<キーンランドC:追い切り>

 サマースプリントシリーズ第5戦、キーンランドC(G3、芝1200メートル、30日)に向けた最終追い切りが26日行われ、3連勝中のティーハーフ(牡5、西浦)が、函館ウッド単走で態勢を整えた。時計は5ハロン68秒5、ラスト1ハロン13秒0。追い切り後、即輸送があるため軽めだったが動きは軽快。目標だった夏のスプリント王へ負けられない一戦を迎える。

 ド派手なシーンは本番まで取っておく。函館ウッド単走で行われたティーハーフの追い切りは、ノーリアクションで終えた。テンからリラックスさせ、小気味のいいリズムを刻む。直線もまったく手綱が動かないままフィニッシュ。追い切り後、札幌に移動するため軽めだったが、確かな動きで万全を伝えた。動きを見届けた西浦師は「先週びっしりやっているのでこれでいい。体はできているし、いい状態」と納得した。

 ぶれることなく、目標へ向けて目の前の一戦に集中する。春先から兄サドンストームとの2本の矢で夏のサマースプリントシリーズを狙ってきた。兄は先週の北九州記念で11着に敗れ夢はついえ、思いは弟に託された。

 シリーズトップのベルカントがアイビスSDと北九州記念を制し、得点を20点(ティーハーフは現在10点で2位タイ)としたため、ここを勝たなければ道は閉ざされる。兄の分、そして、秋の飛躍に向けて負けは許されない。トレーナーは「春先から意識してきたタイトル。兄が負けてしまったので弟には頑張ってほしい」と話す。

 3連勝で重賞初制覇を決めた前走の函館スプリントSは、大外から直線一気のド派手なパフォーマンス。スプリント界のスター候補として名乗りを上げた。師は「もともと素質はあったが、筋力がついてパワーアップした」と成長を認める。夏のスプリント王の称号を得られれば、その先の未来を照らし出していく。【松末守司】

 ◆サマースプリントシリーズ 函館SS、CBC賞、アイビスSD、北九州記念、キーンランドC、セントウルSの全6戦で争われる。ポイント制でG2は1着が12ポイント、G3は1着が10ポイントとなっている。現在の順位は1位がベルカント(20P)、2位がウリウリとティーハーフ(10P)。

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】