<キーンランドC:追い切り>

 キーンランドC(G3、芝1200メートル、28日=札幌)の追い切りが24日、札幌、函館の両競馬場で行われた。函館スプリントS覇者ソルヴェイグ(牝3、鮫島)は札幌芝コースで軽快な走りを披露。厩舎の先輩パドトロワ(12年)、リトルゲルダ(14年)に続くサマースプリントシリーズ王者へ向けて、順調な仕上がりをアピールした。

 台風一過の札幌で容赦なく降り注ぐ太陽の光を浴びながら、ソルヴェイグが躍動した。札幌芝コースで5ハロン67秒2-12秒7。栗東でも稽古に騎乗する田中博騎手(レースは丸田)が「リズムよく加速できたし、キャンターの1歩目から良かったです」と好感触を伝えると、上着を脱いでシャツの袖をまくった鮫島師が「うん、いい感じだね」とニコニコ顔で人馬を出迎えた。

 最終戦セントウルS(9月11日)を残しているが、勝てば厩舎3頭目のサマースプリント王者へ大きく近づくことになる。「夏に強い厩舎? 牝馬が強い? それはあまり意識してないよ」と鮫島師は気にするそぶりは見せないが、ソルヴェイグには底知れぬものを感じている。桜花賞は直線の不利で17着に敗れたが、「(適距離は)マイルぐらいかな」との思いが今もある。「ただ、スタートがいいから速い馬についていける。前走はシュウジにやられたと思ったけど、この子は勝負根性がある。オンとオフがはっきりしているし、改めてスタートの良さとスピードを感じました」。

 前走後は社台ファームでのリフレッシュ放牧を挟み、函館で先月末から乗り込んできた。先週金曜の札幌入り後も落ち着いた様子で調教をこなしてきた。「息もできているし、体も仕上がっている。相手も強くなって、(負担重量)2キロプラスもあるけど、スムーズなレースができれば楽しみです。毛づやもいいし、今は本当に状態がいいから。枠はどこでも。スタートさえ決めてくれれば」と、力強く話す鮫島師。この日の動きを見届け、好勝負を確信した。【木南友輔】

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