<オークス:追い切りG1チャンピオン>

 復権へルージュバック(牝3、大竹)がはじけた。直線、脚をたたきつけるようなフォームでグングン加速。10馬身後ろから追った僚馬ダノンウルフ(3歳未勝利)を、ゴールでは逆に1馬身突き放した。4ハロン52秒6-36秒7-12秒1。限りなくSに近いA評価に、大竹師は「最後のはじけ具合が良かった」と声を弾ませた。

 中間は愛馬の活気を呼び覚ます異例の調整法を取った。美浦に戻ってきたのはレースまで2週間を切った12日。ギリギリまで放牧先のノーザンファーム天栄に滞在し、5本の追い切りを行った。「天栄でやってるとき、活気があっていいなと」と大竹師。その効果が、帰厩後2本目となる最終追いに見て取れた。「馬が自ら走りたいという気持ちを呼び起こすように。自らはじけ飛んでいた。自信を持って送り出せる」。

 桜花賞は各陣営がルージュをマークする隙を突かれて、岩田レッツゴードンキに勝利をさらわれた。戸崎騎手は「ひと言で位置取りの悪さ。ふがいないレースをして、ずっと悔しい思いをしている」。ヴィクトリアMでは逆に、岩田ヌーヴォレコルトにマークが集中する隙を突いてストレイトガールを勝利に導き、借りを返した。ドンキの2冠を封じてオークスも勝てば「倍返し」達成だ。「あとは僕次第。しっかり乗りたい」。凱旋門賞に登録した陣営の期待を胸に、同じ轍(てつ)は踏まない。【山田準】

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