午前5時すぎ、白み始めた空をバックにシャケトラが坂路を駆け上がった。4ハロン62秒0-14秒8。500キロを超える雄大な馬体は毛づやも良く、前走より明らかに状態はアップしているように映る。昨年のこの時期、シャケトラはデビュー戦を快勝したばかり。それが1年後に、人気馬の一角としてグランプリに出走しているのだから、その出世ぶりは特筆ものと言えるだろう。

 角居師は「以前から素質があるとは思っていたけど、体質的に弱いところがあった。今回のようなメンバーで戦っていけば、どんどん力をつけていけそうですね」と話す。前走は初のG1で初めての3200メートル。経験したことのない速い流れで、最後に脚をなくしたのも仕方ない。道悪もある程度はこなせそうだし、最適距離の2200メートルで巻き返しは必至。王者キタサンブラックにどこまで食い下がるか、目が離せない。

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