<ラジオNIKKEI賞:追い切り>

 福永祐一騎手(38)が、史上4人目の偉業に挑む。ラジオNIKKEI賞(G3、芝1800メートル、5日=福島)にレアリスタ(牡、堀)で臨む同騎手は、勝てば福島での重賞初Vとなり、史上4人目のJRA全10場重賞制覇となる。新たな勲章獲得へ、意欲を語った。同馬とキャンベルジュニア(牡)の堀勢2騎は2日、美浦で追い切られ好感触の動きを披露した。

 ユーイチが「史上4人目」にその名を刻む。ラジオNIKKEI賞に、2戦2勝の素質馬レアリスタで臨む。勝てば、唯一重賞を勝っていない福島で初勝利。過去3人しかいない、JRA全10場制覇達成となる。

 「福島の連対率は悪くないはず。もともと小回りは好きというわけではないけど、得意だよ。(自分は)スタートがいいから札幌でもよく勝った。小回りの方がスタートとさばき(の重要性)が大半になるし、その辺の相手関係も知っていた方が勝ちやすい。大きい競馬場になると馬の強さになってくるしね。小回りは、よりスタートが生きる」

 福島の印象は悪くない。過去の成績は上々で、これまで【7 3 7 12】。勝率24・1%、連対率34・5%、複勝率58・6%と高い水準をマークする。さらにラジオNIKKEI賞は、11年にフレールジャックで勝ったレース。この年は震災の影響で中山開催だったが、レースの相性も悪くない。

 デビューからコンビを組む良血レアリスタも、競馬を教えながらの2連勝。初戦はゲートがひと息で出していったものの、2戦目はポンと好発を切った。

 「2回目はスタートが速くて、そこで抑えた。今回はちょうど良くなるんじゃないかな。1回使って動ける体になっていたし、いい勝ち方ができたよ。コーナー4つの芝1800メートルだけど、上手に走ってくれると思う。なかなか学習能力の高い馬。良くなるのは来年以降だろうけど、馬がいいから走るんだと思う」

 もちろん、かかっている記録は知っているが、その前に馬の未来のために勝ちたい思いが強い。「今年のメンバーはなかなかそろっているけど楽しみ」。秋を見据えた一戦。その中で記録にも挑む。【平本果那】

 ◆福永騎手の重賞勝利 ここまでJRA9場で110勝。11年8月21日の札幌記念をトーセンジョーダンで制し、全10場制覇に王手をかけた。以後の福島での重賞騎乗は、13年福島牝馬Sのアロマティコで4着。過去の福島での重賞は、勝ち鞍こそないが3、6、4着と惜しい競馬が続いている。

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