天下を取るのはユタカだ! NHK大河ドラマ「真田丸」で真田昌幸を演じる俳優の草刈正雄(63)が23日、今年のダービージョッキーにエアスピネル(牡3、笹田)の武豊騎手(47)を指名した。他を圧倒するオーラが名将の心を捉えた。

 ダービーに騎乗する騎手の顔写真をじっくり見比べた草刈は、静かに1枚の写真を取り上げた。

 「決めた! 真田は武豊方につくぞ」

 NHK大河ドラマ「真田丸」で好演している真田昌幸の姿なら、こう叫んだことだろう。「今年のダービーで天下を取りそうな顔の騎手は誰ですか」。そんなむちゃぶりに応えたのは、競馬界の第一人者、武豊騎手だった。

 「他の人たちも勝負師の顔をしているけど、やっぱり武さんは存在感がすごいですよね。オーラがある」

 今年のダービーは戦国模様。時代の流れを読んで主君を選び、戦乱の世を生き延びた真田家。ドラマで演じる昌幸の感性と完璧にシンクロしている草刈の直感が、今年のダービージョッキーは武豊と告げた。

 幼いころは、おじに連れられて、地元近くの小倉競馬場によく行ったという。「31年前の真田太平記の時はかなり馬が出てきたけど、みんな競走馬でね。走りたくて仕方ない馬ばかりで、よく落とされてました。今の撮影で出てくるのは訓練された馬なんで大丈夫なんですけどね」。イベント中で発表した本命馬はマカヒキだった。事前に馬の写真をチェックしてひらめいたという。ただ、乱世を生き抜いた真田昌幸の感性で推したのはあくまで武豊。府中春の陣は、名将の後押しを得た天才の奇策があるかもしれない。

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