「坂路の申し子」ミホノブルボン死す 老衰、28歳

  • 第59回日本ダービー スタートから先頭に立ったミホノブルボンは、2着ライスラシャワー(左)に4馬身の大差で圧勝した(92年5月31日)
  • 2016年5月 ミホノブルボンにニンジンを食べさせる生産者の原口圭二さん 

 92年の皐月賞、ダービーを制した2冠馬ミホノブルボンが22日に老衰のため死んでいたことが23日、分かった。28歳。12年の種牡馬引退後は、北海道日高町のスマイルファームで余生を送っていたが、21日朝から寝たきりの状態となり、22日午後6時すぎに息を引き取った。同ファームの中村広樹代表は「ひと冬ごとに体がさみしくなっていきましたから。ファンからいただく贈り物も多すぎるくらいで、本当に愛された馬でした」と残念がった。

 91年9月に中京競馬場でデビュー。当時、最新施設だった坂路で4本追いを消化するなど、故戸山為夫師の元で徹底的に鍛え上げられ、「坂路の申し子」と呼ばれた。圧倒的なスピードを武器に快進撃を続け、朝日杯3歳S、皐月賞、ダービーなど、無傷の7連勝を達成。ダービーは4馬身差の逃げ切りだった。秋の菊花賞でライスシャワーの2着に敗れて惜しくも3冠制覇は逃したが、92年の年度代表馬にも選出された。

 その後は骨折など、度重なる脚部不安に悩まされ、94年に8戦7勝(うちG1・3勝)で引退。その後は種牡馬入りしたが、JRA重賞勝ち馬を送り出すことはできなかった。

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