<ドバイシーマクラシック>◇28日=メイダン◇G1◇芝2410メートル◇北半球産4歳上、南半球産3歳上◇出走9頭
ハープスター(牝4、松田博)のエンジンが点火することはなかった。道中は中団で待機。4角を余力十分に回ってきたように見えたが、直線ではただもがき苦しんだだけだった。隣の馬に前に出られると、気押されたようにジリジリと後退。「今日は彼女のレースができなかった」。世界の強豪の中で1番人気の高い評価を受けながらも、名手ムーア騎手をもってしてもどうしようもなく、自身最低着順の8着に敗れた。
昨年は日本の3歳牝馬で初めて凱旋門賞に挑戦。6着に破れてなお、大外から追い込んだ末脚は世界を驚かせた。それが、この日はまったくの不発。松田博師は「ジョッキーには馬なりでいってくれとだけ話した。今日の位置取りならじっとしていた方が良かったかな。調整はうまくいったが、牝馬で難しいのかな・・・」と肩を落とした。11年ドバイワールドCではブエナビスタが8着に敗れている。同師は来年2月に定年を迎える。最後のドバイで悪夢は繰り返されてしまった。