オハナ満開、10キロ増でふくらむ期待/フローラS

美浦ウッドを力強く追い切ったオハナ(左)(撮影・丹羽敏通)
美浦ウッドを力強く追い切ったオハナ(左)(撮影・丹羽敏通)

 オークストライアルのフローラS(G2、芝2000メートル、22日=東京、2着までに優先出走権)に向けて、3戦2勝馬オハナ(堀)が美浦ウッドで最終追い切りを行った。4ハロン53秒8-12秒7を計時して僚馬に併入。410キロ台の小柄な牝馬は、クイーンC4着後に放牧を挟んだことで10キロ近くの増量に成功した。G1参戦へ、成長した姿を見せる。

 オハナは3角過ぎでランプフィーバー(3歳未勝利)に並びかけた。内に入った直線では、420キロ程度の馬体がすっぽりと僚馬の影に隠れる。馬なりでシルエットを重ね、仲良く鼻面をそろえてゴール。「この馬のいつもの動きでよかった」。森助手からうっすら笑みがこぼれた。

 ひと皮むけた姿を見せる。デビュー当初の馬体重は410キロを上回る程度。前走のクイーンC4着後、桜花賞には目もくれず休養を選んだ。同助手は「桜花賞を狙うローテは体重の面からも厳しかった。前走は在厩調整でしたが、今回は放牧を挟んで成長している」と説明する。過去3度、最高勝率調教師に輝いた堀師の選択。あえて1冠目を避けた判断が奏功し、17日時点で馬体重は424キロにまで増量した。「馬体がふっくらとして状態は前走以上」と同助手。2カ月ぶりの実戦へ手応えは深まった。

 東京戻りも歓迎だ。祖母にはG12勝馬ノースフライトがいる良血。中山の急坂でひと伸びした菜の花賞勝ちの実績もあるが、それ以前に府中での新馬戦で重馬場に負けない33秒6の末脚のインパクトは絶大だった。「エンジンのかかりは遅いが、東京ならいい勝負になる」。地道にパンプアップした馬体同様、期待感もふくらんできた。【松田直樹】

 [2018年04月20日 07時38分 紙面から]

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