<有馬記念>◇25日=中山◇G1◇芝2500メートル◇3歳上◇出走16頭

 ルメール騎手が騎乗した1番人気の3歳馬サトノダイヤモンド(牡、池江)が、ゴール前でキタサンブラックを首差とらえて優勝。菊花賞に続いてG1を連勝した。ルメール騎手は05年ハーツクライに続いて2度目の制覇。新馬から騎乗した同馬でグランプリを制し、感涙をこぼした。勝ちタイムは2分32秒6。3着はゴールドアクター。

 「キタサンブラックとのマッチレースになる」と予言していたルメール騎手は、2番手で運ぶキタサンブラックを向正面で外からピタリと寄り添ってマークする。池江泰寿調教師から「キタサンブラックはつけていくとひと伸びするので、離していった方がいい」との指示が出ていた。4コーナーを回ると2頭の間からゴールドアクターがV争いに加わるが、坂の上まで脚をためていたサトノダイヤモンドがゴール前一気に伸びる。最後は首の上げ下げになったが、外からきっちり首差とらえて勝利を手にした。

 「新馬からずっと乗ってきた馬で有馬記念を勝てたのはうれしい。3歳で勝つのはとても難しいけど、きょうは素晴らしかった」。お立ち台に上がった涙目のルメール騎手は、まず愛馬をたたえた。「キタサンブラックは一番のライバルでしたが、サトノダイヤモンドは直線、そしてゴール前でよく頑張った。(2005年の有馬記念で自身が騎乗してディープインパクトを倒した)ハーツクライとは違う気持ちです。能力は高く、スタミナもあるし頭が良い馬。来年も応援してください」と何度も言葉を詰まらせながら話した。

 09年ドリームジャーニー、11年・13年オルフェーヴルに続いて有馬記念で史上最多4勝目の池江師は「1回1回違う感情ですが、幼い頃から大好きな有馬記念で日本を代表する馬たちを3歳で破ることができたのはうれしい。他のG1とは違う喜びがありますね」と感無量の面持ち。「とにかくホッとした。秋3戦目で仕上がりはすごく良かった。4、5番手の位置取りを想定していたので、やや後ろかなと思ったが、徐々に上げていった。少しエキサイトしてハミをかんだので心配したけど、手応えが良かったので、前をとらえられるかなと。ゴールの瞬間は分からなかったが、勝ててよかったです」。そして「春よりだいぶ良くなっている。背腰に芯が通ればギアがもう1つ2つ上がる。来年秋以降にはもっと良くなる」と断言した。

 里見治オーナーとレース直後に話し合いを持ち、来秋の凱旋門賞挑戦が決まった。「来年の凱旋門賞へ行くので、逆算してローテーションを組みたい。春は国内に専念します。何戦かして秋の凱旋門賞に備えます」と会見で明らかにした。暮れの大一番で世代交代を告げる勝利を挙げたサトノダイヤモンドが、来たる2017年ターフの主役になる。

 馬連(1)(11)は440円、馬単(11)(1)は770円、3連複(1)(2)(11)は1050円、3連単(11)(1)(2)は3940円。

 (注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)

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