3冠馬ジャスティファイ米国136年のジンクス破る

 こんにちは。アメリカで初めて3歳デビューかつ無敗の3冠馬が誕生しました。無敗で3冠を制したことに注目されがちですが、実は、3歳デビューで3冠馬になるということは、それ以上にすごいことなのです。

 皆さんは、「アポロの呪い」をご存じですか? 1882年、第8回のケンタッキーダービーの勝ち馬アポロは、3歳デビューの馬でした。それ以降、3歳デビューの馬がケンタッキーダービーに有力候補として出走することは珍しくありませんでした。しかし、どの馬も勝つことはできず、「アポロの呪い」と呼ばれ、ジンクス化されていました。このジンクスは136年もの間破られることはありませんでしたが、ついに今年、ジャスティファイによって打ち破られたのです。その上、ジャスティファイは先日のベルモントステークスも制し、3歳デビュー馬としては史上初の3冠馬となりました。

 今後、ジャスティファイは3冠馬としてだけでなく、彼の血統背景からも種牡馬として計り知れない価値があると思います。彼の父スキャットダディは、それほど大きな期待がない中で08年から種牡馬デビュー。初年度から36頭のステークスウィナーを含む数多くの活躍馬を輩出し、その年のリーディングフレッシュマンサイアーに輝きました。15年からは種付け料が10万ドルに引き上げられることが発表され、さらなる活躍が期待されました。しかし、その後すぐに急死してしまいました。生産界にとっては大打撃の出来事でした。早世したスキャットダディの後継種牡馬を探すことが急務だった中、記録ずくめの3冠馬となったジャスティファイには世界中が注目することでしょう。

 最後に、スキャットダディの父は実は、今日本で種牡馬生活を送っているヨハネスブルグです。日本での代表産駒ネロも、スキャットダディのような種牡馬になる可能性を秘めているかもしれません。日本でも、ヨハネスブルグの血統のさらなる繁榮を期待したいと思います。(レースホースコーディネーター)