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au版ニッカン芸能!

ニッカン番記者

みんなつらい…難役に挑戦する木村拓哉の本音とは

正月放送の「ニンゲン観察 モニタリング」(TBS系)で、木村拓哉(46)が本音をのぞかせた。

ドッキリ企画で勝地涼(32)から「役者をやめたい。どんな役をやっても普通になっちゃうから」と相談を持ちかけられると、「自分だってやることなすこと、いろいろたたかれるから」と自身を例に挙げ、「何やっても『キムタク』だって言われる」と続けた。

やりとりは「つらいのはみんなつらい。つらくない人なんていないよ、絶対」と勝地を励ます言葉で一定の結論に至るのだが、「何をやっても-」のくだりには一種の割り切りと、「自分なりにいろんな役を演じているつもりなのに」という割り切れない思いが混じっているように聞こえた。

昨年の映画「検察側の罪人」では、共演の二宮和也(35)の方が映画各賞の候補に挙がるなど評価されている。確かに若手検事のいちずな正義感がひしひしと伝わってきたし、演技のキレは分かりやすい。比べて正義のためには手段を選ばない木村の先輩検事役は簡単には心中をのぞかせない。演技の優劣は見えにくいし、こちらの方が難易度は高かったと思う。

それでも随所にこの複雑な主人公の胸の内を垣間見せるアクセントは付いていた。それが「キムタク」という強烈な存在感に隠れがちだったのだのではないか。関係者と話していると、木村の方が難しいことにチャレンジし、きちんと演じ分けていると評価した人は少なくなかった。

転じて、18日公開の「マスカレード・ホテル」で演じる敏腕刑事は、ホテルマンになりすまして捜査するという設定。劇中外見は変化するが、キャラクターはこちらの方が分かりやすい。豪華共演陣の中でやっぱり主役はこの人、という存在感をしっかり放っている。やはり娯楽性の高い作品ほど「キムタク」であることが生きてくる。

何をやっても、何を言われても、やっぱりその存在感は代え難い。

5年後は朝ドラ主演も、よしこの演技は笑えて泣ける

ガンバレルーヤよしこ

来月15日に公開される映画「Bの戦場」(並木道子監督)に主演する、お笑いコンビ、ガンバレルーヤのよしこ(28)を取材した。昨年11月に下垂体腺腫という難しい名前の病気で手術をして心配していたが「直径3センチのキン○マを取りました」と笑顔を見せてくれた。

昨年後半に日本テレビ系「世界の果てまでイッテQ」などでの活躍で売れっ子になったガンバレルーヤだが、撮影の行われた昨年3月当時は、まだそれほどではなかった。よしこは“絶世のブス”のウエディングコーディネーターを演じているが、これが思いの外というか、すごくいい。女芸人を使ったお手軽コメディーかと思いきや、笑えて、そして泣ける。

並木道子監督は、有村架純(26)が主演した、フジテレビの16年1月期の「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の演出も手掛けているだけに、真っ正面からラブストーリーを描いている。有村姉妹の姉、有村藍里は「B-」でよしこの同僚を演じている。「有村架純ちゃん主演の月9を撮った監督の映画で、有村藍里ちゃんと共演しているんだから」と、よしこは女優として変な自信を持っている。

今後の芸能活動で、女優業に色気を見せるよしこに太鼓判を押しておいた。「大女優泉ピン子さんだってスタートは漫談。33歳の安藤サクラが朝ドラに主演している。5年後に、女優よしこが朝ドラの主演していても何の不思議もない」と。そんな期待を抱かせる女優ぶりだ。【小谷野俊哉】

さすがは松村香織?卒業コンサートで最後に粉まみれ

粉まみれで歌う松村香織(2019年2月5日撮影)

SKE48松村香織(29)の卒業公演を取材した。松村の出身地、埼玉の大宮ソニックシティで開催されたが、平日にもかかわらず2公演とも約2500人を動員し、計約5000人を動員するものとなった。

松村は昨年9月、愛知・名古屋国際会議場センチュリーホールで開催された「SKE48リクエストアワー セットリストベスト100 2018~メンバーの数だけ神曲はある~」1日目夜公演で、突然「卒業します~!」と笑顔で卒業宣言した。この日も取材していた記者は、あまりにもあっけらかんとした卒業発表に、その一報を伝えたネット記事には「本気とも冗談ともつかない卒業宣言」と書いたほどだった。

卒業発表もあるかもしれないが、記者の目にはメディア露出やイベント出演など、プチバブル状態だったように映った。「これはマジで気が変わって撤回もあるかも…」。そんな思いで取材に向かった卒業コンサートだった。実際、コンサートを見ていてもなぜか“撤回”しそうな雰囲気を感じ、実は「卒業撤回」の予定原稿も用意していたほどだった。だが、それは徒労だった。

演出や選曲など、全てが松村プロデュースだったことを自ら宣言した。その宣言によって、厳しいことを言えば「自らの演出で自ら泣く」という状態に若干の戸惑いもあったが、それも卒業公演ということを考えれば仕方のないことかもしれない。だが、涙を流したのは数回で、ほぼ笑顔だった。あれだけ笑って卒業できるのは、本当にやりきったからかもしれない。

SKE48に加入する前のこともさらけ出し、笑いに変えた。唯一残った3期生同期の須田亜香里(27)と「NGなし」ではキャラかぶり感もあるが、松村は自らをさらけ出すこれまでのアイドルにない新種(?)アイドルだった。

アイドルとして最後を飾るシーンは、さすがに記者も感動的なシーンを思い描いていた。だが、それは見事に裏切られた。ステージの床が抜け落ち転落、松村は白い粉まみれになった。「やられた…」。思わず、そうつぶやいていた。と同時に「さすが松村! そこまで演出するとは」と思った。だがその瞬間、松村の「聞いてないよ~」というせりふが耳に入った。「ん? 運営サイドの演出なのか?」。記者の頭の中は疑問符が渦巻いたが、思わず噴き出してしまった。アイドルの卒業コンサートの最後が粉まみれ。記者にとっては前代未聞で、初めての経験だった。

公演後本人に確認すると、無言でほほ笑んでいた。あのほほ笑みがどっちなのか気になるところだが、松村らしい卒業コンサートだったことは間違いない。

キャバ嬢のような衣装で、シャンパンタワーの前で踊る松村香織(右)(2019年2月5日撮影)

安藤サクラ&柄本佑、芸能一家以前に普通でいい夫婦

主演女優賞の安藤サクラ(左)は、主演男優賞の柄本佑と並んでの夫婦受賞にあふれる涙が止まらない(2019年2月10日撮影)

安藤サクラ(32)柄本佑(32)夫妻が「第92回 キネマ旬報ベスト・テン」表彰式にそろって出席した。

安藤は「万引き家族」で主演女優賞、柄本は「きみの鳥はうたえる」などで主演男優賞。夫婦ダブル受賞が注目されていた。

表彰式では安藤、柄本と順に登壇し、司会者に促される形でいよいよ2人が並んだ。この日の安藤はとても緊張していた。あいさつでは時折言葉を詰まらせながら、「どうしよう…何を話したら」と泣きだしそうにも見えたのだが、いざ柄本の隣に並ぶと「こんなこと一生ないから!」と照れる夫の背をたたき、みるみる笑顔になった。夫の受賞について聞かれると、緊張の糸が切れたのか「何しゃべったらいいか分からなくなっちゃって」とくしゃくしゃに泣き笑いした。笑顔に涙にと忙しかったが、いい夫婦の姿を見たと素直に感じた。

安藤の父、奥田瑛二(68)からも娘夫婦の受賞を喜ぶコメントが寄せられた。「旦那が賞をもらったことを、何よりも何よりも一番喜んでいるのは、安藤サクラだと思います」と紹介されると、安藤は「ここまで来ると恥ずかしくなってくる」と照れに照れていた。それでもうれしそうな顔が印象的だった。

同夫妻は、受賞者が発表された雑誌「キネマ旬報2月下旬号」の表紙も飾っている。安藤が身につけた着物は、昨年10月に亡くなった柄本の母角替和枝さんのもので、柄本が着たスーツは、柄本の父明が普段購入する洋服店で準備したものという。表紙の撮影の間、安藤の娘をあやしていたのも明で、それを見守りながらの撮影だったとも明かした。

芸能一家というと、どうしても色眼鏡で見てしまいがちだが、普通で、いい家族だなあとしみじみ思わされた。

流行語になって5年、すっかり根付いた「壁ドン」

映画「L・DK ひとつ屋根の下、『スキ』がふたつ。」の完成試写会に出席した、左から横浜流星、上白石萌音、杉野遥亮(2019年2月12日撮影)

5年前は「壁ドン」をデスクに説明するのに苦労したなあ…。

14年の春、壁ドンを広めたとされる少女漫画「L・DK」を原作にした映画のイベントを取材した。当時、壁ドンなるものが話題になっていることを知らず、主催者に「今日、舞台上で『壁ドン』をやります」と、いきなり言われて戸惑ったことを思い出した。イベントから少したった後、当欄のようなコラムに、以下のようなことを書いている。

「壁…ドン…? 吉本新喜劇で、調子に乗った島田珠代さんが、勢いつけて壁にぶつけられるアレですか? 正しい壁ドンとは『壁を背にした女性を男性が手でふさぐようにして告白する』ような恋愛におけるシチュエーションだった。この説明で合っているかどうかも微妙なのだが、取りあえずはそういうことらしい。『舞台上で壁ドンをやります』と担当者が鼻息を荒くしていたそのイベント、男性出演者が観客の女性に『壁ドン』を実演してみせ、場内に絶叫が起こった。確かに鼻息を荒くするだけのことはあった。この盛り上がりをデスクに伝えようと、『壁ドンというものですごく盛り上がりました。壁ドン、というのはですね、壁を背にした女性を…』と説明してみた。おそらくこの時点では、壁ドンなるものをデスクは認識していなかったと思う。デスクからは苦笑いしか返ってこなかった-」

そして映画やCMの影響もあって、「壁ドン」は広がり、この年の流行語大賞のトップ10にもなった。

さて、先日、この少女漫画を原作にした映画第2弾、「L・DK ひとつ屋根の下、『スキ』がふたつ。」(川村泰祐監督、3月21日公開)のイベントを取材した。上白石萌音、杉野遥亮(ようすけ)、横浜流星が壁ドントークを繰り広げた。

横浜によると、壁ドンも5年前から進化したそうで、ハイブリッド壁ドンと名付けていた。「壁ドンからのあごクイ、壁ドンからの引き寄せ」など、コンビネーションになっているようだ。キャラクターによっても壁ドンタイプが異なるそう。上白石は、横浜が演じたキャラクターの壁ドンは「スピード感があってパワーがあるので、アスリート系」と評していた。

…というようなトークを聞いて、壁ドンという言葉がごく普通に使われ、聞いている側も疑問がないという状態になっていることを実感した。壁ドンって何? と思ったのが5年前だけど、もっと昔のような気がして、言葉の広まりや根付きの早さを感じた。

映画「L・DK」の舞台あいさつで「壁ドン」を披露した山崎賢人(2014年4月30日撮影)

48ブームの火付け役がSTUに注いだ最後の愛情

シングル「風を待つ」発売記念イベントを行ったSTU48(2019年2月13日撮影)

瀬戸内を拠点に活動するAKB48の姉妹グループ、STU48が、13日に2枚目のシングル「風を待つ」を発売した。

発売日には選抜16人全員がそろい、川崎市のラゾーナ川崎で発売記念イベント、ハイタッチ会を行った。

今作は本来、昨年8月に発売される予定だったが、拠点の広島などを襲った西日本豪雨災害の被害状況を鑑みて、発売が延期されていた。約1年ぶりのリリースに、キャプテンの岡田奈々(21)は「延期もあって、シングルのリリースが延びてしまったんですけど、こうしてリリースできて、たくさんの方々の前で歌えることを幸せに思いました」と胸をなで下ろし、「この曲がたくさんの方に愛されるようになってほしい」と、願いを込めた。

この日、発表されたオリコンデーリーチャートによると、初日だけで25・7万枚で1位に初登場した。週間では、30万枚に迫る大ヒット。昨年1月に発売したデビューシングル「暗闇」の週間売り上げが13・6万枚だから、この1年で売り上げを倍増させたことになる。

この大ヒットを、天国のあの人はどんな思いで見ているのだろう。キングレコードのYBCクリエイティブ本部・本部長代理を務め、昨年8月、脳幹出血で急死した紺田大輔さん。45歳という若さだった。死去の数日前、握手会場のバックヤードで会ったばかりだった。トレードマークの麦わら帽子をかぶり、自転車に乗る紺田さんに、「ども!」と軽くあいさつを交わしたのを覚えている。

紺田さんは、48グループの制作陣でも、指折りのアイデアマンだった。09年当時にレコード会社との契約がなかったAKB48に興味を持ち、契約に尽力した。現在の握手会システムを考案し、「会いに行けるアイドル」という48グループの最も大事なコンセプトを作り上げた、ブームの「火付け役」の1人だ。最近ではAKB48だけでなく、STU48の制作も担当していた。総合プロデューサー秋元康氏からも全幅の信頼を置かれていた、いわば右腕的存在だった。

その紺田さんが最後に愛情を注いだのが、STU48だった。夏に発売予定だった表題曲のミュージックビデオ(MV)の監督に起用されたのは、三石直和監督。演者を追い込むことで好演技を引き出す、厳しい監督だ。同監督の起用は、実は紺田さんのアイデアだった。「STU48には、ひと皮むけてほしいから、厳しい監督さんに鍛えられた方がいい」。豪雨の影響で、制作スケジュールはいったん白紙に戻ったが、秋元氏が「最後だから、紺田が作りたかったものを作ろうよ」と、延期後もコンセプトを変えずに作ることが決まった。

撮影は広島県尾道市で行われることが決まったが、岡田は撮影前の監督との面談からへこんでしまったという。メンバーに渡された資料には、「覚悟してください」という監督の一言。岡田は「これはただごとじゃないMVだなと思いました」と気を引き締めて臨んだ。

ドローン空撮によるワンショット撮影で、1つのミスも許されない緊張感だった。撮影はまる2日間かけ、全10テイクが撮られた。メンバーたちは、100段もの石段を、踊りながら、全力で駆け上がった。酸素ボンベが用意されるなど、精神的にも、肉体的にも厳しい現場だった。雨も降って、転ぶメンバーが続出した。紺田さんが予想した以上に、過酷な環境だったかもしれない。そんな中で、でき上がったのが「風を待つ」のMVだった。

公開されたMVを見ると、踊りきった16人は肩で息をしながらも、充実した笑顔を見せている。「やったー!」。抱き合いながら喜びの声を上げる姿に、グッと心をつかまれる。そこには、演技ではない、リアルな彼女たちの息づかいが表現されているように思えた。

報道陣に配られたMVの紙資料には、「限界を超えて駆け上がれ」というメッセージが記されている。MVのキャッチコピーではあるが、記者には、紺田さんからSTU48への最後のメッセージに思えてならない。

篠山紀信氏へ緊張の取材 懐の深さに引き込まれた

自身の写真集を前に笑顔を見せる篠山紀信氏(2019年1月22日撮影)

15年ぶりに取材現場に復帰。初のインタビューは、巨匠だった。

樋口可南子や宮沢りえの写真集で「ヘアヌード」ブームを巻き起こした篠山紀信氏(78)だ。こちらは「Sante Fe」発売時は高校生、同行カメラマンは平成生まれ。正直、緊張と不安を隠しながら「ヘアヌードで始まった平成を振り返る」というテーマで話を聞いた。

若造2人にも、篠山氏はおおらかだった。「平成は…いつからだっけ」。篠山氏のひとことで、雑談のように会話が始まると、理路整然と、流れるように自らの歩みと時代を話し続ける。「ヘアヌードは」「デジタルは」「辞めるときは」…。話をつかみやすく、聞きたいキーワードが次々と盛り込まれるトーク。こちらも肩の力が抜け、日常会話のように相づちを打った。1時間弱で質問は10度もなかったように思う。

ポリシーも明確だった。「時代を撮る」。エゴやテクニックに走るのではなく、時代に敏感に並走して、撮る。撮影技術、経験へのプライドをかいま見せる場面もあるにはあったが、こちらが勝手に抱いていた大所高所から被写体を選ぶ巨匠のイメージは、いい意味で完全に覆された。

取材を終えると、篠山氏は「飲んでいきなさい」と、少し冷めかけた紅茶を差し出してくれた。こちらが緊張と遠慮で手をつけられないのを察していた。篠山氏を取材する場はいつしか、篠山氏の懐の深さに引き込まれ、我々が被写体のように心を開く「スタジオ」になっていた。宮沢りえを始めとする数知れぬモデルたちもきっと、同じように引き込まれて、自らをさらけ出せたのだろう。

ついにきたLINE乗っ取り詐欺!付き合ってみた

LINEを乗っ取って電子マネーをだまし取る詐欺が後を絶たないようです。先日、取材で知り合ってLINEを交換した人から数年ぶりに「ちょっと買い物頼んでいい?」と、あいさつもなしにメッセージが届きました。

あまりにも唐突だったのですが、「ついに自分のところにも詐欺がきた!」と、少し付き合ってみることにしました。

以下やりとり

詐欺師 ちょっと買い物頼んでいい?

-ご無沙汰しております。何でしょうか?

詐欺師 近くのコンビニでWebmoneyのポイントカード買ってくれる?

-どうしましたか?

詐欺師 近くのコンビニで在庫切れなの だから手伝ってって言ってるの

-ほう。いくら買えば良いですか?

詐欺師 30000ポイントの2枚 6万円

-そんなに何に使うんですか?

詐欺師 チャージ用なの

-何の?そんなにゲームとかしてましたっけ?

詐欺師 電子書籍の購入・ショッピングに使える

-なるほど。どうやって渡せば良いですか? それに今、どこに住んでましたっけ?

詐欺師 今、必要なの! 買ったらカードの裏を削って番号を写メで送ってくれる

-そんなに急ぎで必要なのですか? 自分のクレジットカードとか使えば良くないですか?

詐欺師 現金で買うの

-買うのはよいけど、お金もらえます?

詐欺師 お金なら、明日振り込みで大丈夫?

-ところで、久しぶりですが、どこに住んでいて、何をしていらっしゃるのですか?

ここで相手は諦めたようです。あまりにも雑な日本語とお願いの仕方で、途中であきれてしまったのですが、だまされる方がいるから続けているのでしょう。

乗っ取られた方に電話で連絡したところ、気が付いていなかったようで慌てていました。SNSは気軽にできる分、セキュリティーに対する意識が希薄になることもあるようです。

乗っ取りの被害は、決してひとごとではないと実感し、セキュリティーの設定を見直してみました。皆さんもご注意してください。

連ドラ出演の田中みな実に共演者は「意外と…」

フジテレビ系ドラマ「絶対正義」の制作発表会見に出席した、左から桜井ユキ、片瀬那奈、山口紗弥加、美村里江、田中みな実(2019年1月30日)

フリーアナウンサーの田中みな実(32)が、初の連ドラレギュラー出演で奮闘している。

現在放送中のフジテレビ系ドラマ「絶対正義」(土曜午後11時40分)に、子役タレントから女優に転身し、妻子ある男性と不倫関係にある石森麗香役を演じている。ひとつの間違いも犯さず、一切の過ちも許さない正義のモンスター・高規範子を演じる山口紗弥加(38)をはじめ、片瀬那奈(37)美村里江(34)桜井ユキ(31)と経験豊富な女優陣に囲まれながら、存在感を示している。

TBS時代を含めてドラマ出演経験はあったものの、先月30日に都内で行われた制作発表会見では「私が女優だなんて…」とさすがに恐縮していた。さらに現場では「さっきまで一緒に笑って話していたのに、シーンになったら泣いていて…。女優さんってすごいです!」と初々しく話す場面もあったが、片瀬によると「印象が変わったのは、みな実ちゃん! すごいしっかりしているし、意外と一番冷静です」という。

田中といえば、局アナ時代の「ぶりっ子キャラ」が印象に強く残る。今回の女優本格挑戦で、かわいらしさに加えて、新たな一面も加わりそう。もともと1クールで10本以上のドラマを見るほどのドラマフリークでもあり「やらせていただくと、こんなにもより多くの人に見てもらいたいと思うんだと実感しています。(ドラマの出来は)もちろん100点です!」。

1クールやり遂げた後に、ぜひ話を聞いてみたいと思う。【大友陽平】

「アイドル戦国時代」戦士たちが受け継いでいくもの

元SUPER☆GiRLS宮崎理奈(24)の主演プロデュース公演「不思議の国のカンタータ」が、13日から東京・渋谷のCBGKシブゲキ!! で初日を迎える。アイドル戦国時代を生きた経験豊富なキャストたちが顔をそろえる。

宮崎をはじめ、元SUPER☆GiRLSの渡邉ひかる(24)、元PASSPO☆の増井みお(24)、元乙女新党の其原有沙(17)ら、アイドルグループ出身者がズラリ。9nineの吉井香奈恵(25)も特別出演する。

SUPER☆GiRLS1期生の宮崎と渡邉は、約8年半の活動を終えて今年1月に卒業した。増井は昨年9月に解散したPASSPO☆で09年間から9年間活動。14年に乙女新党に加入したキャスト最年少の其原こそ、グループ活動は約2年間(16年に解散)だったが、10年から8年以上9nineで活動している吉井も含めて、アイドル活動歴は長い。

「MAX!乙女心」などの人気曲があり、一時はNHK紅白歌合戦出場もささやかれていたSUPER☆GiRLS、11年5月のメジャーデビューシングル「少女飛行」で女性グループ初のデビュー曲オリコンランキング初登場1位を記録したPASSPO☆など、どれもアイドル戦国時代でも存在感を発揮したグループだ。

ただ、一時は勢いがあったグループでも、モーニング娘。やAKB48、乃木坂46などに比べると、総合的な知名度や人気ではどうしても見劣りしてしまうのも事実だ。アイドルファンだけでなく、一般層まで認知されたかというと、正直、難しいところだろう。

「不思議の国のカンタータ」では、そんなアイドル界の酸いも甘いもかみ分けたメンバーが躍動する。2部構成で、1部は演劇、2部はライブ。「演劇×音楽の新感覚エンターテインメント!」とうたっている。

ライブパートの稽古を取材した際も、メインキャストたちのパフォーマンスに驚かされた。SUPER☆GiRLSで磨かれた宮崎のキレのあるダンスや表現力は一級品。渡邉も負けじと激しく踊る。増井が独特の柔らかいしぐさで魅了し、其原はういういしさ全開の笑顔を振りまく。吉井も現役バリバリのしなやかなダンスを披露する。

「アイドル戦国時代」の中でそれぞれのグループで培ったパフォーマンス力は、だてではない。東川真之プロデューサーは「みんな第一線で活躍したアイドルばかりですから、1つの作品で2度おいしい、見応えのある舞台になること間違いないですよ」とアピールする。

メインキャストの6人で唯一、アイドル出身者ではない劇団4ドル50セントの本西彩希帆(20)は乃木坂46の大ファンで、「最初、アイドルができると聞いたときはうれしかったです」というが、稽古を通じて、アイドルの難しさを痛感したという。「実際にやってみて難しさが分かりました。しぐさとか、表情とか。やっぱり笑顔が大事だし、劇団で歌うのとは全く違う。アイドルの皆さんって、すごいなと思いました」と話す。

本西も、プロ野球オリックスなどで活躍した父親の本西厚博氏(56)譲りの身体能力をいかしたダンスでひけをとらず、東川プロデューサーからも「真面目に頑張ってくれるタイプで、歌も特徴的でうまい」と評価されている。メインキャストの中で芸能界では一番後輩だが、今ではとけ込んでいるという。

「みんな見た目が若いんです。最初、増井みおさんに『いくつ?』って聞いてしまって…。かわいいので。同い年くらいだと思っていました。皆さん優しくしてくださいます。ここで得て吸収したものを、劇団に持ち帰りたいです」

群雄割拠の「アイドル戦国時代」でもまれた「戦士」たちから、次の世代や、別の分野のタレントへ。グループから卒業しても、グループそのものが解散しても、アイドルたちのスキルや経験は消えることはなく、どこまでも受け継がれていくのかもしれない。

「嵐のイメージ」で型破りな男役目指す桐生麻耶

新トップスター桐生麻耶(中央)と楊琳(右)、舞美りら

桐生麻耶がOSK日本歌劇団のトップスターに就任した。先日、レビュー「春のおどり」(3月28~31日、東京・新橋演舞場)の会見が行われ、トップお披露目公演となる桐生麻耶は「上級生になるにつれ、本来持っていた部分を封印していた。それを取り外して、突っ走りたい」と意欲を見せた。

会見では、共演する若手スターやレビューの演出家から桐生のイメージが語られたが、それは「嵐のイメージ」「野性的」「お祭り男」「エネルギーのかたまり」と、これまでのOSKトップにはないものばかり。それは桐生も分かっていて、「どちらかというと陰のない男役で、こんな男役がいてもいいのかなと思っています。枠にとらわれない男役でいたい」と話した。

OSKは3年後に創立100周年を迎えるが、16年前には解散の危機があった。現在は団員も若返り、その危機を体験したのは桐生をはじめ3人だけとなった。数少ない体験者でもある桐生は「危機があったから、今、このすてきな舞台に立てる。見て良かった、もう1回みたいと思ってもらえる舞台を作りたい」。桐生は群馬県桐生市の出身で、第一部「春爛漫桐生祝祭」のラストでは地元の民謡「桐生八木節」で盛り上がる趣向も予定している。

新垣結衣ブルーリボン賞授賞式で見せた意外なMC力

第61回ブルーリボン賞授賞式で司会を務める阿部サダヲ(左)と新垣結衣(2019年2月6日撮影)

ブルーリボン賞の授賞式が先日都内で行われた。在京スポーツ7紙の主催なので、この日は取材の立場から運営に回る。日頃イベントを切り盛りされる方々の苦労やハラハラを嫌でも実感させられることになる。

司会は前年主演男女優賞のコンビにお願いするのが恒例だ。今年は阿部サダヲ(48)と新垣結衣(30)という他ではなかなか見られない組み合わせだった。

阿部の発案でお互いを「ユイ」「サダヲ」と呼び合うことになる。不自然さ、ぎごちなさが笑いを誘い、司会慣れしないと言いながら、阿部はさすがの自己演出で終始ボケまくった。

驚かされたのは、くしくもツッコミ役となった新垣の手際の良さだ。司会のために受賞者の出演作をすべて見てきたのだろう。作品の内容や演技への的確なコメントにはっとさせられた。

主演男優賞の舘ひろし(68)とのやりとりでは12年前のドラマ「パパとムスメの7日間」での共演エピソードを持ち出して大いに盛り上げた。ビジュアルはもちろんだが、ガッキー・ボイスは聞きやすく耳に優しい。MC力は高い。

「昨年、賞をいただいたときはそれほどでもなかったのですが、この1年、さまざまな作品を見せていただいて、映画がどんどん私の中で大きくなってきました。もっともっとやらせていただきたい」と映画人を歓喜させるコメントもさりげなく織り込まれた。

昨年の「ミックス。」までは映画賞と縁の無かった新垣の意識が受賞から大きく変わったということだろう。今年で61回。ブルーリボン賞の意義を改めて実感させるコメントでもあった。

「いだてん」視聴率1桁目前…凝った作りも内容は◎

「いだてん 東京オリムピック噺」に出演中の阿部サダヲ(左)と中村勘九郎(2018年12月5日撮影)

NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」の視聴率が危険な領域に入ってしまいました。3日放送の第5話の関東地区の平均視聴率が10・2%(ビデオリサーチ調べ)と1桁目前です。もしも大河ドラマの平均視聴率が作品の序盤から1桁になるとしたら異例の事態です。

初回から最終回までの期間平均視聴率が12・0%(関東地区)と大河史上最低だった12年「平清盛」が、各回の放送で1桁(7・8%)を記録したのは8月に入ってから。ただ裏番組が関東地区で平均視聴率22・5%を記録したフジテレビ系「ロンドンオリンピック(五輪)女子マラソン」だった影響も考えられます。2月初旬の第5話までは16%以上を記録していました。

15年「花燃ゆ」も同様に1桁(9・8%)になったのは4月に入ってから。これも当時は統一地方選の開票速報を放送するため、放送開始時間が午後8時から午後7時15分に変更された影響が大きいと思います。2月第1週の平均視聴率は12・8%でした。なので、2月の第1週の放送回で1桁寸前は危険な状態です。

なぜこうなったのか。初回が分かりにくい内容で、かつ凝った作り方だったことで、視聴者が一気に離れてしまったことが大きな要因の1つと考えられます。長年、大河を見てきた年齢層の高い大河ファンには分かりにくい上に、凝った作りが大河らしく感じられないのかもしれません。ただ、作品を見ると、笑いをちりばめ、楽しい内容です。関係者によると、特に第7話はとても笑える楽しい内容だそうです。大河だと思って見なければ、面白いと感じる人は意外と多いかもしれません。

CD売上で韓流1~3位なのは超効果的な戦略だった

SEVENTEEN(2018年5月31日撮影)

6日の日刊スポーツ新聞芸能面に、最新のCD売り上げ週間ランキングベスト10(オリコン調べ)が掲載されています。

アルバム部門では、1位がGOT7「I WON,T LET YOU GO」、2位がSEVENTEEN「You Made My Dawn」、3位がWanna One「Power Of Destiny」と、1~3位を韓流歌手が独占しています。

あれっ? 若きスターのファンといえば10代~20代の人たちが圧倒的に多いはず。彼女たちは音楽を配信で楽しむ世代であって、CD購入とは縁遠いはずなのでは…。なぜ、こんなに売れているのかしら?

もちろん、アーティストの音楽性やダンスのスキルの高さ、イケメンなどの理由はあります。ですが、CDに封入されているハイタッチ会参加券やフォトカードなど“オマケ”の魅力がCD購入を後押ししているのではないでしょうか。

「おっしゃるとおり!」。あるレコード会社宣伝マンはこう言いました。「オマケ効果だけで10万枚はいきますよ」。先日、10代の男性歌手の取材会を行った際には「すごい人気でした。特に、女性ファッショ誌の記者の食い付きがすごかった」と証言します。高身長で甘いマスクのタレントに、記者の目が“ハートマーク”になっていただけでなく、この歌手をグラビアで掲載することで見込める部数アップに、そろばんをパチパチとはじいていたそうです。「そうそう。10代や20代のファンだけでなく、最近は40代や50代の女性ファンもかなり増えています」と続けました。

年が明けて、弊社で発行するアジア総合エンタメ誌「チョア」が定期発行をしなくなったので、韓流を取材する機会がぐっと減っています。とはいえ、アンテナだけはしっかりと張っておかないといけないなと、気を引き締めました。

「ジャニーだけど」京本政樹が経験した2度の電話

京本政樹(2018年9月17日撮影)

3日付の芸能面「日曜日のヒーロー」で、“京さま”こと京本政樹(60)をインタビューした。通常の取材は写真撮影込みで1時間程度、時間の都合で40分ほどで済ませなければいけないこともある。

それが京さまの場合は、まさかの2時間半。そのサービス精神と爆笑トークの連続、その後に予定がなかったことで異例の長さになった。ICレコーダーから話を書き起こすのも一苦労だったが、その40周年に及ぶ長い芸能生活のさまざまなエピソードを堪能させてもらった。

紙面では行数が限られて書けなかったが、もしかしたらジャニーズからデビューしたかもしれない話が秀逸だった。中学2年の時に社会科見学の時に撮った写真を、知り合いがジャニーズに送ったという。

まだ、ケータイ、スマホのない時代。大阪の京さまの実家の黒い電話がなった。

「はい」

「ジャニーだけど」

「ジャニー? 誰?」

「フォーリーブス知ってる? 大阪フェスティバルホールに来ない」

ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(87)からの電話だった。

京さまは母親と一緒に、当時のジャニーズのコンサートを見に行った。フォーリーブス、郷ひろみら、当時のジャニーズのスターたちのコンサートを見た後に、誘われてみんなで中華料理店に行ったという。

「まだ40代のジャニーさんがオシャレでかっこよかった。黒いスリーピースが、パンタロンでロンドンブーツを履いていた。髪の毛はアフロヘアだった」

その後は、春休み、夏休みの度に上京して、ジャニーズの合宿所へ。75年にジャニーズ・ジュニア・スペシャルがレコードデビューした時は、強く誘われたが高校ヘ進んでバンド活動にはまっていた京さまは断った。そしてシンガー・ソングライターを目指しながら俳優としてデビュー、若き時代劇スターの道を歩むことになる。

京さまがジャニーズでのデビューを断ってから31年後。再び、ジャニー社長から電話がかかってきた。

「ジャニーだけど」

「よく分かりましたね」

「写真を見たんだけど」

ハワイの行きつけの和食店で撮影した息子の写真を見た、ジャニー社長からのスカウトだった。

06年に11歳でジャニーズ事務所に入所した息子の京本大我(24)は、現在はSixTONESのメンバーとして活躍する。13、14年の「滝沢歌舞伎」では父子共演も果たした。

京さまは「僕は現代劇じゃミステリアスな役ばっかりで、どんな役でも独身だったんだけどね。今じゃ、ジャニーズファンの間じゃ“大我パパ”」と笑う。「縁があるんですね。まさか、うちの息子がスカウトされて、頑張ることになるとはね。目の前のことから逃げずに、どういう自分を作り出していくのか常に考えてほしい」と息子の成長を見守る。

「年相応に老けていかないから悩むこともあった」という京さま。どんなきれいなおじいさんになってくれるのか。それも、また楽しみだ。

ボヘミアン・ラプソディが大ヒット!要因を分析

みちょぱこと池田美優(左)とフレディ・マーキュリーさんにふんしたレイザーラモンRG(2018年9月5日)

“クイーン旋風”が止まらない! 11月9日に公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」は公開から75日目となる1月22日に興行収入100億円を突破し、2018年公開作品としては唯一100億円を上回った。累積動員数も760万人超えを記録し、サントラなどのCD・DVDも合計100万枚突破と、いまだ衰えを知らない。

アカデミー賞の前哨戦となるゴールデン・グローブ賞では、最優秀作品賞と最優秀主演男優賞をダブル受賞した。アカデミー賞でも作品賞、主演男優賞、音響編集賞、録音賞、編集賞の計5部門にノミネートしている。

私も3回見ているが、同一作品を3度見たのは初めての経験だ。なぜ、ここまで支持されているのだろうか。それは、オンタイムでクイーンを愛した“クイーン世代”以外の若い世代が興味を持ったからではないだろうか。

その要因を分析するのは複合的過ぎて容易ではないが、個人的には「フレディ・マーキュリーの魅力、ひいてはクイーンというバンドの魅力」だと思っている。

希代のメロディーメーカーだったフレディだが、実はクイーンのメンバー全員が同様の才能を持っている。「名曲は時をこえて支持される」と言われるが、まさにクイーンの楽曲がそれだろう。フレディの死後もクイーンの楽曲はCMやBGMでも採用され続けている。「伝説のチャンピオン」は、誰もが1度は耳にしたことのある曲だと思う。クイーンの楽曲だとは認識していなくても、クイーンの楽曲に接した人たちが、フレディやクイーンに興味を持った結果ではなかと思っている。

余談にはなるが、カラオケでクイーンの曲を選ぶと「ボヘミアン・ラプソディver」もある。映画を見た後、どうしても歌いたい衝動に駆られ“ヒトカラ”デビューしてしまったほどだ(笑い)。

91年11月23日、自身のエイズを発表した翌日に亡くなったフレディ。生前最後のアルバム「Innuendo」はまさに命を削って作り上げた作品だ。同アルバム収録曲「The Show Must Go On」を聞くたびに泣きそうになる。映画の最後を飾っている曲だ。

フレディの死によって、あのクイーンはもう見ることはできない。だが映画として、見ることができる。同作はエンターテインメント作品であるとともに、記録映画的な側面も併せ持っていると言えるのではないだろうか。同作によってクイーンは若い世代にも浸透し、それぞれの中で生き続ける。まさに「The Show Must Go On」だ。

世代を超えて愛される中島みゆき「夜会」のすごみ

1月30日に公演初日を迎えた中島みゆき(66)の音楽劇「夜会 VOL.20 リトル・トーキョー」を取材した。いろいろと新鮮だったので記しておきたい。

「夜会」は「言葉の実験場」をコンセプトに中島が構成、演出、作詞、作曲、主演を務める。89年から続く催しで、2~3年に1度のペースで行われている。

記者が初めて中島みゆきの存在を知ったのは、大ブームとなったドラマ「家なき子」の主題歌「空と君のあいだに」だったと思う。有名な「糸」や「地上の星」、ラジオパーソナリティーとしての個性は知っているものの、詳しくはない。聞けば「夜会」は1席2万円ながら即完のプラチナシートということで、取材ながら恐縮してしまった。

今作は冬季休業中のクラシックホテルを舞台にしたファンタジー作。絶賛上演中のため内容に深く触れることは避けるが、鑑賞してある種のショックを受けた。演劇でもない、コンサートでもない。これはどういう話? とぼんやり思考しているところを、中島の圧倒的な歌唱にグイッと引き戻される。クライマックスは神々しささえあった。中島の演技は愛らしく、年齢を疑ってしまうほど。初日のカーテンコールでセリフを間違えたことをわびる姿も、またチャーミングだった。結果として「すごいものを見た」となり、開演前「どうせなら知っている曲を聞きたかったな~」などと思っていた自分を心の中で正座させた。

会場に若いファンが多かったことにも驚いた。先月26日放送のNHK音楽番組「SONGS」(土曜午後11時)は“中島ファン”の土屋太鳳、ももクロ百田夏菜子、いきものがかり吉岡聖恵が出演し、魅力を語った。視聴率は3・2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、直近3カ月で最も高かった。

中島は70、80、90、00年代でシングルチャート1位を獲得した唯一の女性アーティスト。「世代を超えて愛される」とはこういう人のことを言うのかと、今更ながら勉強させていただきました。

舞台あいさつで感謝述べてきた新井容疑者の心中は…

舞台あいさつを行う新井浩文容疑者(2014年12月20日撮影)

「映画館に映画を見に来てくれてありがとうございます」

派遣型マッサージ店の30代女性従業員に対する強制性交容疑で逮捕された俳優新井浩文容疑者(40)は、映画館で舞台あいさつを行う時には、必ずこう言った。記者が取材した限りでは必ず、だ。新井容疑者の舞台あいさつのすべてを見てきたわけではないが、取材するたび毎回、毎回、何年にもわたってこの言葉を聞いている。

映画を見るために足を運んで来てくれたことへの素直な感謝だが、なかなか重い言葉だ。日本で、1年間に映画館で映画を見る回数は、平均すると1人当たり1回ちょっと。ここ何年もあまり変わっていない。映画館に映画を見に行くのは、けっこう貴重な機会なのだ。

新井容疑者がこの数字を頭に入れて感謝を述べていたのかどうかは分からないが、貴重な時間を割いてもらったことを実感している言葉だった。

これだけ好きだった映画だが、1作は公開延期になり、1作は対応協議を重ねている状況だ。一緒に頑張ってきたスタッフ、キャスト、これまで見てきた観客の顔を思い浮かべて、新井容疑者は何を思うだろうか。

AKBに変化 人気から実力派路線にシフトの流れ

第8回AKB48紅白対抗歌合戦 柏木由紀(右)と矢作萌夏(2018年12月16日)

AKB48グループの方向性が最近、変わりつつある。昨年12月からの約1カ月間、立て続けにいくつかのステージを見て、そう感じることが多くなった。具体的には、より実力派路線にシフトしようという動きだ。

昨年12月、「AKB48グループ紅白対抗歌合戦」が行われた。今回で8回目という恒例イベントは近年、内容のマンネリ化が否めず、個人的には盛り上がりに欠けるイベントという印象だった。ところが、今回は違った。全曲生演奏なのはもちろん、人選も人気メンバー優先のこれまでとは違い、より多くの実力者たちがそろった。過去に歌で実績を残したメンバーに加え、若手でも歌に定評があるメンバーが多く出演。活動12年目の柏木由紀(27)が、1年目のルーキー矢作萌夏(16)とデュエットするという、今まででは考えられなかったコラボも実現した。

「アメイジング・グレイス」を歌ったのは、AKB48チーム8の歌田初夏(16)と立仙愛理(19)。ともに、選抜経験があるわけでもなく、まさに知る人ぞ知る存在だったが、見事なゴスペルを披露してファンを驚かせた。3時間半近いイベントだったが、一切飽きさせることはなく、ただただ歌声に酔いしれることができた。

「年の瀬にいいものを見せてもらったな」と感心していたら、今度は年明け11日に「AKB48グループ歌唱力No・1決定戦」というイベントが開催された。こちらは歌が得意なメンバー20人が集結、バンドの演奏に乗せてソロ曲で勝負する、コンテスト形式のイベントだった。驚きの発見は、いくつもあった。NMB48山崎亜美瑠(17)はaikoの「カブトムシ」を熱唱し、オリジナル顔負けの歌声を披露。山崎は矢作と同期加入で、まだ全国区には遠いが、大きな存在アピールになったに違いない。

そして優勝したSKE48野島樺乃(17)は、ミュージカル「リトル・マーメイド」の名曲で、曲中にせりふもある「パート・オブ・ユア・ワールド」を持ってくる大胆な選曲で、観客と審査員の心をつかんだ。小学生のころから合唱団で鍛えた美しい歌声も相まって、文句なしの歌唱女王となった。

AKB48グループはいつのころからか、歌手を志望して入ってくるメンバーが少なくなってしまったような気がする。実力以上に、キャラクターを確立させなければ、選抜など、目立つポジションに立てない可能性が高いことも影響していることは間違いないだろう。だからこそ、最近の実力派路線は大賛成。思わぬメンバーが覚醒したり、注目されることを願っている。

日韓関係悪化の今こそ互いの長所尊重し思いやる時

コンサート会場の東京ドーム近くの路上では、BTSを批判する街頭演説が行われ、演説をヘイトスピーチだと批判する団体と口論になった(2018年11月13日撮影)

15年5月より「choa」という韓流誌を担当している。15年は第4週に毎月発行していたが、16年を境に、1カ月半、2カ月、2カ月半と発行サイクルが不定期で長くなってきた。

原因は、雑誌をけん引するスター不在というよりは、日韓関係の影響が大きい。最近では、元徴用工訴訟の判決をはじめ、韓国軍のレーダー照射事件などで関係が悪化。しかし、18年後半の「choa」にとってダメージが大きかったのはBTS(防弾少年団)の原爆Tシャツ問題だった。

BTSは、18年5月に韓国で発売したアルバム「LOVE YOURSELF 轉’Tear‘」がiTunesチャートで65の国・地域で1位。米ビルボード200でも首位を獲得と、ワールドワイドの人気を誇る男性7人組グループ。日本で18年4月に発売したアルバム「FACE YOURSELF」も発売初週で32万枚を突破した。18年11月13日から19年2月17日まで東京、大阪、名古屋、福岡のドームツアーを開催し38万人動員と、韓国出身アーティストのエース格にのし上がった。

「choa」も、人気にあやかろうとドームツアーリポートやメンバーへのインタビューを画策していたが、メンバーが原爆投下直後のキノコ雲が入ったTシャツを着ていた「原爆Tシャツ問題」ですべては水の泡に…。内定していた紅白歌合戦出場も消え、BTSを知らない人に知ってもらうチャンスも消えた。いまさら取り戻せないが、言動やファッションがどれだけの影響を及ぼすのかという、メンバーの自覚が足りなかった。

ネットにはBTSを初め、韓国出身アーティストや俳優のニュースであふれている。そして、コメント欄には、原爆Tシャツ問題や日韓関係悪化が影響しているのだろうか? 「韓国で活躍してくれ」「日本にこんなニュースは必要ない」「捏造(ねつぞう)韓流商法はもう通用しない」など”嫌韓“で埋めつくされている。あまりにもアレルギー過剰な反応に驚いたが、韓流誌を編集する者としてはかなり悲しかった。過去の歴史を変えることはできない。だが、個人的には一番近い外国である韓国といがみあってもしかたないと思うのだが…。

オーディション番組「PRODUCE48」から誕生したIZ*ONE(アイズワン)は日本人3人、韓国人9人の日韓合同女性グループ。オンエアで印象的だったのが「韓国の練習生はダンスも歌もうまいが個性に欠ける。逆に、日本の練習生はダンスと歌はイマイチ。でも、個性的でおもしろい。だから、その2つが融合したらどんな魅力的なグループができるか」というコメントだった。

今こそ、欠点に目を向けるのではなく、互いの長所を尊重しあい、思いやるときだと思う。

大野智が抱えたズレの蓄積、努力で続けたアイドル業

嵐2020年12月31日限りで活動休止へ

嵐の活動休止発表会見で、大野智(38)が口にした言葉が重く響いた。「自由な生活がしてみたい」。その言葉の裏に、大野の真面目さと控えめな性格が浮かび上がって見えた。

グループで最年長だが、最年少の松本潤(35)に「しっかりしろ」と言われるなど、性格はおとなしくのんびりしているが、努力の人だった。

歌とダンスはジャニーズ事務所屈指の実力を持つが、才能に頼らなかった。自宅の倉庫やガレージで踊りの練習をしたり、レコーディングでは、くしゃくしゃになるまで歌い込んだ歌詞カードを小さく折りたたんで持参したこともあった。櫻井翔(37)は「才能の人のイメージがすごく強いけど、裏には大きな努力があるんだと思う」と尊敬していた。

本人も認めていたが、仕事への欲があまりなかった。CDデビュー前のレッスン生(ジャニーズJr.)時代。京都での長期公演を終えた後、事務所を辞めようとしたこともある。何度か今後やりたいことを聞いたが、答えはいつも同じだった。「基本、仕事に対してはないんだよね。でも与えられた仕事は楽しんでやるし、与えられたものをやるだけだね」。

多くを語るタイプではなかったが有言実行。与えられた仕事はきっちりこなした。ドラマのセリフは少し空いた時間や夜に覚えられず、早く仕事が終わった日や休日の昼間に集中して覚えていた。器用ではなかったが、いつもセリフ覚えを完璧に仕上げた。

シャイな人柄は昔から変わらなかった。ジャニーズ事務所の入所オーディションでは、偉い人に見つからないよう最後列に並んだ。数年前、大事にしていること=ポリシーを聞くと「いかに目立たないようにいるか。ただでさえ目立つ仕事でしょ。年食うごとに、それがエスカレートしている」。趣味の釣りの魅力を聞いた時は「誰にも邪魔されない。周りの目を気にしなくていい。開放感かな」と話していた。

個人的には、控えめな人がスポットライトに当たり続ける人気業に、ずっと慣れないでいた印象がある。それでもアイドルとして、真摯(しんし)に活動し続けてきた。本来の自分とアイドルの自分。そのズレの蓄積が、休みや息抜きではなく、いったん自由な生活を求めた理由の1つかもしれない。

大人すぎる寺田心「自分らしい俳優さんになりたい」

映画「ジュリアン」の特別試写会に参加した寺田心(2019年1月23日)

人気子役の寺田心君(10)が、あまりにもしっかりし過ぎていて衝撃を受けた。

先日、都内で開催された映画「ジュリアン」(グザビエ・ルグラン監督)のトークショーに出席した心君は、離婚という難しい問題を扱った同作について、「好きという感情の方向を間違えるとこんなに怖いことになっちゃうのだと思いました」と、10歳とは思えない感想を語った。さらに、書き初めも行い、「今」と書くと、「過去と未来の境という意味。その時、その時の今を大事に今できることを一生懸命、頑張りたいと思います」と話した。さすがに司会者も観客も大人すぎる10歳に驚きを隠さなかった。

自分が小学4年生だった頃、何を考えていたのかと思いを巡らせてみたが、何も出てこない。仕方ないので、1984年の出来事を調べてみた。世間的にはロス五輪にロス疑惑、音楽はわらべの「もしも明日が…。」、安全地帯の「ワインレッドの心」、チェッカーズの「涙のリクエスト」が流行していたようだ。テレビでは「宇宙刑事シャイダー」をみていたと思う。どう考えても、心君のように物事をきちんと考えたこともないし、毎日、友達と遊ぶことだけで頭がいっぱいだったような気がする。そんな、駄目な大人と比較しても仕方ないので心君に話を戻す。

心君は昨年のミラノ国際映画祭で外国語映画最優秀主演男優賞を最年少で獲得している。役者としても完成の域に達しているのだ。イベントでは、今後、どんな俳優になりたいかと質問されると、「自分らしい俳優さんになりたい。世界に行けたら良いなと思ったり、これからいっぱいあるので、みなさんに見守っていただきたいと思います」と海外を意識していることを明かした。今後、どんな役者になっていくのか、きちんと追いかけていきたい。

乃木坂出演の舞台で脇を固める劇団員が初大阪公演へ

舞台「GIRLS REVUE」でライオンを演じる能條愛未(左)とシマウマ役の樋口日奈

乃木坂46メンバーらが出演する舞台「GIRLS REVUE」が、1月27日に東京千秋楽を迎え、2月1日から2日間、サンケイホールブリーゼで大阪公演を上演する。

樋口日奈(20)鈴木絢音(19)伊藤純奈(20)と、昨年12月に乃木坂46を卒業した能條愛未(24)がメインキャストを務める。生まれ変わるたびにひかれ合いながらも、運命のいたずらで結ばれることなく死んでいく2人が、輪廻(りんね)転生を繰り返す様子を描く。

4人は、16年10月の舞台「墓場、女子高生」に出演していた。当時から比べて声量もあがり、それぞれ単独で舞台の主演やヒロインを務めるなど経験も積み、成長した姿を見せている。シマウマや泥棒、火星人やお姫様に大正時代の少女など、乃木坂46らしい高いルックスのメンバーたちがさまざまな衣装を披露するのも魅力の1つだろう。

同作には、秋元康氏が総合プロデュースを手がける劇団4ドル50セントの田代明(23)谷口愛祐美(21)も出演し、お姫様に仕える侍女などを演じている。東京芸大声楽科出身の田代は劇団内でも歌唱力に定評があり、身長165センチの谷口はダンスパフォーマンス力が高い。それぞれの持ち味を発揮しており、動画配信サービス「SHOWROOM」の2人の配信に訪れるファンも増加している。

2月からの大阪公演で、田代と谷口は初めて、大阪の舞台に立つことになる。同劇団員の活躍の場は徐々に増えてきており、現在東京で上演中の奈波慎剛(24)が出演する「紫猫のギリ」も3月1日から大阪公演を控えている。本西彩希帆(20)がヒロイン役で出演する舞台「薄桜鬼 志譚」も、東京公演のほかに、4月28日から京都公演を迎える。

これまで、同劇団の公演は全て東京で行われており、劇団員が東京以外で舞台に立つ機会はミュージカル「テニスの王子様」に出演している青木瞭(22)らをはじめ、一部に限られていた。「SHOWROOM」などには、地方のファンから「東京以外で公演をやってほしい」という要望も多く寄せられていた。今回の「GIRLS REVUE」では、今を時めく乃木坂46メンバーの脇を固める形にはなるが、同劇団の魅力を地方にも届けるチャンスになりそうだ。

舞台「GIRLS REVUE」のワンシーン。中央左は伊藤純奈、同右は樋口日奈。左から3人目が谷口愛祐美、右から3人目が田代明

嵐の活動休止発表、5人納得の結論と感じたワケ

2020年をもってグループ活動を休止することを発表した嵐。左から相葉雅紀、松本潤、大野智、櫻井翔、二宮和也(撮影・たえ見朱実)

嵐が27日、来年いっぱいをもって活動休止することを電撃発表し、夜に都内のジャニーズ事務所で行われた会見を取材した。

会見では、2020年を持っての活動休止が改めて発表され、リーダーの大野智(38)の思いをきっかけに話し合いを重ねたことや、解散ではなく活動休止に至った経緯が本人たちの口から説明された。

印象的だったのは、メンバーの5人のすがすがしい表情だった。ファンにとっては突然の発表となり、その件についてはメンバーも「申し訳なかった」と謝罪していたが、とにかくメンバー同士で話し込み、納得した上での結論だったのだと、表情からも感じ取れた。

会見中には、普段のように、周りからいじられるリーダーの姿もあった。報道陣から大野に対して「話し合いの中でメンバーからかけられた言葉の中で印象的だったのは?」との質問が飛ぶと、二宮和也(35)はすかさず「これは、1人ではなくて、それぞれ全員分欲しいよなあ」とツッコミ。さらに櫻井翔(37)は「ランキング形式でいこう!」と提案し、会場が笑いに包まれるなど、5人のあうんの呼吸も見せた。

大野の告白から話し合いを重ねる中で、「大野以外の4人で、大野の説得などに向けて話し合うことはなかった?」との質問にも、二宮は「4人で話す意味はないんですよね」と、あくまで5人であることを強調。櫻井も「でも、その時期はそれぞれでよく会っていたので。ただ、嵐のメンバーが家に来ると緊張するんですよ。飲み物は何を出せばいいのか…とか」とここでも笑いを誘いつつ、松本は「本当にその時期を経て、絆(きずな)は過去最大限に太くなっていると思います」と言い切った。

2021年の活動休止以降、嵐がどういう形になるのか、どんな結論を出すのかはまだ分からないが、5人の関係性は続いていくのだろうと、会見から感じた。

大竹しのぶ「元祖魔性の女、今は言われなくなった」

舞台「ピアフ」初日前日取材で笑顔を見せる、左から彩輝なお、大竹しのぶ、梅沢昌代(撮影・垰建太)

大竹しのぶ(61)のピアフコンサート「SHINOBU avec PIAF」(東京・渋谷のオーチャードホール)に行ってきた。ライフワークともしているフランスの国民的歌手ピアフを主人公にした舞台「ピアフ」を11年の初演から何度も見ていて、舞台で大竹が歌う「愛の讃歌」「水に流して」などピアフの曲を聞いているが、劇中とは違う、コンサートならでは大胆で繊細な歌いっぷりに圧倒された。

劇中ではピアフという役に成りきり、ピアフのその時の心情に合わせて歌っているが、今回のコンサートは大竹しのぶとして、曲が持つ3分間のドラマを見事に表現し、歌っていた。「演じるたびにピアフに取り憑かれています」という大竹は、数曲を歌うごとに「聞いていて、疲れませんか。暗い歌ばかりで」と気遣いつつも、「私は歌っていて楽しいの」と生き生きとしていた。

「老兵」「ブラボー・クラウン」など舞台では聞けなかった曲も良かった。何より、大竹しのぶという「女優力」が、老いた兵士の哀しみ、一線を退いた道化の回想を、3分間という短い時間に聞く者の想像力の中に紡いでくれた。そして、ピアフ以外にも、大好きという中島みゆきの「化粧」なども聞けた。

大竹は衣装替えで5分ほどステージ脇に退いただけで、2時間15分をノンストップで歌いきった。「ピアフは恋多き女だけど、私も昔は魔性の女と言われ、その後に元祖魔性の女、今は何も言われなくなった」とトークでも笑いを誘った。「ピアフのように、力強く、希望を与える歌を歌っていきたい」という大竹の言葉に、主演舞台「ピアフ」の5回目の上演が待ち遠しくなった。

松岡茉優が「絶望した」安藤サクラの演技力

映画「万引き家族」の完成試写会に出席した、左から松岡茉優、佐々木みゆ、安藤サクラ(2018年4月25日撮影)

女優の松岡茉優(23)が先輩女優、安藤サクラ(32)に「絶望した」と言う。ブルーリボン賞助演女優賞の受賞取材で、対象作「万引き家族」撮影中の話を聞いているときに心境を明かした。最初は「ん?」と疑問符の付くコメントだっだが、説明を聞くうちに安藤の圧倒的な演技力を目の当たりにして、自分の力不足を実感したということだと分かって半ば納得した。半ばと言うのは松岡自身、若手演技派の印象が強く、「絶望」は大げさだろうと思ったからだ。

「万引き家族」をご覧になった方なら分かると思うが、記憶に残るシーンと言えば安藤が接見室で語るくだりだ。セリフ、表情の変化にぐいぐい引き込まれる。「接見室のシーンは実は私もリリー(・フランキー)さんも同じくらいの尺(長さ)撮影しているんですよ。でも、実際の作品で使われたのはほとんどがサクラさんのところ。是枝(裕和)監督にははっきりその差が見えていたんですね。負けたというと同じ土俵で戦ったみたいですけど、その土俵にも上がれていないというのが実感です」と振り返った。

もちろん客席からも安藤のうまさは実感できるが、「同じ演じる立場からすると、あからさまに『格の違い』を感じてしまうんです」とも。それが「絶望」につながったということらしい。

是枝監督は安藤の演技を「いきなり放り込まれたような場面でも、最初からそこに居て、地に足がついたというか、根の生えたように演じてしまう。それは他の人には無い感じですね」と評する。他の俳優との厳然とした差は監督の実感でもあるらしい。

松岡は「私だって時には愚痴を言えば、嫌みも言う。でも、サクラさんにはそういうところもなくて、いつもゆったり笑っている。欠点が見えない。そういう意味でも絶望なんです」と続ける。要は畏敬の対象ということだ。

この話を聞いてから、NHKテレビ小説「まんぷく」の安藤が、今まで以上に奥深く見えてきた気がする。

上昇の予感「いだてん」綾瀬はるかもド根性1発OK

NHK大河ドラマ「いだてん」で主役を務める中村勘九郎(左)と阿部サダヲ

NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」(日曜午後8時)の第3話は、1話、2話と比べて別作品のように面白かった。笑える場面が随所にあり、視聴率は今後、どんどんアップする気がしました。この作り方が今後も続くなら過去の大河と違い「コミカル大河」と言ってもいいと思います。コミカルな第3話の中でも、印象的だったのは綾瀬はるかの自転車での全力疾走でした。

主人公金栗四三(中村勘九郎)が列車で上京する際、幼なじみの春野スヤを演じる綾瀬が、自転車を全力でこいで列車を追いかけながら見送りました。なぜか列車とほとんど変わらぬスピード。綾瀬の必死かつ全力で自転車をこぐ姿には素顔もかいま見られたようで楽しめました。

NHKに撮影の舞台裏を聞くと、同シーンは、撮影のために用意した特別な列車ではなく、普段、実際に運行している列車を利用して撮影したそうです。時刻どおりに次の駅に向かうため、続けてすぐに撮り直しはできない状況。前日に行う予定だったリハーサルは雨で中止に。そんな中、綾瀬は本番1発OKをやってのけたそうです。自転車のスピードは時速約30キロ。たいした脚力です。プロ根性です。現場ではOKが出た瞬間、スタッフから多くの感動の拍手がわき上がったそうです。

この作品の笑いは物語の流れで作られる自然な笑いが魅力。第3話では思わず、くすっとさせる卓越したスキルを必要とする笑いが光っていました。明日から仕事というちょっと暗い気分の日曜の夜にはピッタリ。今後も「コミカル大河」が続くことを期待したいと思います。

台湾で原田悠里に交際質問 見せた真摯な対応に謝謝

台湾公演で熱唱する原田悠里(2019年1月20日撮影)

先日、演歌歌手原田悠里の台湾公演を同行取材しました。

公演の模様はもちろん、ライブにかける熱い思いや台湾に対して持っている親近感などを取材して記事にしました。

直接会って話をあれこれと聞いていれば、話が“脱線”するのはよくあること。仕事とは関係のないプライベートについても根掘り葉掘り聞くことになりました。

かつて交際していた30歳下の男性のこともです。内心では「蒸し返して申し訳ないな…」という思いがありながらも、そこは記者。やっぱり質問しちゃいます。原田は「今更聞くの!」とでも言わんばかりの表情を見せましたが、苦笑を交えつつも丁寧に答えてくれました。

SNS全盛の時代です。自分の好きなことだけを発信できるSNSならば、嫌な質問をされることもないでしょう。でも、人と人とのアナログ的なつながりを大切にしてこその演歌の世界です(本当か?)。真摯(しんし)な対応には謝謝です。

原田は縁結びの神さまのいる神社を訪れ、仕事や恋などの良縁もお願いしました。そこで、恋愛成就のお守りをもらった時のうれしそうな表情!少し恥じらいながらも、文字通り「満面の笑み」を浮かべていまいした。

私の持つ一眼レフカメラでこの表情を撮影することができず、紙面にはできませんでした。残念!でも、私の“肉眼レフ”はしっかりと捉えましたよ。

思ったことを水の如く…痛快に感じた安藤政信の発言

BSテレ東ドラマ「神酒クリニックで乾杯を」会見 三浦貴大とダブル主演する安藤政信(2019年1月10日撮影)

安藤政信(43)が三浦貴大(33)とダブル主演するBSテレ東ドラマ「神酒クリニックで乾杯を」(土曜9時)の会見を取材した。安藤の自由な言動が印象に残った。

個性的な医師が集うVIP専門クリニックの院長、神酒章一郎を演じるが、「医療に関しては『コード・ブルー』で3、4カ月やっていたので、そのままやれば通用する」と、自身が過去に出演した医療ドラマを引き合いに笑いを誘った。他局ネタだったが本人は気にする風でもなく、サラリと語った。

また撮影中、安藤が頻繁にアドリブを繰り出すという話になると「あまり台本を読まない」と堂々と明かし、「今までの台本のセンテンスを組み合わせて覚えているセリフだけを言っていく。(出演した日本テレビ系ドラマ)『ブラックスキャンダル』のセリフもこのドラマの中で言ってるし、(デビュー作の映画)『キッズ・リターン』のセリフもある。(映画)『バトル・ロワイアル』は入れられなかったけど」と話した。26日公開の出演映画「デイアンドナイト」のセリフも混じっていると続け、「今月公開するんです。それも宣伝お願いします」とちゃっかりPRしていた。

狙って発言しているようには思えず、思ったことがそのまま口からこぼれ落ちるタイプの様に見えた。空気を読みすぎていない安藤の発言を、少しだけ痛快に感じた。

1月期注目ドラマは「家売る-」と「3年A組」

「家売るオンナの逆襲」主演の北川景子(左)と「3年A組-今から皆さんは、人質です-」主演の菅田将暉

放送担当になって間もなく1年になる。昨年末には、NHK紅白歌合戦の毎分視聴率原稿のため、目を皿のようにして紅白をじっくり見続けた。

これまで以上に「ドラマ」もチェックするようになった。担当する日本テレビ系はもちろん、他局も第1話だけは録画してチェックし、おもしろいと感じた作品はそのまま録画を続けている。

この1月期で注目しているのが日本テレビ系「家売るオンナの逆襲」(水曜午後10時)、同「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日曜午後10時30分)だ。

「家売るオンナの逆襲」は北川景子演じる三軒家万智が痛快な作品。16年に放送された作品のいわばセカンドシーズンだ。今回は万智と逆の方法で家を売るライバル、松田翔太演じる留守堂謙治の存在が万智の存在をより浮き立たせているように感じている。

個人的に興味があるのは、万智と結婚した屋代課長(仲村トオル)との謎めいた夫婦生活だ。下世話な話ではあるが、どう描いていくのかにも興味をそそられている。

「3年A組」は菅田将暉演じる美術教師の柊一颯が、高校卒業式10日前、担任する同組の生徒を人質に取って立てこもり、上白石萌歌演じる景山澪奈がなぜ自殺しなければならなかったのか、身をていして最後の授業を行う、という内容の作品だ。

だが、3話終了の現在、景山が本当に自殺したのかさえ、怪しい展開となっている。至る所に伏線が張られ、サスペンス好きにとっては見応えのある内容だろう。また、ネット社会への風刺も込められているように感じている。

いずれも、2ケタ視聴率キープとまずまずの滑り出し。今後の展開が気になるところだ。

余談ではあるが、18年10月期フジテレビ系月9ドラマ「SUIT」のオリジナル作品、米ドラマ「SUIT」シーズン6が現在海外ドラマ専門チャンネルCS「AXN」で放送中されている。私はフジテレビバージョンを見てからオリジナルを見たタイプだが、小手伸也演じる蟹江貢がルイス・リットを忠実に再現しているのには驚くとともに、なぜか笑えた。

もう1つ言えば、AXNで放送中の「ルシファー」もなかなか日本にはない面白さのある作品で、絶賛録画中だ。

NGT山口騒動の対応に疑問 元支配人は何を思う

今村悦朗氏(2016年1月10日撮影)

NGT48の山口真帆(23)が男らに襲撃された事件が、世間を騒がせている。事件当日、容疑者(後に不起訴処分)が、山口の帰宅時間を推定できるような発言を、別のメンバーがしたという事実を明かし、さらに運営サイドの対応も後手後手に回った。

騒動の中で、最も解せないのは、グループの現場責任者であるはずの今村悦朗NGT48劇場支配人(59)が、事件について一言も発しないまま退任したことだ。14日の48グループ合同成人式で、運営会社のAKSが1度だけ開いた会見にも姿を現さず、出席した取締役も「第三者委員会の判断を待って」、「警察の捜査内容に関わることなので」という回答を繰り返した。真相に迫る新事実が出なかったことが、世間の疑念や怒りを増幅させてしまった。

初めて取材をした14年から、今村氏は疑問にしっかり向き合うタイプという印象だった。公式サイトの支配人ブログを見ても分かる通り、何か発表ごとがあると、可能な限りの情報を開示し、ファンに事情を説明してきた。だからこそ、今回の対応には疑問が残る。

今村氏と最後に会ったのは、昨年12月末だった。NGT48劇場で、グループの19年の抱負を語ってもらったところ、「3年で気持ちが緩んだり、なれ合いが出てきたりすると思うから、まずは原点に返ること。基礎から固めていく『試練の年』だなと思います」と語った。今思うと、「気持ちの緩み」というのが事件やメンバーの風紀の乱れを暗示していたのだろうか?

NGT48は最近、女性をターゲットにした戦略を打ち出していた。今村氏は「18年は30~40代の女性にも興味を持っていただくことができました。NGT48は『お母さんと娘』というのを大事にしたいです。娘さんがメンバーが踊る姿を見て『ああなりたい』と憧れて、お母さんたちが『自分の娘もああなればいいな』と思ったり…。自分が子供だったころの夢を託す、そういった親子の関係を大事にしていきたいなと思います」と目標と語った。

未来のメンバーを夢見る子が現れることを願っていた。それと正反対の方向を行ってしまっている現状は、やはり悲しい。だからこそ、今村氏が今、何を思っているのか、生の言葉を聞きたい。