欧州クラシックに挑むディープ産駒/コラム

 5月最初の土曜(5日)に英ニューマーケットで行われる英2000ギニー(G1、芝直線1600メートル)と翌6日に英1000ギニー(G1、芝直線1600メートル)に向けてのステップレースが英、仏、アイルランドで始まりました。

 今年の欧州クラシックの見どころは絶対王者ガリレオ産駒と、ディープインパクト産駒による優勝争いでしょう。クラシックに挑む2頭のディープ産駒はともにアイルランドのA・オブライエン厩舎に所属。日本の皐月賞にあたる英2000ギニーには、日本生まれでデビューから3連勝でレーシングポストトロフィー(G1、芝1600メートル)を制したサクソンウォリアーがぶっつけで挑戦。桜花賞にあたる英1000ギニーにはデビュー2連勝後、昨年10月のフィリーズマイル(G1、芝1600メートル)で鼻差2着だったアイルランド生まれのセプテンバーが出走します。

 サクソンウォリアーは英2000ギニー、6月の英ダービーともに前売り1番人気でしたが、英2000ギニーの前売りでは14日に不良馬場で行われた2000ギニートライアル(芝1600メートル)を豪快に差し切ったオブライエン厩舎のガリレオ産駒グスタフクリムト(牡3)が僅差で1番人気になっています。

 牝馬クラシックに挑むセプテンバーは英1000ギニーで2番人気。こちらも1番人気はオブライエン厩舎のガリレオ産駒、ハッピリーです。同馬は2歳時に牡馬相手のジャンリュックラガルデール賞(G1、芝1600メートル)を制した実力馬ですが、米国に遠征したBCジュベナイルフィリーズターフ(G1、芝1600メートル)ではセプテンバーが3着、ハッピリーは14着。逆転の可能性を残しています。

 厩舎の主戦R・ムーア騎手はケンタッキーダービーのメンデルスゾーンに騎乗するためギニーレースの週末は不在。オブライエン厩舎複数の有力馬に誰が乗るのか? そこにも注目が集まるでしょう。

【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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