今週の日曜中山メーンは牡馬クラシック第1弾の皐月賞(G1、芝2000メートル、19日)が行われる。
史上17頭目の無敗の皐月賞制覇に向け、サトノクラウン(牡、堀)の視界は良好だ。
3戦3勝。今や課題を見つけるのが難しい。前々走の東スポ杯2歳Sではゲートで立ち上がり再審査になったが、陣営のケアで弥生賞ではその不安を一掃。スムーズなスタートから中団で折り合い、直線で一気に後続を突き放した。馬込みも苦にならないことは、終始前が壁になり最後の最後に馬群を割って伸びた東スポ杯が証明している。橋本助手も「同じ舞台のレースを勝っているので条件面の不安はないですし、競馬も上手な馬。課題らしい課題はありません」。
9日の1週前追い切りでは古馬500万を追いかけ、直線で追われると一瞬で差し切り、3馬身先着した。橋本助手も「1週前なので長めから追ったが、動きは鋭かった」と満足そう。弥生賞後は短期放牧を挟んだが、最終追いできっちり仕上がる計算だ。
デビュー戦と前走に乗った福永騎手が「完成度、操作性が高い」と言えば、前々走で手綱を取ったムーア騎手も「利口な馬」と絶賛する。今回の鞍上は大阪杯でラキシスをテン乗りで勝利に導いたルメール騎手。05年ディープインパクト以来10年ぶりの快挙はすぐ手の届くところにある。【栗田文人】