ミスパンテール重賞連勝 選択肢広がる/京都牝馬S

大外から伸びて京都牝馬Sを制したミスパンテール(撮影・白石智彦)
大外から伸びて京都牝馬Sを制したミスパンテール(撮影・白石智彦)

<京都牝馬S>◇17日=京都◇G3◇芝1400メートル◇4歳上牝◇出走12頭

 横山典弘騎手(49)騎乗の1番人気ミスパンテール(牝4、昆)が差し切り勝ちで、前走ターコイズSに続く重賞2勝目を手にした。在厩調整にも手応えをつかむ、収穫の大きい勝利。目標のヴィクトリアM(G1、芝1600メートル、5月13日=東京)に向けて選択肢が広がった。

 狙った獲物は逃さない。最後の追い比べ。大外のミスパンテールが、グッと前に出た。その名の通り、女ヒョウのような立ち回り。横山典騎手は開口一番「頑張ってくれました」と愛馬をねぎらった。勝負どころでは他馬のまくりを受け、やや仕掛けを待たされた。そのうえ、時折ぱらつく雪まじりの雨で、良馬場発表でも馬力を要するコンディション。「このあいだ(ターコイズS1着)ほどの切れではなかった。下が悪かったせいか。よく頑張ってくれました」。ど根性でつかんだ重賞連勝だ。

 昨年は7カ月ぶりのチューリップ賞で2着に入ったが、その後3走続けて2桁着順。燃えたぎる気持ちを制御できず、体調の良さを結果につなげられないこともあった。それでも前走で念願の重賞初V。飛躍に向け、この中間は挑戦に出た。放牧に出さず、在厩で調整。パドックからややテンションの高さは見せたが、結果はついてきた。昆師は「この形で勝ってもらわないと、今後が計算できない。勝ったことの意味は大きい」と胸をなで下ろした。

 ど根性を手の内に入れての1勝。大目標のヴィクトリアMに向けても選択肢は広がった。「馬の状態を見てからだけど。もう1戦、挟むかどうか」。師が馬産地日高を回り、活躍を予見した逸材。思いが現実となる日は、もう近い。【柏山自夢】

 [2018年02月18日 08時39分 紙面から]

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