<追い斬り激論:CBC賞>
最前線で取材する記者が注目馬の追い切りについて意見を交わす「追い斬り激論」。中京開幕を飾るCBC賞(G3、芝1200メートル、7月3日=中京)は「夏は牝馬」からベルカント(牝5、角田)を推す松田記者と、「CBC賞は浜中騎手」と独自の格言からワキノブレイブ(牡6、清水久)を抜てきする女性記者・辻敦子が激突。ベテラン岡本記者が解説も含めて間に入ったが・・・。
辻敦子 はあ。
松田 どうしたん?
辻敦子 宝塚記念を勝ったマリアライトです。昨年のエリザベス女王杯(1着)は◎。気になってたんですよね。なんで今回は◎を打てなかったんだろう・・・。
松田 くよくよするな。「夏は牝馬」。これさえ覚えておけばCBC賞は当たる。このレースは2年連続で牝馬が勝っているしね。
辻敦子 じゃあ松田さんは牝馬推しですか?
松田 うん、やっぱりベルカントかな。追い切りは3週連続でジョッキーが騎乗。2週前、1週前は併せ馬で今週は単走。最終追い切りの時計を見てみなよ。
辻敦子 坂路で4ハロン49秒9-12秒3。この日の1番時計! 速っ! 調教スタンドがざわついていました。相変わらず時計が出ますね。
松田 持っていかれるような面もあったけど、前進気勢があっていい動きだった。角田師は「夏は体調もいいし、上向いている。実績もあるから」と話していたよ。やっぱり夏は牝馬! ですよね、岡本さん。
岡本 そうやね。牝馬は芯が強くて、環境の変化に強い。これは生物として言えること。人間もそう。
辻敦子 でも、松田さんの家は春も夏も秋も冬も牝馬でしょ。いっつも奥さんが強いじゃないですか。
松田 うるさい。
岡本 そうなんか(笑い)。そうそう、そういえば昔、体操部の顧問が言ってたけど、夏の暑い時期に追い込んだ練習をさせても、男の子より女の子の方が強い。生物としての強さがあるんじゃないかなと。
辻敦子 人間も女の子の方が暑さに強いというのはちょっと意外でした。
岡本 熱は筋肉量が関係しているんだよ。牡馬に比べて、牝馬は筋肉量が少ない。筋肉量というのは熱の発生源で、その量が少ない分、暑くなりにくい。もともと馬は暑さに弱い生き物で、人間以上につらいんじゃないかな。
辻敦子 岡本先生! 分かりやすい解説、ありがとうございます(ハート) ただ、今年はまだそんなに暑くないんですよね・・・。私は夏の牝馬より「CBC賞の浜中騎手」。ここ4年で1勝、2着2回ですよ。連対率75%はすごい! 注目は同騎手のワキノブレイブです。
松田 出た、辻の浜中騎手推し。ワキノは坂路で4ハロン54秒3-11秒9だったね。しまいはすごい伸びを見せていた。
辻敦子 切れ切れでした。気まぐれな面はあるみたいですけど「以前より落ち着きも出ている」(清水久師)と大人になった部分もあります。しかも、これまで浜中騎手とのコンビでは3戦2勝。この舞台も勝っているし、なんかいい感じしかしないですよね~。
岡本 松田より“夏は辻敦子”の方が信頼できそうやね・・・。