<金鯱賞:追い切り>

 G1に昇格した大阪杯の前哨戦となった土曜中京メイン金鯱賞(G2、芝2000メートル、11日、1着馬に優先出走権)の追い切りが8日、東西のトレセンで行われた。昨年12月の金鯱賞を勝ったばかりのヤマカツエース(牡5、池添兼)は“変則連覇”に挑む一戦。好調維持を印象づける動きで、大阪杯へ加速する。

 さすがの動きだった。Cウッドの直線に向いたヤマカツエースは、池添騎手が軽く仕掛けただけで反応した。シャープ、かつ力強いフットワークでラスト11秒7(6ハロン81秒9)。鞍上は「しまいを伸ばした程度だが動きは良かった。いい形でレースへ行けそう」と満足の表情。見守った池添兼師も「先週にしっかりとやっているし、今日はこれで十分。いい仕上がりで出せる」とうなずいた。

 昨年12月3日、わずか3カ月前に金鯱賞を制したばかり。中団追走から直線で鋭くはじけた。「いい勝ち方だった。馬が自信をつけたように感じる」と師はほおを緩める。「以前は輸送で体が減っていたが、ここ2走は500キロを維持できた」。前走・有馬記念で4着に好走したのも精神面で成長したからこそだろう。

 今年になって金鯱賞は、G1に昇格した大阪杯の前哨戦となった。師は「このレースが春に移動したのはラッキー。今度もいい状態で使える」と“変則連覇”へ手応えを示す。その先にある大阪杯についても「この馬にぴったりのG1ができた」と意欲を見せる。

 今回のメンバーは昨年の金鯱賞より強力だ。だが、今のヤマカツエースなら連覇に、またその先の大舞台にも手が届いていい。【岡本光男】

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