2400メートルならリスグラシュー/オークス

 オークス(G1、芝2400メートル、21日=東京)は2400メートルへの距離延長が鍵になる。水島晴之記者が独自の視点で分析する「G1前哨戦その一瞬」は、ラスト200メートルの脚に注目した。桜花賞2着リスグラシュー(牝、矢作)は、直線でいったんレーヌミノルに離されながらゴール前強襲。長距離向きの末脚で逆転を狙う。

レーヌに迫った脚 リスグラシュー

<桜花賞>◇4月9日=阪神◇G1◇芝1600メートル◇3歳牝◇出走17頭

桜花賞を制したレーヌミノル
桜花賞を制したレーヌミノル

 桜花賞はやや重でタフな競馬だった。逃げたカワキタエンカは2ハロン目に10秒9を刻むと、その後は11秒台を続けた。馬場を考慮すればかなり速い流れ。さすがに直線で先頭に立ったレーヌミノルのラスト1ハロンは12秒8とかかったが、後続が届かなかったのは追い込みにくいコンディションが影響している。

 そんな中、上位入線馬の中で(残り200メートル)最速の脚を使ったのは2着リスグラシューだろう。内で粘る3着ソウルスターリング、外から伸びた4着カラクレナイの間を突いて半馬身差まで詰め寄り、ゴール後はかわす勢いを見せていた。1~4着馬の上がり3ハロンは35秒0~4。前半の位置取りの差はあるものの、大きくは変わらない。しかし、どこで速い脚を使ったかを見れば距離適性が分かる。

 リスグラシューの武豊騎手は「直線を向く時に離されてしまった。その分、届かなかった」と話した。4角ではすぐ前にいたレーヌに突き放され、後ろから来たカラクレナイにも1度は並ばれた。マイラーの切れは鞍上の指示に瞬時に反応する。これに対して中距離以上が得意な馬は、ゴールに向かってラップを上げていく傾向がある。1600メートルでは勝ち馬の一瞬の脚に負けたが、直線が長い東京の2400メートルなら挽回が可能だ。

 もう1頭、最速34秒9の脚を使ったディアドラ(6着)も怖い。直線は馬混みをさばいて何度か進路を切り替えており、スムーズなら掲示板はあった。矢車賞ではラスト800メートルから12秒5―11秒7―11秒2と速くなる中、4角から一気にまくって先頭へ。いい脚を長く使う馬で、こちらも条件替わりがプラスに出る。

本来のソウル 東京で出るか

 桜花賞で単勝1・4倍の断然人気に支持されたソウルスターリングの巻き返しはあるのか。マイルでも馬なりのまま好位につけるスピードがあり、2400メートル向きとは言い難い。とはいえ、前走は道悪を気にしてか「何度も手前を替えていた」とルメール騎手は馬場を敗因に挙げた。あれでは切れる脚は使えない。前走だけで距離うんぬんを言うのは早計だろう。

 プラス材料もある。昨年10月のアイビーS(東京1800メートル)では4番手でしっかり折り合い、ペルシアンナイト(皐月賞2着)を完封した。右回りでは内にもたれる面を見せたが、左回りではそんな面もなくスムーズに走った。リズム良く運べば、距離延長も克服可能。東京へのコース替わりが、ソウル本来の走りを引き出すかもしれない。