ダンビュライト父子Vミルコ2週連続重賞/AJCC
<AJCC>◇21日=中山◇G2◇芝2200メートル◇4歳上◇出走11頭
2番人気ダンビュライト(牡4、音無)が重賞初制覇を飾った。2番手から直線抜け出し、勝ち時計は2分13秒3。3歳時にクラシック3冠3、6、5着と善戦した力を発揮し、2着ミッキースワローに2馬身差の快勝。12年Vのルーラーシップとの父子制覇も成し遂げた。M・デムーロ騎手(39)は先週の日経新春杯(パフォーマプロミス)に続き、2週連続の重賞勝ちとなった。
勝負どころでの動きは機敏だった。逃げるマイネルミラノをマークしていたダンビュライトは、3コーナーすぎに勢いよく加速した。直線は坂上で先頭。積極策で勝負を決め、追い上げた2着ミッキースワローに2馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。初めてコンビを組んだM・デムーロ騎手は「直線、本当にいい脚を使ってくれた」とねぎらった。日経新春杯と同じ黒に赤十字たすき、袖は黄色の縦じまの勝負服で、2週連続の重賞制覇だ。
1コーナーでハナに立つ勢いだったが、鞍上は慌てなかった。「ミラノが前に行くのは何度もVTRで見ていた。フワッとすることがある馬なので、同じペースで追走して、直線で早めにつかまえに行った」。テン乗りでも、1週前追い切りにまたがり、癖は把握済み。無理せず2番手に控え、イメージ通りの仕掛けでパートナーの力を引き出した。
昨年はクラシック3冠にフル参戦。皐月賞3着、ダービー6着、菊花賞5着と善戦した。音無師は「良くなったのは菊花賞の後に放牧に出してから」と成長に目を細めるが、まだ満足はしていない。「もう少し馬体を増やしたい。放牧から帰ってきて、地元のレースでプラス10キロでもいい」。春の最大目標に置く大阪杯(G1、芝2000メートル、4月1日=阪神)に向け、さらなるパワーアップを望んだ。朝日杯FS(13着)でも2番人気に支持された期待馬が、明け4歳でいよいよ軌道に乗ってきた。取り逃がしてきたG1タイトルに、春の訪れとともに再び挑戦する。【久野朗】