<天皇賞・春:G1番記者「情報ライブ オオタ屋」(1)>
大混戦の天皇賞・春(G1、芝3200メートル、29日=京都)の「G1番記者」は、太田尚樹が担当する。「情報ライブ オオタ屋」と題して、ワイドショーのリポーターさながらに耳寄り情報をお届け。関係者への突撃インタビュー動画も公開する。初回は唯一のG1馬シュヴァルグラン(牡6、友道)にズームイン。前走大敗からの一変は?
◇ ◇
こちら、現場の太田です。私は今、栗東の友道厩舎前に来ています。時刻は月曜午前8時。唯一のG1馬シュヴァルグランを取材しようと大勢の報道陣が集まっています。あっ、今、担当の津田助手が出てきました! さっそく話を聞いてみましょう。
津田助手 順調です。前走は放牧帰りからちょっと雰囲気が違って覇気がなかった。今は周りの馬を威嚇する感じが出てきた。
なるほど、気配は上向きのようです。ただ、みなさんが気になるのはやはり、前走の大阪杯での13着大敗ですよね? そのあたりについて、友道師に突撃インタビューを敢行してきました。ぜひ動画で表情や口調などもご確認ください。
◆インタビューVTR◆
太田 大阪杯の敗因は?
友道師 阪神内回りの2000メートルも不得意だし、何よりもペースが(遅く)この馬に合わなかったので、厳しかったと思う。
太田 では度外視と?
友道師 うん。そんなに真剣にも走ってないんで、幸いダメージもなかった。
どうやら敗因はコースとペースのようです。やはり広い競馬場がベターで、ボウマン騎手も昨年の有馬記念(3着)後に「中山だとコーナーでスピードに乗っていかない」と指摘していたそうです。今回は一昨年3着、昨年2着の舞台ですから心配無用でしょう。ペースも大阪杯は前半61秒1、後半57秒1というスローペースでしたし、出入りの激しい展開にも対応できませんでした。この大敗は度外視していいでしょう。
そもそも、なぜ大阪杯を前哨戦に選んだのでしょうか? 一昨年と昨年は阪神大賞典をステップに好走していますが・・・。
友道師 3000メートルを走ると、目に見えない疲れが残る。(阪神大賞典と天皇賞・春の)両方を勝つのは難しい。最近でもほとんど勝ってないから。
たしかに、阪神大賞典の勝ち馬は過去10年で【2 0 3 5】と意外に振るわず、同じ友道厩舎の08年アドマイヤジュピタと、15年ゴールドシップが制しただけです。そこで今年は、余力を持って本番へ向かえるローテーションを選んだということです。前走は度外視できて、疲れやダメージもなく、覇気も戻ったとなれば、ガラリ一変で三度目の正直が期待できるのではないでしょうか。現場からは以上です。(つづく)
[2018年04月24日 08時12分 紙面から]