<ニュージーランドT>◇11日=中山◇G2◇芝1600メートル◇3歳◇出走16頭◇3着までNHKマイルC優先出走権

 7番人気のヤマカツエース(牡、池添兼)が力強く伸びて重賞初制覇を果たした。時計は1分34秒8。池添謙一騎手(35)、兼雄調教師(62)のコンビは7度目の父子重賞制覇となった。2着グランシルク、3着アルマワイオリまでがNHKマイルC(G1、芝1600メートル、5月10日=東京)の優先出走権を獲得した。

 外から内に切れ込む若さを見せながらヤマカツエースが中山の急坂を駆け上がった。その背中には池添騎手。「他馬と並ぶと力むので折り合いを意識して乗った。いい位置を取ることができたし、ギリギリまで脚をためて追い出すことができました。これで差されたら仕方ないというタイミング」。好メンバーがそろったトライアルのゴールを先頭で駆け抜け、堂々と本番の主役へ名乗りを上げた。

 「(東京は)直線が長いので仕掛けが大事になる」と引き締まった顔で話す鞍上は、歴史的名馬オルフェーヴルの主戦。くしくも直線で内に斜行し、ヤングマンパワーの進路を妨害。18日から26日までの騎乗停止処分を受けた。なぜか金髪でやんちゃなサラブレッドがよく似合い、京都金杯のウインフルブルームに続き、気付けば重賞制覇が6戦連続で栗毛となった。10年京都大賞典(メイショウベルーガ)以来となる父の管理馬で挙げた重賞勝利には「久々だからうれしいですね」と笑顔を見せる。

 池添騎手の父兼雄師は「1600メートルをこなしてくれて今後が楽しみになった」と手応えを感じた様子。親子で挑んだG1は20回を数えるが、これまでは00年秋華賞、10年エリザベス女王杯の2着が最高成績だ。親子でのG1制覇について聞かれると、「それは夢ですね」と顔をほころばせた。【木南友輔】

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