皐月SHOWタイム サンリヴァル/皐月賞

 皐月賞も「SHOWタイム」だ。大本命馬ダノンプレミアムの回避で混戦ムード。水島晴之記者が分析する「G1前哨戦その一瞬」は、弥生賞4着サンリヴァル(牡3、藤岡)に注目した。最強馬のプレッシャーを受けながら2着と0秒1差に粘った内容は価値がある。ほかにもメジャーで活躍する「大谷級」の逸材をピックアップした。

プレミアム回避追い風 サンリヴァル

<弥生賞>◇3月4日=中山◇G2◇芝2000メートル◇3歳◇出走10頭◇

弥生賞を制したダノンプレミアム(左)。サンリヴァル(10番)は4着に沈んだ
弥生賞を制したダノンプレミアム(左)。サンリヴァル(10番)は4着に沈んだ

 弥生賞はダノンプレミアムの強さが際立った。2番手から4角先頭。この競馬で一番プレッシャーを受けたのがサンリヴァルだ。1コーナーで先頭に立つまで内に並走され、スピードを上げざるを得なかった。スタート2ハロン目のラップは11秒0。スプリングS(11秒3)、すみれS(11秒6)と比べても速く、これが後半、体力の消耗につながった。

 中盤はうまくスローに落としたが、4角手前で再びダノンプレミアムの追い上げに遭う。残り2ハロンは11秒0―11秒6。自分から動いたのではなく、動かされたタイム。直線までかわいがってくれたら余力も残せたが、これでは脚がたまらない。しかも外からかぶされて、馬場の悪い内を走るはめに。2着争いでも他馬と馬体を合わせることができず、自慢の勝負根性を生かせなかった。2着との1/2+鼻差は流れ、乗り方ひとつで逆転できる。

 今回、大本命馬の回避が追い風にならないか。ワグネリアン、ステルヴィオなど有力馬のほとんどは追い込み馬。前に目標がなくなれば、当然意識は後ろへ。先行馬へのマークは軽くなる。自分のリズムで走れば粘りも違う。馬名の意味はフランス語で「無敵」。大谷同様、大舞台で活躍できる力はある。デビュー2連勝の勢いを取り戻せば、怖い1頭だ。

伸び続ける脚 ステルヴィオ

 スプリングSのステルヴィオは長くいい脚を使った。どこまでも伸びていく末脚は、大谷の弾道に似ている。ダノンプレミアムには負けたが、サウジアラビアRCは4角16番手→2着、朝日杯FSも同10番手→2着と持続力を見せた。中山なら外まくりでもゴールまで届く。

ヒダカBU所有 エポカドーロ

 エポカドーロの父オルフェーヴルは初年度産駒から最優秀2歳牝馬ラッキーライラックを出した。同馬もスプリングSではステルヴィオの鼻差2着と高い能力を示した。また、所有するヒダカBUは、89年エリザベス女王杯のサンドピアリス(20番人気)、15年チャンピオンズCのサンビスタ(12番人気)など、G1で大穴をあけている。

3連勝で重賞 オウケンムーン

 大谷は打者として出場した試合で、3試合連続本塁打を放った。オウケンムーンも未勝利―500万―共同通信杯と、3連勝で重賞を制した。内(角)でも外(角)でも自在に抜けてくるセンスの良さ。相手なりに走る勝負強さに、高速決着も経験済み。国枝師が「見た目以上に走る」というしぶとさはG1でも侮れない。

緩急使い分け ワグネリアン

 ワグネリアンには、大谷の160キロストレートに匹敵する末脚がある。4戦中3戦で最速上がり。新馬戦では32秒6で差し切りを決めた。この時の前後半3ハロンのタイム差は実に8秒5。緩急の使い分けもできる。折り合った時の切れは一級品だ。

6戦キャリアも豊富 タイムフライヤー

 大谷は日本ハム時代の16年にリーグ優勝を経験してメジャーに挑戦した。タイムフライヤーも2歳時にホープフルSでG1制覇。ここまで6戦とキャリアも豊富でどんな競馬でもできる。今年初戦の若葉Sは5着に敗れたが、脚を測った印象もあり“オープン戦”の成績は度外視したい。