナーは「最後にかけようという作戦だった。(直線は)もう騒いでいました。よく覚えてない。祈るような感じで見ていた。友道先生の夢だったし、本当にうれしい」と興奮気味だった。

 今年1月。友道師は毎週のようにヴィブロスの成長を実感していた。「放牧先で馬を見るたびに大きくなってて。今年の秋にアメリカに行く予定だったけど、これなら早めてもいいかな」。デビュー当初、馬体重は410キロ前後。それが昨冬の放牧で約40キロも増量し、調教に手加減の必要がないほど、たくましさを増した。14年ジャスタウェイ、16年リアルスティールと同じ、中山記念(5着)をたたいての参戦。「思い描いた通りの調整ができた」。その走りに世界も驚いた。

 所有馬が初めて海外レースに臨んだ同オーナーは夢見心地だった。参加するだけではなく、最高の結果もくれた。今秋、半兄シュヴァルグランはBCターフに参戦予定。今後について友道師はBCフィリー&メアターフ(G1、芝2000メートル)が選択肢の1つであることを明言した。「馬のことは先生に任せている。調教師にもいろいろな夢がある。僕はそれに協力するだけ」。さらに夢を広げてくれる馬が現れた。【松田直樹】

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