10月末をめどに閉鎖することが決定したトウショウ牧場(北海道新ひだか町)が、急ピッチで人馬の行き先確保に追われている。同牧場の志村吉男場長は2日、「具体的には順次、決まっていく状況です」と説明した。現在、繁殖牝馬や当歳、1歳馬を含めて牧場に在籍しているのは約50頭。10月21日に北海道で行われる繁殖牝馬セールでは、14頭ほどが上場される予定だ。繋養(けいよう)中のG1・3勝馬スイープトウショウや、今年5月に生まれたスイープトウショウの牡馬(父オルフェーヴル)といった注目馬の行き先は今週中にも決まり、土地等は在籍馬やスタッフの今後が決まった後に整理に入る。

 また、現2歳世代で馬主業も廃業し、冠名“トウショウ”も消える見込みだ。「今、牧場にいる2歳馬3、4頭で最後になると思います。応援してくださったファンには申し訳ないです」と同場長。海老、黄ダイヤモンド、紫袖の勝負服が見られるのも、あと数年。天馬トウショウボーイをはじめ、多くの活躍馬を送り出した名門牧場は静かに幕引きの時を待つ。

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