<イスパーン賞>◇24日=仏シャンティイ◇G1◇芝1800メートル◇4歳上◇出走9頭
日本が誇る快速馬エイシンヒカリ(牡5、坂口)が10馬身差の衝撃的圧勝で欧州デビューを飾った。
強い。2番手からラスト400メートル付近で先頭に立つと、突き放す一方だった。「少し促すと反応が良かった。大丈夫だなと」と武豊騎手は直線半ばで勝利を確信。ぬかるんだシャンティイの芝を蹴り上げて独走した。99年にエルコンドルパサーが2着に敗れたレースで、実力をまざまざと見せつけた。
あらゆる苦難を克服した。当初の目標だった4月の香港クイーンエリザベス2世Cに間に合わず、ようやく迎えた今年初戦。雨上がりの馬場は10段階で(良い順に)8番目と重く、好スタートからいつも通り逃げようとしたが、外からヴァダモスにハナをたたかれる誤算もあった。「今までは2番手だと掛かっていたが、我慢して走ってくれた。収穫の多いレースだった」。すべての心配を打ち消した。
武豊騎手は海外G1通算9勝目。ヒカリは昨年12月の香港Cに続く海外G1・2連勝。
順調なら6月15日のロイヤルアスコット開催プリンスオブウェールズS(英G1、芝2000メートル)へと駒を進める。