ローレルゲレイロ藤田だから逃げ切った/G1復刻

<G1プレーバック:2009年高松宮記念>

 プレーバック日刊スポーツ! 過去の高松宮記念を紙面で振り返ります。2009年はローレルゲレイロの逃げ切り、9度目のG1挑戦で悲願達成と報じています。


◇ ◇ ◇


<高松宮記念>◇2009年3月29日=中京◇G1◇芝1200メートル◇4歳上◇出走18頭

 ローレルゲレイロ(牡5、栗東・昆)が藤田伸二騎手(37)の絶妙のペース配分で鮮やかに逃げ切り、春のスプリント王に輝いた。1番人気スリープレスナイトを差し返し、9度目のG1挑戦で悲願達成。00年の覇者である父キングヘイローに続いた。

 4コーナー手前で藤田は確信した。ローレルゲレイロの抜群の手応えにしびれた。すぐ後ろから迫ったスリープレスナイトに1度は前に出られても、焦らなかった。短距離女王を差し返し、半馬身差をつけてゴール。右手をスタンドに突き上げ、新王者の首をたたき激走をねぎらった。「最初のコーナーにいい感じで入れた。4コーナーでは自信があった。差し返されたけど脚は残っていた。よく差し返したと褒めてあげたい」。

 過去10年で逃げ切りは02年のショウナンカンプ1頭だけ。中京1200メートルは逃げ馬に甘くない。だが、その7年前のあん上は藤田。当時と同様、絶妙のペース配分を施した。向正面の長い直線はオーバーペースを誘発し、急カーブのコーナーは後続の急追を招く。そんな魔のコースでスタミナを温存しながら単騎逃げに持ち込み、目標にされるリスクをアドバンテージに変えた。

 4着に敗れた昨年は、相手関係を見て急きょの参戦だった。藤田はドバイ遠征で騎乗できなかった。今年はジョッキーが「阪急杯から高松宮記念へ行こう」と進言。同じ考えだった昆師も即決した。ローテーションの早期決定が功を奏し、万全の仕上がりで臨めた。栗東坂路で猛時計を楽にマークする馬だが、当週は4ハロン52秒8とソフト。強い追い切りが必要ないほど仕上がっていた。

 藤田のブログは、スポーツ選手カテゴリーで上位にランクされる人気。この日もレース後には多くの祝福が寄せられ、本人もレース直後に喜びを伝えた。臨戦過程、調教、あん上の技術。すべてがかみ合って最高の結果が導かれた。次は安田記念(G1、芝1600メートル、6月7日=東京)がターゲットになる。


 ローレルゲレイロ▽父 キングヘイロー▽母 ビッグテンビー(テンビー)▽牡5▽馬主 (株)ローレルレーシング▽調教師 昆貢(栗東)▽生産者 村田牧場(北海道新冠町)▽戦績 23戦4勝(うち海外1戦0勝)▽総収得賞金 3億8399万4000円▽主な勝ちクラ 08年東京新聞杯(G3)阪急杯(G3)

※記録と表記は当時のもの

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