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仙台大が春季キャンプへ 神宮出場狙う創部50周年

仙台大の投手陣。後列左から稲毛田、宇田川、大関、小林の最速145キロ超カルテットと捕手の村井主将は創部50周年の神宮出場に闘志を燃やす

創部50周年の節目の年に4年ぶり3度目の神宮出場を狙う仙台大(仙台6大学)が10日から3月1日まで、広島・呉市で春季キャンプを行う。

20日間のキャンプには、入学前の新1年生11人を含む計43人(投手18人、野手25人)を抜てき。開幕ベンチ入りに直結する3月の遠征メンバーを27人に絞り込む。春秋を通じて昨季、5年ぶりにリーグ優勝を逃した森本吉謙監督(44)は「(創部50周年でも)特別な年はない。常に平常心で毎年100%の力を出し切る。キャンプは実力勝負」とチーム内競争に期待する。

昨秋後、野手陣は1年秋からレギュラーだった辻本勇樹捕手や打撃2冠(打点、本塁打)の鳥井凌外野手ら4年生の主力6人が引退。打順もがらりと入れ替る中、いずれも最速145キロ超の4投手が主戦の座を争う。右腕では最速149キロの稲毛田渉(3年=帝京)と同152キロの宇田川優希(2年=八潮南)、左腕では同147キロの大関友久(3年=土浦湖北)と同149キロの小林快(3年=佐野日大)だ。いずれもプロ志望で、特に3年生トリオは「実績を残してアピールしたい」と、進路を懸けて大学最後の1年に挑む。

一方、リーグ経験者不在の捕手陣も正捕手の座を争う。新主将も務める村井良彦捕手(3年=社)は「去年は個の力が強いチームでしたが、今年は根の部分を大事にして戦いたい」とチーム一丸を強調する。森本監督は「ディフェンス重視は変わらない。(背番号)18番だけは私が決める。(不動だった)4年生がいなくなった分、レギュラーは白紙。逆に誰が出てくるか楽しみ」と新戦力の台頭を待ち望んだ。【佐々木雄高】

仙台大の最速149キロ左腕・小林
仙台大の最速149キロ右腕・稲毛田

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仙台大2季ぶり6度目の優勝 東北福祉大に春の雪辱

2季ぶり6度目のリーグ優勝を決めた仙台大ナインは飛び交うテープの中、歓喜する

<仙台6大学野球:仙台大4-0東北福祉大>◇8日◇東北福祉大学野球場

 仙台大は4-0で東北福祉大に先勝し、2位以下を最終勝率で上回り、2季ぶり6度目の優勝を決めた。

 4年生2枚エースの一翼になる岩佐政也(柴田)が3安打完封。胴上げ投手を現役最多の22勝目で飾った。今日9日の同カード2戦目は、最速155キロのプロ注目右腕・馬場皐輔(仙台育英)が登板予定。チームは80年秋以来37年ぶり2度目の完全優勝(10戦全勝)で、明治神宮野球大会東北地区代表決定戦(21日~岩手・花巻球場)に乗り込む。

 仙台大が最終戦を待たずにリーグ優勝を決めた。連敗すればプレーオフになる状況下で、過去リーグ制覇68回を誇る盟主・東北福祉大に完勝した。今春、優勝に王手をかけながら3戦勝負に持ち込まれてサヨナラ負けした相手に雪辱した。普段、辛口の森本吉謙監督(43)は「春よりうまくなりました。ちょっと感動しています」と評価した。9回表2死一塁でプロ注目の4番楠本泰史(4年=花咲徳栄)を内野ゴロに仕留め「自分で決めるつもりだったので素直にうれしい」と岩佐は笑顔を見せた。

 最速は140キロ台前半ながら、多彩な変化球と緩急を織り交ぜた投球が持ち味。今季5戦全勝で失点は東北大1戦目の4回裏に取られた2点だけ。計38イニングで4四死球の制球力も際立つ。女房役の辻本勇樹捕手(3年=北海)は「構えたところに来るのでリードしやすい。最後まで球速が落ちないで生きた球がくる」と信頼している。その辻本は5番打者として、7回裏1死満塁から右前に先制打を放って援護。今季3本塁打8打点とし、打撃2部門で首位に立った。今日9日の2戦目でもう1人のエース馬場をリードする辻本は「やるしかない」と10戦全勝でのフィニッシュに意欲を見せた。

 リーグ1位で東北地区代表決定戦進出を決めた。21日の初戦(準決勝)は東日本国際大(南東北代表)との対戦が決まっている。柴田高3年夏の県決勝で5-6で仙台育英にサヨナラ負けした岩佐は「高校で行けなかったので全国で投げてみたい」とチーム初の秋の神宮出場に向かって突き進む。【佐々木雄高】

東北福祉大対仙台大 3安打完封勝利の仙台大・岩佐

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仙台大・馬場自己最多17K完封、さらなる進化披露

仙台大対東北大 9回表東北大2死、仙台大・馬場は3者連続で空振り三振を奪い完封勝利を飾る(撮影・佐々木雄高)

<仙台6大学野球:仙台大2-0東北大>◇28日◇第1節・最終日◇東北福祉大学野球場

 仙台大の最速155キロ右腕馬場皐輔(4年=仙台育英)がプロ6球団のスカウトたちの前で、より進化した投球スタイルを披露した。自慢の速球に縦横2種のスライダーとスプリットを交え、3者連続2度を含む自己最多の計17奪三振。2-0の3安打完封で東北大に連勝し、勝ち点ゲットに貢献した。

 2点リードの9回、それまで力をセーブしていた馬場がトップギアに切り替え、1番から始まる相手打線を切り捨てた。3回に続く3者連続の三振締め。最後は145キロの速球で空振りを奪い、無四球でリーグ通算11勝目を挙げた。馬場は「ストレートが抜けたり浮いたりして逆球もあったので50点。投手陣がテーマにしている無四球が一番の収穫」と自己評価は厳しい。

 2者連続三振でスタートした初回に、この日最速の150キロをマーク。3回のリーグ通算150奪三振を達成した後も勢いは止まらず、2回を除く毎回奪三振でこれまでの自己記録を5個上回った。さらにプロ6球団のスカウトの前で、今春からモデルチェンジしたニュースタイルを披露。「もう1つ上のレベルの投手になりたい」と初回からとばして体力が消耗する春までの投球を反省。「欲を出さないようにペース配分した」と自らの精神もコントロールする術も身につけた。元ロッテの坪井俊樹コーチから「どの球も一級品だからベースの上で勝負しろ」と助言され、ストライク先行のスタイルも貫いた。

 技術的にも飛躍した。平均球速が増した春は速球の制球に苦しんだ。辻本勇樹捕手(3年=北海)と一緒に、内角ストライクに10球連続で投げ込む練習を繰り返して制球を磨いた。自在に内角攻めを要求できるようになった辻本は「三振ばっかりで楽しかった」と好リードを振り返った。森本吉謙監督(42)も「1球1球のレベルは高い。意図した通りに投げられるかが課題でしたが、ストレートでも変化球でもストライクが取れるようになったので相手打線は的が絞りにくいでしょう」と頬を緩めた。

 「上で勝負したいので(大学生に)合わせるのではなく、社会人を抑えられるピッチングをしたい。もっと思い描く満足できるピッチングがしたい」。馬力アップした馬場の進化は止まらない。【佐々木雄高】

 ◆馬場皐輔(ばば・こうすけ)1995年(平7)5月18日、宮城県塩釜市生まれ。塩釜三小3年からリトルリーグ塩釜ドラゴンズで野球を始める。塩釜三中では七ケ浜シニアに所属。仙台育英では2年秋から背番号10でベンチ入り。同秋の県、東北大会に続き、明治神宮大会でも優勝し、翌春のセンバツ8強。春夏連続出場になった3年夏の甲子園は3回戦進出。仙台大では1年春の東北大2回戦に先発し、リーグデビューを白星で飾る。リーグ通算11勝5敗。右投げ右打ち。家族は両親と妹2人。180センチ、90キロ。血液型O。

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仙台大4年生Wエース岩佐&馬場で2季連続Vだ

仙台大の岩佐(左)と馬場は東北福祉大との優勝決定戦に闘志を燃やす

 さあ、決戦。仙台6大学野球の春季リーグ最終節が27日から行われ、勝ち点4同士の首位仙台大と2位東北福祉大が対決し、勝ち点を取ったチームが優勝となる。勝率では首位の仙台大は、4年生ダブルエースの岩佐政也(柴田)と馬場皐輔(仙台育英)で、連勝Vを狙う。東北福祉大は中継ぎ、抑えの右横手投げ、小野憲生(4年=弘前学院聖愛)が試合の中盤、終盤の鍵を握る。優勝校は全日本大学野球選手権(6月5日開幕、神宮ほか)に出場する。

 昨秋王者の仙台大が、満を持してチーム初の2季連続優勝を狙う。雨の影響でリーグ日程が1週間延び、東北福祉大との優勝決定戦は中3週での実戦になる。2年ぶり3度目の全日本大学選手権出場を狙う森本吉謙監督(42)は「ゲーム間隔が開いたが、きっちり練習する時間があった。プラスもマイナスもない」と平常心で大一番に臨む。

 勝ち点4で並ぶが、勝率ではリーグ首位の8戦全勝。投打がかみ合っている。投手陣は1年時にチームの春初優勝を経験した4年生右腕2投手が引っ張る。開幕から各節1戦目先発の岩佐は今季4勝を挙げ、現役首位の通算16勝をマーク。「打たれた記憶がない」とプロ注目の相手4番楠本泰史(4年=花咲徳栄)との対決に燃える。一方、ドラフト有力候補に挙げられている最速153キロの馬場は第2節後に体調を崩し、登板を回避。最終節に照準を合わせてきた。今季2戦完封(計24奪三振)で18回連続無失点、防御率0・00の馬場は「準備は万全。先頭を確実にアウトにして1発に気をつけたい。点を取られなければ負けない」と無失点継続を誓った。

 打線は打率3割7分5厘の9番郡泰輝(帝京)を頭に先発5人が3割以上をマークする。クリーンアップ3人に加え1、9番とどこからでも起点になるのが強み。計6盗塁で、3番白川拓海主将(4年=霞ケ浦)と並ぶ郡は「楽しみ。早く試合がしたい。個人としても結果にこだわりたい」と闘志を燃やす。

 現4年生たちは1年春のプレーオフ優勝を含め、昨秋まで東北福祉大とリーグ優勝(ともに3回)を分け合い、通算8勝7敗と苦手意識はない。岩佐と馬場は「4年生なので優勝できればタイトルはどうでもいい」と大学生活最後の大学選手権出場を目指す。【佐々木雄高】

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仙台大・大関「よかった」リーグ初先発で初白星

東北学院大対仙台大 リーグ初先発を初白星で飾る仙台大・大関

<仙台6大学野球:仙台大3-2東北学院大>◇4月30日◇第4節・最終日◇東北福祉大学野球場

 仙台大は3-2で東北学院大に連勝し、無傷の6連勝で首位を守った。プロ注目右腕・馬場皐輔(4年=仙台育英)が体調不良でベンチから外れ、チーム最長身の186センチ左腕・大関友久(2年=土浦湖北)がリーグ初先発。自己最長の6回を2安打2失点に抑え、リーグ初白星を挙げた。

 仙台大が2年生2投手の継投でAクラス対決の第1関門を突破した。有力右腕がしのぎを削るチーム内で、大関が左腕の存在をアピールした。高さを生かした上手投げから序盤に自己最速142キロをマーク。角度のある速球に3種の変化球を交え、4回の2失点にとどめた。味方打線は3回まで毎回得点。2回には女房役の6番辻本勇樹捕手(3年=北海)が右翼越えソロで援護した。大関は「序盤に点を取ってくれたので楽になりました。少しでも後ろを楽にしようと思って、6回まで投げられてよかった」と任務を果たし、同級生右腕・稲毛田渉(帝京)にマウンドを託した。

 土浦湖北では1年秋からエースで2年夏は県8強。3年夏は3回戦敗退の悔しさを味わった。大学入学の昨年は同期の稲毛田が5勝を挙げる中、秋の救援3戦(計2回1/3)にとどまった。大関は「タイプは違いますが負けたくない気持ちはあります」と競争心を燃やす。急きょ、託された先発マウンド。森本吉謙監督(42)は「試したい投手がいっぱいいる。(馬場は)大事をとった。左の先発がいないので将来は柱になってほしい」と大関に期待した。【佐々木雄高】

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仙台6大学153キロ腕、仙台大・馬場は神宮目指す

プロ注目の最速153キロを誇る仙台大・馬場

 みちのく大学野球が、ついに開幕! 仙台6大学、南東北大学が8日、北東北大学が22日から始まる。各リーグの優勝チームに与えられる全日本大学野球選手権大会(6月5日から7日間、神宮球場)の出場切符をかけて、火花を散らす。注目は仙台6大学の仙台大・馬場皐輔投手(4年=仙台育英)。今秋のドラフト候補の最速153キロ右腕が、リーグ2連覇に導く。

 ドラフト有力候補の馬場が、大学生活最後のシーズンになるリーグ開幕を自然体で待つ。チームは昨秋優勝。15年秋以来、自身2度目の開幕投手候補に挙げられている。馬場は「(投手陣は)みんな調子がいいので1人で背負う必要はない。チームの一員として頼られた時にしっかりと投げたい」と気負いはない。

 3月の練習試合では社会人チーム4戦に先発。17日の楽天2軍戦は6回を6安打3失点(自責1)7奪三振。26日のきらやか銀行(山形市)戦は3安打10奪三振で完封勝利した。リーグ開幕前の最後の実戦調整になった七十七銀行(仙台市)戦は7回に2四球絡みで3失点したが、6回までは散発4安打7奪三振に抑えた。格上を相手に「自信になりました」(馬場)と手ごたえを感じている。

 体全体を使った気迫ある投球が持ち味。最速153キロと球速は申し分ない。制球にばらつきはあるが、計44四死球中、死球が19個。攻めている証しでもある。森本吉謙監督(42)は「波のある幅は減ってきた」と成長を認めている。

 リーグ通算8勝(4完投2完封)4敗。抑えを任された昨秋は2戦救援で計2イニングと出番が少なかった。だが「自分よりもほかの投手が良かった」と客観的に考える。体重は昨秋から2キロ増の90キロ。体形に大きな変化はないが、体育系大学ならではのプログラムを組み、体脂肪率は18%から13%に下がった。「4カ月間で5%減って筋肉量が増えました。下半身が安定して球にスピンがかかり、球質も球威も平均球速も上がった」と実感している。

 仙台育英でともに甲子園出場した同級生、上林誠知外野手(21=ソフトバンク)と大学で2学年先輩の熊原健人投手(23=DeNA)の背中を追う。馬場は「うらやましいとは思うけれど、そこを目標にすると欲が出る。チームに貢献できる投球をして神宮で投げたい」と高校2年秋の明治神宮大会優勝以来の、神宮登板を狙う。【佐々木雄高】

 ◆馬場皐輔(ばば・こうすけ) 1995年(平7)5月18日、宮城県塩釜市生まれ。塩釜三小3年からリトルリーグ塩釜ドラゴンズで野球を始める。塩釜三中では七ケ浜シニアに所属。仙台育英では2年秋からベンチ入り。同秋の県、東北大会に続き明治神宮大会でも優勝し、翌春センバツ8強。3年夏の甲子園は3回戦進出。仙台大で1年春の東北大戦に先発し、デビュー戦白星。右投げ右打ち。家族は両親と妹2人。180センチ、90キロ。血液型O。

 ◆仙台6大学展望 リーグ2連覇を狙う仙台大は豪華投手陣を誇る。馬場、岩佐政也(4年=柴田)に加え、稲毛田渉(2年=帝京)の3本柱はリーグトップ。2季ぶりの覇権奪還に燃える東北福祉大は、今季から本格的に外野に挑戦する楠本泰史(4年=花咲徳栄)が打線の軸。エース城間竜兵(現パナソニック)の抜けた穴は、鈴木天斗(たかと)投手(4年=仙台育英)が埋める。

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仙台大・馬場、ドラフト目指し「先発」復活だ

仙台大・馬場は、ブルペンで熱のこもった投球練習を行う

 仙台6大学野球、仙台大の馬場皐輔投手(3年=仙台育英)が、最上級生になる今春に復活をかける。最速153キロを誇るドラフト候補右腕は、昨秋のリーグ戦はすべて救援で、わずか2試合2イニングの登板にとどまった。「プロに行きたい気持ちはある。自分の将来にかかわってくる1年」と強い思いを秘めた。

 1年春からマウンドに立った馬場は、昨秋はテークバックが小さくなるなど、フォームが固まらなかった。9月の宮城教育大1回戦で自己最速を1キロ更新する153キロを計測したが「いい球があっても次の球が高かったり」と、以前からの課題となった投球のばらつきは克服できていない。13日から始まった広島・呉キャンプではブルペンでの投球練習のほか、下半身強化やシャドーピッチングを繰り返している。

 富士大(岩手)から阪神にドラフト2位で入団した右腕小野泰己(22)が参考になった。昨秋、明治神宮大会東北地区代表決定戦で2試合連続で先発した小野は、2試合目に完投した。「ゆったりとしたフォームから、(球の)リリースの瞬間だけ強い」と馬場。リリースまで無駄な力を省くことが、スタミナの消耗を少なくして連投が利く。1つの理想像を見つけた。

 3月から始まるオープン戦などで結果を残し、森本吉謙監督(41)からの信頼も取り戻さなければならない。馬場は「先発としての気持ちが強い」。勝負をかけたシーズンだ。【久野朗】

 ◆馬場皐輔(ばば・こうすけ)1995年(平7)5月18日、宮城県塩釜市生まれ。塩釜三中では七ケ浜シニアに所属。仙台育英では2年秋からベンチ入り。2年秋の宮城県大会、東北大会、明治神宮大会に優勝し、翌春のセンバツ8強。3年夏の甲子園は3回戦進出。仙台大では1年春から登板し、リーグ戦通算8勝4敗。右投げ右打ち。家族は両親と妹2人。180センチ、88キロ。

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仙台6大学野球王者・仙台大が2季連続優勝へ始動

仙台大の白川拓新主将はトス打撃で快音を響かせる

 仙台6大学野球の昨秋王者・仙台大が10日、チーム初の2季連続優勝に向けて新年のスタートを切った。昨年末から約1カ月ぶりの全体練習再開。午後4時30分からの練習にはAチーム(トップチーム)の約30人が参加。降雨の中、予定していた約1時間30分の「新春マラソン」を変更し、室内練習場で汗を流した。

 昨秋、通算120本のリーグ記録を樹立した松本桃太郎ら主力4年生6人が抜ける中、白川拓海(3年=霞ケ浦)が新主将に選ばれた。昨秋ベストナイン外野手の同主将は「4年生が抜けた分、誰が出てもおかしくない状況。不安もありますが、今後のチームのプラスにしたい」とチーム内競争を誓った。

 投手陣は、昨秋までリーグ通算12勝の最速143キロ右腕エース岩佐政也(3年=柴田)と昨秋4勝を挙げて優秀新人賞を獲得した稲毛田渉(1年=帝京)が健在だ。岩佐は2日、同大OBで帰省中だったDeNA熊原健人(23)とキャッチボールして意識を高めた。昨秋、富士大との東北代表決定戦で敗れ、秋の神宮出場を逃した岩佐は「最高学年のラストシーズンなので誰にも負けたくない」と力を込めた。所用の森本吉謙監督(42)に代わって指揮した同大OB田上紳二郎コーチ(29)は「横一線。新しい選手が出てくるのが楽しみ」と期待した。【佐々木雄高】

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指名もれ仙台大・松本「下を向いている暇はない」

仙台大対青森大 仙台大1回表2死、中前打を放つ松本

<明治神宮大会東北地区代表決定戦:仙台大2-1青森大>◇22日◇準決勝◇仙台市民球場

 仙台大(仙台6大学1位)が青森大(北東北2位)を2-1で振り切り、決勝に進出した。20日のドラフトで指名漏れした仙台大の3番松本桃太郎内野手(4年=北海)が初回に放った中前打を皮切りに2点を先制。稲毛田渉投手(1年=帝京)が9回5安打1失点で無四球完投した。今日23日の決勝は富士大(北東北1位)と激突する。

 プロ入りを逃した悔しさを胸にしまい、恩師と親友のために打った。初回の中前打で、2点先制を呼び込んだ松本は神妙な顔つきで振り返った。「下を向いている暇はない。明日(23日)勝って神宮に行って日本一しか考えてない」。20日のドラフト後の夜、森本吉謙監督(42)からは「日本一になって見返そう」と声をかけられ、雑念を消し去って試合に臨んでいた。

 チームメートからも「お前は大丈夫。2年後にプロにいけるから」と励まされた。寮の布団にもぐると、気丈に我慢していた涙が自然と頬をつたった。「指名されなかった悔しさじゃなくて、気を使ってくれた仲間の言葉がうれしかった。日本一になって日本一のスラッガーになる」。流した涙は無駄にはしない。

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仙台大3季ぶり5度目V 松本“暫定3冠”で締め

3季ぶり5度目の優勝を決め、大喜びする仙台大ナイン

<仙台6大学野球:仙台大4-2東北学院大>◇第6節最終日◇9日◇東北福祉大野球場

 仙台大は4-2で東北学院大に連勝し、最終節を待たずに3季ぶり5度目の優勝を決めた。大黒柱のプロ注目スラッガー3番・松本桃太郎三塁手(4年=北海)が大学生活最後のリーグを打率5割10打点4本塁打の“暫定3冠”で締めくくり、自身3度目の優勝で飾った。チーム初の明治神宮野球大会出場をかけた東北地区代表決定戦(22、23日=仙台市民球場)では、初戦(準決勝)で青森大(北東北2位)と対戦する。

 仙台大が自力優勝でチーム最終戦を締めた。秋に限れば、実に36年ぶり3度目のリーグ制覇。選手たちはNO・1と指で示しながら大喜びした。昨春に続く優勝に導いた森本吉謙監督(42)は「2季空いてずるずるといってはいけないシーズンだった。課題はあるがよくやった。今日だけは優勝の喜びに浸ってもバチは当たらない」と称賛した。

 松本がチームリーダーの役割を果たした。投手陣は昨春まで2年連続の神宮出場に貢献した絶対的エース熊原健人(22=DeNA)が今春卒業。打者として「熊さんがいなくなったから負けたと言われたくなかった」と奮闘したが、春は好機で凡退しチームは3位に沈んだ。プロ志望を告げた進路相談では、森本監督に「本当にプロに行きたいのなら自分のバットでチームを勝たせろ」と入学後初めて叱咤(しった)された。

 春まではボール球に手を出してでも自らの打撃で勝つことを考えていた。だが今秋は、自分を生かすためのチーム打撃に徹した。この日も1打席目はストレートの四球出塁。2打席目は頭から滑り込む一塁内野安打で、自らの記録を更新する通算120安打目をマーク。後続の連打で3点目のホームを踏んだ。5回表1死二、三塁の3打席目は、すくい上げるような技ありの右犠飛でリーグ首位タイになる今季10打点目を挙げた。大学生活最後のリーグを自身シーズンベストの打率5割、本塁打4本で終えた。2度目のMVP(最優秀選手賞)獲得は確実だ。最終節を残し、打撃3部門で首位に立ち、史上初めての2度目の3冠王獲得も期待される。すでにプロ志望届を提出。20日のドラフト会議を前に、松本は「自分が持っている以上の力を出し切りました。指名がなくても悔いはない。次のステージで頑張れる。(大学で)もう少し野球がやれる。このメンバーで神宮に行きたい」と東北代表決定戦をにらんだ。【佐々木雄高】

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仙台大・松本、25年ぶり記録更新 通算115安打

リーグ記録115安打を示すボードの前で記念球を手にする仙台大・松本

<仙台6大学野球:仙台大6-4東北福祉大>◇第5節2日目◇2日◇東北福祉大野球場

 仙台大が6-4で東北福祉大に勝利。通算最多安打の記録更新にあと1本と迫っていた仙台大・松本桃太郎三塁手(4年=北海)が3回に右翼線二塁打を放ち、通算115安打のリーグ新をマークした。25年ぶり記録更新に勢いづいたチームは、6点を奪い、2投手の継投で逃げ切った。対戦成績を1勝1敗にし、今日3日の3戦勝負に持ち込んだ。

 仙台大の松本が、自身リーグ16個目になる記念球を手にして笑顔を見せた。過去15個はすべて本塁打で獲得したもの。前日1日に通算114本の安打記録に並び、この日、25年ぶりにリーグ記録を塗り替えた松本は「素直にうれしい。勝てたことが一番でかい」とチーム勝利を何より喜んだ。

 3回表1死一塁の第2打席。カウント3ボール1ストライクから甘く入ってきたスライダーをフルスイングで右翼線にはじき返した。「切れないでくれ」と祈りながら一気に二塁を奪った後は、割れんばかりの「桃太郎コール」。「おめでとう」の祝福に加え、「桃太郎さん、桃太郎さん」で始まる童謡合唱が響き渡った。1年春のチーム開幕戦でリーグデビュー。通算377席目で快挙を達成した。松本は「大歓声で気分がよかった」と笑顔。入学直後から先発起用してきた森本吉謙監督(42)は「代える必要のないまま、ここまで来た。安打の数よりフルイニング出場。ケガもなく体を維持した結果」と松本をたたえた。前日、北海道から応援に駆け付けた父喜道(よしのり)さん(46)も息子の晴れ姿を見守っていた。

 記録達成後の3打席目はフルカウントから5球、4打席目もフルカウントから3球粘って四球出塁。それぞれ後続の適時打でホームを踏んだ。今季は「ボールを長く見ること」を徹底。「ボールがよく見える」と自信を持って打席に立ち続けている。優勝の行方を占う今日3日の3戦勝負に向けて、松本は「勝たなければ意味がない。今日は打線が線になった。明日も線で戦いたい」とさらなる通算安打記録更新を誓った。【佐々木雄高】

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仙台大・松本、最多タイ114安打 今日記録更新だ

4回裏、仙台大無死二塁、松本が中前打を放ち、リーグタイ記録の通算114安打を達成

<仙台6大学野球:東北福祉大2ー1仙台大>◇第5節1日目◇1日◇東北福祉大野球場

 仙台大のプロ注目スラッガー松本桃太郎三塁手(4年=北海)が通算114安打を達成。25年ぶりのリーグ記録更新に王手をかけた。東北福祉大との同率首位対決は1-2で競り負けたが、2打席連続の中前打でチームをけん引。今日2日の第2戦で雪辱し、3戦勝負に持ち込む気概を示した。

 日本一を目指す仙台大の「桃太郎」が、リーグデビューした13年春の東北工大1戦目の初打席初安打から通算372打席目でリーグ記録に並んだ。初回の第1打席で外角高めの直球を、4回の第2打席で内角ベルト付近の直球をともに中前へはじき返した。松本は「試合中はあと何本なのか忘れていました。ベンチに戻ったら『おめでとう』と言われた」と振り返った。

 13年秋は史上初の1年生打撃3冠でMVPを獲得するなど、注目を浴び続けてきた。だが2年秋は打率2割6分8厘に落ち込むなどスランプも経験。迷うたびに独自の打撃理論に修正を加えながら成長し続けてきた。研究心も旺盛で、打撃前のルーティンや打撃フォームなど、良かれと思うことはすべて試した。昨季後はパワーアップのために体重を93キロまで増やしたが、今春キャンプで体のキレが悪くなり、慌てて5キロ以上絞った。

 今春の100安打達成前後は「生みの苦しみ」も味わった。だが今秋は「自分のポイントとタイミングで打てばヒットゾーンに行く」と確信。さらに「スイングの軌道もスピードも大学4年間で一番いい」と迷いはない。スランプ時も信頼し続けてきた森本吉謙監督(42)も「逆方向にきっちりと打ち返した。やはり並じゃない」と舌を巻いた。

 すでにプロ志望届を提出。一部球団にリストアップされている。1点を追う8回裏2死二塁の最終打席は、ストレートの敬遠。やはりドラフト候補の東北福祉大・長坂拳弥捕手(4年=健大高崎)に「ごめんな」と謝られた。今日2日の第2戦ではリーグ通算23勝の現役最多勝エース城間竜兵(同=八戸学院光星)との対決が濃厚だ。この日の試合前は「お前から打って更新するわ」と直接、宣戦布告した。先勝を許した桃太郎は「この悔しさを自分のバットで晴らしたい」と25年ぶりのリーグ記録更新を誓った。【佐々木雄高】

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仙台大1年生・稲毛田初完封 15奪三振は歴代5位

宮城教育大対仙台大 15奪三振完封勝利を挙げる仙台大・稲毛田

<仙台6大学野球:仙台大6-0宮城教育大>◇第2節最終日◇11日◇東北福祉大野球場

 仙台大は6-0で宮城教育大に連勝し、勝ち点を積み重ねた。最速142キロの1年生右腕・稲毛田渉(帝京)が散発3安打でリーグ初完封。公式戦自己最多の15奪三振で飾った。

 リーグ先発4戦目(登板7戦目)の稲毛田が三振すべてを空振りで奪った。初回先頭から奪三振ショーをスタート。6回1死からの5者連続を含め、リーグ歴代5番目になる三振の山を築いた。「真っすぐとスライダーが良かった。ツーシームでカウントも取れた」と笑顔。森本吉謙監督(42)も「テンポよく投げてゲームを作った。(相手打線が)最後まで振ってくれましたね」と目を細めた。

 体験入学の昨季オフはDeNA入団前の熊原健人投手(22)とキャッチボールをして刺激を受けた。今春は東北学院大1戦目で4番手救援。タイブレークの末に初白星を挙げたが、リーグ初完投の同3戦目は0-1で負け投手に。通算2勝目を挙げた稲毛田は「チームが勝つことが一番。どこから投げても取りこぼさないようにしたい」と気を引き締めた。【佐々木雄高】

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仙台大・松本桃太郎リーグ史上4人目の100安打達成

10回表、松本がリーグ通算100安打目となる2点適時打を放つ

<仙台6大学野球:仙台大4-2東北学院大>◇14日◇第6節第1日◇東北福祉大野球場

 仙台大のプロ注目スラッガー松本桃太郎内野手(4年=北海)がリーグ史上4人目の通算100安打を達成した。0-0で迎えたタイブレークの延長10回表1死満塁、右前に2点適時打を放ち、ついに大台に乗せた。チームも4-2で東北学院大に先勝し、勝ち点獲得に王手をかけた。

 13年秋に史上初の1年生3冠に輝き、MVP(最優秀選手賞)も獲得した松本が、また1つリーグ史に残る勲章を追加した。大学OB安田尚造(28=JR東日本東北)に並ぶ歴代3位タイの100安打達成。第5打席の延長10回表、勝利につながる殊勲打を放ち達成した松本は「試合に勝つことが一番でした。プレッシャーはなかったけれど、いろいろと言われていたので気持ちがすごく楽になりました」と笑顔を見せた。

 王手をかけた宮城教育大戦から7打席ぶりのヒット。25年ぶりのリーグ記録(114本)更新を狙う松本にとっては通過点と考えていたが、苦しんだ。森本吉謙監督(41)は「100本よりもチームが勝てる1本が大事。状況に左右されずに普段通りのパフォーマンスができるのがすごいところ」と信頼する。

 動体視力を高めるために、打席でバットを突き出すイチロー(マーリンズ)ばりのルーティンを今季からやめた。近くと遠くを交互に見て目の動きを良くする動作だったが、「自分の間合いで自分のスイングをすることが大事」と自然体を選択。森本監督も「間の取り方がうまくなった」と評価する。

 今季開幕後はホームラン性の打球を飛ばすための角度のつけ方も習得。すでに3本塁打を放ち、自身3度目になる本塁打王の獲得条件を満たしている。11月11日生まれで背番号1と何でも「1番」が大好きだ。「記録を更新すればリーグを代表するバッターとして認められると思う」。まずは春3連覇。憧れのプロ指名は、その先にある。【佐々木雄高】

 ◆松本桃太郎(まつもと・ももたろう)1994年(平6)11月11日、北海道岩見沢市生まれ。中央小3年から岩見沢CSBで野球を始める。光陵中では札幌新琴似シニアに所属。同3年時は三塁手で全国準優勝。北海では1年秋からベンチ入り。甲子園は2年時(11年)に春夏連続出場し、春8強。仙台大では1年春からレギュラー。同秋は1年生初の打撃3冠でMVP(最優秀選手賞)と特別賞を受賞。全日本大学選手権は昨春まで2年連続出場。家族は両親、兄、妹、弟。右投げ左打ち。177センチ、87キロ。血液型A。

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仙台大・松本桃太郎、特大の今季1号で勝ち点1

松本が右越えに今季1号を放つ

<仙台6大学野球:仙台大11-0東北工大>◇第1節最終日◇10日◇東北福祉大野球場

 プロ注目の左の強打者に今季1号が飛び出した。仙台大の3番松本桃太郎内野手(4年=北海)が、東北工大戦で右翼芝生席上段に飛び込む特大の2ラン。「打った瞬間、行ったと思った」と内角低めの変化球に右肘をたたみ、体を回転させて運んだ。

 5回裏9-0からの大学通算12号で、11-0のコールド勝ちを決めた。4回に今季初安打の三塁打を放ち「肩の荷が下りた」と笑った。開幕戦からこの日の第2打席まで計4四球と、勝負を避けられていた。森本吉謙監督(41)は「役者ですよ。あれだけ四球が多い中で集中力がある」と褒めたたえた。

 通算92安打として、リーグ史上4人目の100安打にあと8本と迫った。この日の朝、森本監督に「いろいろなことを意識するな。自分のことをやれば結果は出る」とアドバイスを受けた。プロ入りの高い目標や、大記録などは自然と重圧になった。「救いのひと言でした。監督の言葉は心に響く」と感謝するほど、精神的に楽になった。

 勝負を避けられ、打ち気にはやって体が前に突っ込みがちだったフォームを、「ボールを長く見る」(松本)ことで球を引きつけた。チームは連勝して順当に勝ち点1を手にした。「優勝して監督を胴上げしたい」。春3連覇へ、主砲のエンジンがかかり始めた。【久野朗】

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仙台大・熊原3安打完封 11K三塁踏ませず

1年ぶりに打席に立った仙台大・熊原。6回の第3打席は二ゴロに終わる

<明治神宮大会東北地区代表決定戦:仙台大2-0ノースアジア大>◇2回戦◇24日◇福島・開成山球場

 仙台大(仙台6大学2位)の152キロ右腕熊原健人(4年=柴田)が、3安打完封でチームを準決勝に導いた。DeNAから2位指名を受けたエースは、ドラフト会議後、初めての実戦で実力を発揮。ノースアジア大(北東北2位)を退けた。西武6位指名の東北学院大(仙台6大学3位)右腕本田圭佑(4年=東北学院)は、先発した初戦で姿を消した。

 プロの世界に飛び込む熊原の真価だ。課題とされる初回を「無心で(キャッチャー)ミットに投げた」と、3者凡退に抑えて波に乗った。最速は146キロを計測し、チェンジアップを効果的に使って3安打11奪三振。9回に2四球を与えて反省点を残したが、三塁を踏ませなかった。

 22日のドラフトから2日後。今秋のリーグ戦は、プロ入りへの期待と不安を抱えながらマウンドに立った。無事に指名され「自分としては気が楽になった」と明かした。重圧が減り、仙台大を初めて秋の神宮に導くことだけに集中できた。

 指名打者制を適用しない明治神宮大会にならい、今大会は投手が打席に立つ。熊原も昨年の大会以来、約1年ぶりに左打席に入った。大学初安打は「打てないものですね」と笑ったが、9回の第4打席では犠打を成功。DeNAのセ・リーグでは、そのバントなどが重要になる。

 もっとも「投手なのでスコアボードにゼロを並べられるか」と投球には強い意志を持つ。森本吉謙監督(41)は「頭から投げさせようかな」と、今日25日の富士大(北東北1位)との準決勝での先発をほのめかした。一発勝負のトーナメント。仙台大の命運は熊原にかかっている。【久野朗】

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仙台大逆転サヨナラ 初の春秋連覇まで残り2勝

9回裏仙台大無死満塁、松本が右翼線に逆転2点サヨナラ打を放ち笑顔でハイタッチ

<仙台6大学野球:仙台大8-7東北学院大>◇第5節最終日◇28日◇東北福祉大学野球場

 仙台大は東北学院大に逆転サヨナラ勝ちし、チーム初の春秋連覇まで残り2勝(勝ち点1)とした。1点を追う9回裏無死満塁、3番松本桃太郎内野手(3年=北海)の右前2点適時打で、優勝戦線生き残りをかけた総力戦を制した。仙台大は10月10日からの最終節で、現在全勝を続ける東北福祉大と対戦する。

 決めるべき男が決めた。9回無死満塁、カウント1ボール2ストライク。4球目を右前にはじき返した仙台大の松本は「打ったのはフォーク。追い込まれていたので三振しないようにコンパクトに打てた」と喜びのタッチを交わし合った。

 1年秋に打撃タイトルを総なめにしてMVPも獲得した。昨春も打撃2冠。以後タイトルから遠ざかっているが、森本吉謙監督(41)は「最後はノーサイン。最悪でも同点になると思っていた。千両役者、桃劇場ですよ」と絶大な信頼を寄せる。

 この日は3安打3打点の固め打ち。今秋の通算打率を2位と1厘差の4割5分7厘とし、打点も首位と1点差の9打点とした。だが1年春から6季連続になる本塁打が、まだ出ていない。松本は「長打を打ちたい気持ちはある」と本音を隠さない。相手のマークは厳しくなるが、この日は森本監督から「欲を出して打ち急ぐな。ジャストミートすればヒットになる」と助言され、気が楽になった。

 自らのバットで第1関門のAクラス対決を制した。最終節で東北福祉大から勝ち点を奪えば、チーム初の春秋連覇が決まる。リーグ史上4人目になる通算100安打もあと12本。過去最速ペースの松本は「まず優勝することだけを考えています。最低でも120本は打ちたい」とリーグ記録(114本)更新も目標に掲げた。【佐々木雄高】

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仙台大・熊原復活完投 8回5安打1失点

この秋初登板を8回1失点に抑え、勝利投手になった仙台大・熊原

<仙台6大学野球:仙台大8-1宮城教育大>◇第4節第1日◇19日◇東北福祉大学野球場

 ドラフト1位候補、仙台大のエース熊原健人(4年=柴田)が今季初登板し、勝利投手になった。先発して8回を完投し5安打1失点。背筋を痛めて開幕に間に合わなかったが、頼れるエースが戻ってきた。春秋連覇を狙うチームは、宮城教育大に8回コールドで先勝した。

 プロ8球団12人のスカウトが見守る前で、熊原の体つきが変わっていた。体重は春より「7キロ増えた」86キロ。上腕筋が太くなり、尻も大きくなった。最速149キロを計測した速球を中心に8回1失点。6回に許した1点は野手の失策が絡み自責0。「マウンドに戻れたことが一番。しっかり勝てたのが自分の中で大きい」と喜んだ。

 夏バテして7キロ減った昨年を反省した。今夏はタンパク質を多く摂取する食事改革に取り組み、ウエートトレーニングにも集中した。ただハードワークがたたり、開幕前に背筋を痛めた。ブルペンで投球練習を再開したのは約2週間前。まだ完調ではないが、初登板にしては上々の内容だった。森本吉謙監督(41)は「及第点です」と評価した。

 柴田高、仙台大の後輩、右腕岩佐政也(2年)のテンポのいいマウンドさばきを見習った。配球など打者の考える時間を少なくし「テンポを速くしたら、しっくりきた」と、新スタイルにも手応えをつかんだ。

 次節以降に東北学院大、東北福祉大との上位対決を控える。その前にリーグMVP2度のエースが戻ってきた。「遅れた分を取り返したい」。熊原の大学ラストシーズンが、ようやく幕を開けた。【久野朗】

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仙台大・松本桃太郎5打席連続安打でスランプ脱出

8回裏仙台大2死満塁、3番松本が右前に5打席連続安打を放つ

<仙台6大学野球:仙台大5-1東北工大>◇第2節最終日◇6日◇東北福祉大学野球場

 仙台大は東北工大に連勝し、順当に勝ち点1を積み上げた。左スラッガーの3番松本桃太郎内野手(3年=北海)が5打数5安打2打点の固め打ちで勝利に貢献。前日までの打率2割から一気に4割まで浮上し、完全復調をアピールした。

 仙台大の千両役者が目覚めた。松本は、開幕から4試合で15打数3安打1打点の打率2割と結果を出せずにいた。だが、この日は第1打席から全5打席連続安打をマーク。打点2も加算し「(5安打は)初めて。吹っ切れました」と笑顔を見せた。

 1年春からレギュラー入り。同年秋は打撃3冠に加えてMVPにも輝いた。翌2年春も打点と本塁打賞を連続受賞。チームのみならず、リーグ全体の顔になった。だが今秋は開幕戦から低迷。タイミングは合っていたが、前日までの4試合で、アウト13個中8個が飛球に倒れていた。それでも使い続けてきた森本吉謙監督(41)は「代えたらうちは終わりでしょう」と全幅の信頼を寄せる。

 その森本監督の助言も効いた。「結果じゃない。自分の納得のいくスイングをすればいい」。松本は「気が楽になりました。結果がほしくて合わせにいっていた。何も考えずにフルスイングだけを心がけた」と好結果につなげた。

 リーグ通算11本塁打。だが2季連続で最低規定本数3本に1本足りずに本塁打王を逃している。打席で構える時はイチローポーズだが、「王さんが好き」とホームランバッターを目指している。「まだ取ってないので盗塁王も狙いたい」。久々の「桃太郎コール」に気持ちも乗ってきた。【佐々木雄高】

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仙台大お返し1勝 岩佐8回1/3を0封 

仙台大の先発・岩佐は、リーグ通算2勝目を挙げる

<仙台6大学野球:仙台大5-0東北大>◇第1節第2日◇2日◇東北福祉大学野球場

 仙台大は東北大に雪辱し、今日3日の3戦勝負に持ち込んだ。2年生右腕の岩佐政也投手(柴田)が8回1/3を5安打無失点。通算(18回2/3)防御率0を継続させ、リーグ2勝目を挙げた。

 春王者の仙台大が、前日1日の開幕戦で敗れた東北大に雪辱した。立役者はリーグ登板4戦目の岩佐だった。先発は通算2度目。完封目前の9回1死走者なしで、後続にマウンドを譲ったが、自己最長の8回1/3を無失点に抑えて勝利に貢献した。昨秋からの通算防御率0を継続させた岩佐は「どんなに打たれても点を取られないことが大事」と、持ち前の打たせて取る投球を振り返った。

 苦しい台所事情を抱える投手陣の窮地を救った。プロ注目の右腕熊原健人(4年)は柴田高からの先輩。リーグ前に背筋を痛めてベンチから外れる中、エースの穴を埋めた。熊原が大学2年まで使用していたネーム入りグラブをもらって愛用。「使いやすい。後でプレミアがつくかも」とちゃめっ気たっぷりに話す。最速141キロの速球にスローカーブなどを織り交ぜ、チェンジアップを決め球にする。「熊さんみたいに三振を取るタイプではないので」と控えめだが、「いい目標になっています」と先輩の背中を追いかけている。

 今日3日の3戦勝負後は、中1日で第2節の東北工大戦を迎える。間隔の短くなった投手ローテーションだが、森本吉謙監督(41)は「投手陣はいい。2試合で1点しか取られていない。熊原以外で勝てたのは大きい。いい機会にしたい」と個々の成長に期待。完投完封を逃した岩佐は「ちょっと残念ですが、いずれ投げさせてもらえるように頑張りたい」と前向きに話した。【佐々木雄高】

 ◆岩佐政也(いわさ・まさや)1995年(平7)4月4日、宮城・山元町生まれ。山元第二小1年から野球を始める。山下中では軟式野球部に所属。柴田では1年秋からエースで、3年夏の県選手権準優勝。仙台大では1年秋からベンチ入り。家族は両親、弟。右投げ右打ち。175センチ、62キロ。血液型A。

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仙台大2季ぶり4度目V 2年連続全日本大学選手権

4度目の優勝を飾った仙台大の選手たちは、紙テープが舞う中スタンドに向かって喜ぶ

<仙台6大学野球:仙台大9-4東北学院大>◇第6節最終日◇18日◇東北福祉大野球場

 仙台大が2季ぶり4度目の優勝を飾った。東北学院大を退けて2連勝。勝ち点5として、80年秋以来の完全Vを成し遂げた。先発投手の不調を、シーズン序盤から苦しんだ打線が最後にカバーした。仙台大は2年連続で全日本大学選手権(6月8日~、神宮ほか)に出場する。

 「熊原のチーム」とされた仙台大が最後に1つになった。1回表、4番大坂智哉(3年=青森山田)の先制打を皮切りに4点先制。その裏に先発右腕の馬場皐輔(2年=仙台育英)が3失点しても2、4回に1点を加え、9回に69季ぶり2度目の完全優勝を決定付ける3点を取った。シーズン序盤の低調を見返すように、12安打と先発投手の不調を補った。森本吉謙監督(40)がたたえた。「チーム全体で勝ち取った勝利」。

 4月の第2節東北大戦1、3回戦をドラフト上位候補のエース熊原健人(4年=柴田)が連続完封した。だが2回戦は打線の不調が響き、1点しか取れず取りこぼした。打率3割4分1厘を残した3番松本桃太郎(3年=北海)は「監督から、お前ら浮かれている。隙があるんじゃないか、と言われた」と明かした。そこから「みんなが見返してやりたい、という気持ちになった」と言う。打撃陣に「脱熊原頼み」への強い意識が芽生え始めた。

 今月の第5節東北福祉大1、3回戦は、ともに1-0。再びエースの快投に救われ、熊原頼みからの脱却はすぐにできなかった。それでも球速140キロ台に設定した打撃マシンを「ホームに2メートルほど近づけて」(大坂)、東北福祉大、東北学院大のプロ注目投手対策は怠らなかった。前日17日は熊原の不調を援護し、東北学院大のエース本田圭佑(4年=東北学院)を連日、打ち崩してみせた。

 東北大に1敗し、勝ち点を取れば優勝、落とせば勝率で劣るため優勝消滅と、東北学院大戦は白黒がはっきりとしていた。「ここで勝たないといけなかったので」と松本。3校プレーオフを制した昨春とは違う緊張感もプラスに働いた。

 打撃陣に光が差して、全日本大学選手権の出場権を手にした。松本は「熊原さんのチームというのを、いい意味で裏切りたい」と言った。総合力を高めた仙台大が、再び全国の舞台に立つ。【久野朗】

 ◆仙台大の全日本大学野球選手権 1回戦の相手は既に決まっており、開幕日の6月8日に九産大(福岡6大学)と東京ドーム(午前9時開始)で対戦する。勝てば2回戦で首都大学代表校と対戦する。初出場の昨年は2回戦から登場し、福岡大(九州6大学)を延長10回タイブレークで破り、全国1勝を挙げて8強入り。準々決勝で神奈川大(神奈川)に敗れた。

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仙台大69季ぶり2度目の完全優勝 仙台6大学

2季ぶり4度目の優勝を飾った仙台大の選手たちは、スタンドに向かって喜ぶ

<仙台6大学野球:仙台大9-4東北学院大>◇第6節最終日◇18日◇東北福祉大野球場

 仙台大が2季ぶり4度目の優勝を飾った。

 シーズン序盤から低調で苦しみ抜いた打線が12安打と爆発。先発投手の不調をカバーした。

 今季はドラフト上位候補の右腕エース熊原健人(4年=柴田)頼みの勝利ばかり。前日17日の東北学院大1回戦は、不調のエースを援護してサヨナラ勝ちし、この日は初回に4点を先制するなど9点を取り、2連勝で勝ち点を奪った。森本吉謙監督(40)は「チーム全体で勝ち取った勝利」と選手をたたえた。

 仙台大は80年秋以来、69季ぶり2度目の勝ち点5の完全優勝となった。

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仙台大4番大坂 V王手かけるサヨナラ打

サヨナラ打を中前に運んだ大坂は、ベンチに向かってガッツポーズしながら一塁へ向かう

<仙台6大学野球:仙台大4-3東北学院大>◇第6節第1日◇17日◇東北福祉大野球場

 仙台大の4番大坂智哉内野手(3年=青森山田)が、優勝に王手をかけるサヨナラ打を放った。3-3の9回裏1死二塁。東北学院大のプロ注目右腕本田圭佑(4年=東北学院)の速球を捉え、中前に運んだ。先勝した仙台大は今日18日の2回戦に勝てば勝ち点5となり、2季ぶり4度目のVが決まる。

 打球が中前に抜けると、大坂はベンチに向かって右拳を突き上げながら一塁へ走った。サヨナラ打。「人生初です。1回打ちたかった」。V王手も呼び込む一撃は「打てない」と言われた打線の中心、前節まで打率2割5分8厘の4番のプライドが詰まっていた。

 ここまでドラフト上位候補・熊原健人(4年=柴田)ら、投手頼みの勝利ばかり。この日は右腕エースが制球に苦しみ6回2/3、3失点で降板した。勝ち点を取れば優勝、落とせば消滅する大事な1回戦。森本吉謙監督(40)は「バッターの意地でしょう」。9回に二塁打で出塁した3番松本桃太郎(3年=北海)を含め、中軸の働きを評価した。

 4番に初めて座った昨秋。大坂は開幕戦を含む2本塁打と好調だったが、9月下旬の第5節東北福祉大戦で一塁からファウルフライを追った際に、フェンス前のコンクリート部分にスパイクを引っ掛けて右足甲を骨折した。練習を再開したのは今年1月中旬。この春は今まで以上の悔しさを胸に秘めていた。

 昨春、67季ぶりに東北福祉大から勝ち点を奪った3回戦では、3番打者で決勝打を放った。1年後もVを占う一戦で勝負強さを再現した。「4番? あまり意識していない」と笑うが「もう1度全国へ」と、優勝で手にする全日本大学選手権の2年連続出場をにらんだ。あと1勝。「大坂春の陣」のクライマックスが、近づいてきた。【久野朗】

 ◆大坂智哉(おおさか・ともや)1994年(平6)5月19日、青森県八戸市生まれ。小中野小4年から野球を始め投手。5年から小中野中1年までリトルリーグの長者レッドソックスに所属。2年から軟式野球部。青森山田では投手兼外野手で3年春から外野手に専念。仙台大1年春からベンチ入り、2年春からレギュラー。175センチ、90キロ。左投げ左打ち。家族は両親と弟。

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仙台大・熊原36回連続0封 春連覇へあと2勝

仙台大エース熊原は4安打8奪三振で4試合連続完封勝利

<仙台6大学野球:仙台大1-0東北福祉大>◇第5節最終日◇11日◇東北福祉大野球場

 1勝1敗で迎えたAクラス同士の3戦勝負は、仙台大が東北福祉大を振り切った。中1日で先発した最速152キロのプロ注目右腕、熊原健人(4年=柴田)が4安打8奪三振で4戦連続完封。連続無失点回数を36イニングに伸ばした。勝ち点を4とした仙台大は、16日からの東北学院大戦で勝ち点を奪えば春連覇が決まる。

 熊原が中1日の先発となる今季2度目の3戦勝負を制し、リーグ通算11勝目をものにした。プレーオフ(PO)にもつれ込んだ昨春から続く東北福祉大との因縁対決。チームは5勝4敗と勝ち越し、熊原が2戦連続完封で同カード4勝目(PO含む)を挙げた。

 第1戦同様、1点を死守した。熊原は「昨日負けた時点で心の準備はしていた。疲れはありましたが(背番号)18を背負っている意味を考え、1人1人に集中した結果。リードのおかげです」と千葉俊捕手(3年=盛岡大付)に感謝した。

 制球難を克服した第1戦の修正能力に加え、この日は心身両面のタフさも証明した。4回と最終回に、この日最速149キロをマーク。球速は最後まで落ちなかった。計7イニングで走者を背負い、6回は2死一、三塁、7回には2死三塁のピンチを招いたが、冷静さを失わず切り抜けた。プロではまず有り得ない中1日の連続先発。4球団のスカウトが視察する中、楽天上岡スカウトは「非の打ちどころがない。直球のアベレージも145キロ前後で、今すぐにでもプロで通用する」と絶賛した。

 Aクラス対決の第1関門を通過した森本吉謙監督(40)は「よく守り切った。これだけの投手がいるので1点の重みを知ることが大事」と2戦連続の無失策を評価した。チーム最終戦となる第6節(16、17日)は昨春、3戦勝負の延長10回タイブレークで敗れた東北学院大と対戦。あと2勝で春連覇が決まるが、勝ち点を落とすと最終勝率で上位に及ばなくなる。熊原は「勝ち点を取って神宮に行きたい」と2年連続の全国に闘志を見せた。【佐々木雄高】

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仙台大・影浦12回1失点完投 4年生の意地だ

延長12回を1点に抑えて完投勝ちした仙台大・影浦

<仙台6大学野球:仙台大2-1宮城教育大>◇第4節最終日◇4日◇東北福祉大球場

 仙台大の左腕影浦雅人(4年=旭川実)が延長12回、1失点の完投勝利を飾った。宮城教育大打線を9回1死までノーヒットノーランに抑える快投。タイブレーク(1死満塁から攻撃)突入後の12回に1点を許したが、直後の攻撃で打線が2点を奪い、2-1と逆転サヨナラ勝ち。仙台大は2連勝で勝ち点3とした。

 4年生のプライドと危機感を、影浦は支えにしていた。ドラフト上位候補の熊原健人(4年=柴田)が登板しない試合を、馬場皐輔(仙台育英)と岩佐政也(柴田)の2年生2人に先発の座を奪われていた。「負けられない。結果を残したかった」。

 巡ってきた今季初先発。左スリークオーターから、右打者の外角に曲がりながら落ちるスクリューボールがさえた。9回1死まで1四球を与えただけのノーヒットノーラン。タイブレークに突入した延長10、11回は打者計4人から3三振を奪った。12回に均衡を破られたが、最後に打線が好投に報いてくれた。「勝って良かったです」。昨秋以来のリーグ2勝目に実感がこもった。

 4月19日の東北大2回戦に救援登板し、7回に決勝ソロ本塁打を浴びた。2ストライクと追い込んで速球の制球が甘くなった。その1球を反省し「コントロールを磨いた。リベンジの気持ち? かなりありました」と明かした。「追い込んでから三振が取れないのが4年間の課題」と話すが、この日は13奪三振。9回まで先頭打者を出塁させなかったことが、121球、被安打2の完投につながった。

 森本吉謙監督(40)は「期するものがあったのでしょう。影浦さまさまです」と褒めちぎった。エース熊原に次ぐ2番手候補は能力を秘めてはいるが、まだ安定感に欠ける。影浦の好投は次節からの東北福祉大、東北学院大との上位対決へ好材料になる。「あとの試合に生かしていきたい。任されたところをしっかり投げたい」。自信を取り戻した最上級生左腕は、目を見開いて言った。【久野朗】

 ◆影浦雅人(かげうら・まさと)1993年(平5)7月13日、北海道生まれ。豊富小3年の時、豊富町野球少年団で野球を始め投手一筋。豊富中では軟式野球部に所属し、2、3年で全道大会出場。旭川実では2年秋からベンチ入り。3年夏の甲子園は登録選手から漏れてボールボーイ。仙台大で1年春からベンチ入り。176センチ、85キロ。左投げ左打ち。家族は両親と兄、妹。血液型O。

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仙台大1イニング15点 打者2巡19人で

初本塁打を放った仙台大・郷古(左)と薄井主将

<仙台6大学野球:仙台大17-0東北工大>◇第3節第1日◇25日◇東北福祉大野球場

 仙台大がリーグ3度目、2位に並ぶ1イニング15得点をマークした。東北工大を2-0とリードした7回に、2本塁打を含む11安打を放った。打者2巡の19人を送り込む大爆発で、7回コールドと先勝した。

 開幕から低調だった仙台大打線がリーグ記録の17得点にあと2と迫る、超ビッグイニングをつくった。7回先頭の7番千葉俊(3年=盛岡大付)の左前打を皮切りに、東北工大3投手に11安打を浴びせて15得点。森本吉謙監督(40)は「選手がもがき苦しんでいる。一番の薬はこうやって結果を出すこと」と評価した。

 主将の薄井新(4年=矢板中央)が不調で、右肩を痛めている郷古裕樹(3年=仙台育英)もスタメンを外れた。昨春67季ぶりの優勝を支えた2人は7回に代打で登場し、そろって左越えにリーグ初本塁打。薄井は「バットを替えた」と話し、昨年の全日本大学選手権初戦で同点アーチをかけた長さ84・5センチの「宝物」で一撃だ。郷古も「肩が痛くても試合に出させてもらっている。結果を出したかった」と胸をなで下ろした。

 開幕から3試合のチーム打率は2割1分1厘。勝ち点を取った東北大とのカードは、2回戦を落とし3回戦にもつれ込んだ。「野手で点を取って、投手を楽にしようと話し合ってました」と薄井主将。自主練習では多くの選手が打撃だけに取り組み、必死になっていた。この日は計17安打。今後の投手陣の負担を減らす意味でも、明るいきっかけをつくった。【久野朗】

 ◆仙台6大学の1イニング得点 最多は11年秋に仙台大が東北大戦の6回にたたき出した17得点。15得点は99年春に東北福祉大が東北工大戦の4回に、10年秋にも同大が宮城教育大戦の3回と、2度記録している。今回の仙台大15得点は9季ぶり。

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仙台大・熊原 立ち上がり反省も11K完封

仙台大対東北大 2安打の完封勝利を収めた仙台大・熊原

<仙台6大学野球:仙台大4-0東北大>◇第2節第1日◇18日◇東北福祉大野球場

 今秋のドラフト上位候補、仙台大の右腕エース熊原健人(4年=柴田)が修正能力を示して、チーム開幕戦を完封勝利で飾った。初回に制球に苦しんだ熊原は、2回以降はクイックモーションからの投球など、工夫して東北大を2安打に抑えて11三振を奪った。チームは先勝した。

 プロ8球団のスカウトが見守る中、ひと味違う熊原がマウンドにいた。初回に2四球を与えた。チーム開幕戦に「力んでフォームを乱した」。強風でグラウンドの土が何度も舞い上がる悪条件も加わっていた。2回。走者がいなくてもセットポジションの右腕は、左足を右足より引く、独特のオープンスタンスで投球するスタイルを変えたのだ。

 「風が強くて、横の動きをしない方がいいと思って」と熊原。元ロッテの坪井俊樹コーチ(28)のアドバイスもあり、左足と右足を平行にして投球した。体の軸を保つためだ。「バランスが良かったので」(熊原)と、クイックモーションからも投げた。3回に1つ与えた四球は、4回以降0で安定感が出た。終盤には通常の投球動作も交え、最速152キロを誇る速球は147キロを計測。フォークを封印し、スライダーと冬場に磨いたチェンジアップを決め球に11三振を奪った。安打は4回と9回に1本ずつ許しただけだった。

 森本吉謙監督(40)は「チームに勇気を与えなきゃいけないのがエース」と、立ち上がりの悪さに不満を示したが「よく修正してくれた」と話した。これまでの熊原ならリズムの悪いまま、投げ切ることが多かった。視察した楽天上岡スカウトマネジャーは「こういう状況(強風)で、こういう投球ができる。クイックにして投げたり、そこが成長かな」と評価した。

 「完封できたのが唯一の救い」と、エースは決して満足していない。立ち上がりの制球力を反省し「1球が命取りになる」と言った。とはいえ試合中に機転を利かし、昨秋に続く開幕戦完封勝利。「ニュー熊原」で、ドラフトイヤーが幕を開けた。【久野朗】

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仙台大・野口、8回完封でリーグ通算23勝

仙台大・野口は8回完封でリーグ通算23勝目を挙げた

<仙台6大学野球:仙台大7-0宮城教育大>◇第1節最終日◇1日◇東北福祉大

 仙台大の163センチ左腕野口亮太(4年=前橋商)が、リーグ通算23勝目を挙げた。宮城教育大を8回4安打完封。三塁を踏ませない安定した投球で、西武岸孝之(29=東北学院大出)らに並ぶ歴代13位となった。春秋連覇を目指すチームに連勝の勝ち点1をもたらし、ラストシーズンでさらなる勝ち星の上積みを狙う。

 仙台大の小さな左腕野口がまた1つ、大きな白星を積み重ねた。勝ちたい思いから気がはやり、初回にヒットと四球で1死一、二塁のピンチを背負ったが、後続を断った。2回以降は「前に(体が)突っ込まないように」と、ゆったりとしたフォームを意識。投球の約8割を占めたストレートを丁寧に内外角に散らし、三塁を踏ませないまま完封した。森本吉謙監督(39)も「安心感があった。パッと修正できるのが野口」とたたえた。

 1年春から毎シーズン勝ち星を挙げ、これで23勝目。西武岸、元ロッテの長島哲郎氏(現楽天スカウト、東北福祉大出)に並んだ。それでも野口は「うれしいけど納得はしていません」と浮かれない。「もっと腕を振れるように。今季は長くなるので、数字より、自分のピッチングをしたい」と前を向く。春は67季ぶりのリーグ制覇で大学選手権に出場。「もう1度全国に出たい」と、今季は神宮大会出場を目標に据える。

 春季MVPで大学日本代表の152キロ右腕熊原健人(3年=柴田)の存在が刺激になる。リーグ開幕戦の先発を譲ったが「悔しいけど、変なプライドはない。チームが勝つことを考えれば」と認めている。「頼ってばっかりだったけど、あいつもいつも調子がいいわけではない。悪い時にカバーできれば」と、後輩エースを支える思いが強い。

 来春の社会人チーム入りも決まり、卒業単位も取り終えた。「あとは野球だけです」と、最後のシーズンに全てをかける。なかなか勝てなかった東北福祉大、東北学院大を抑え込み、連覇に貢献したい。「いい時間にしたいです」。集大成のピッチングで全国舞台を目指す。【高場泉穂】

 ◆野口亮太(のぐち・りょうた)1992年(平4年)12月24日、前橋市生まれ。小1から大渡ヴィガーズで野球を始める。前橋商では2年春、3年夏と2度甲子園出場。仙台大では1年春からリーグ戦に登板。163センチ、60キロ。左投げ左打ち。家族は母、兄、姉。血液型O。

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仙台大・熊原、5安打11K完封開幕

仙台大・熊原は帽子を飛ばしながら力投

<仙台6大学野球:仙台大7-0宮城教育大>◇第1節第1日◇8月31日◇東北福祉大

 仙台大の大学日本代表右腕熊原健人(3年=柴田)が、完封勝利で開幕戦を飾った。宮城教育大を5安打に抑え、11奪三振。5四死球と制球に課題を残しながら、春季MVPの実力を見せつけた。新オーダーを組んだ打線は2本塁打などで7点を挙げ、連覇へ好発進した。

 内容は悪くても、仙台大・熊原はホームを踏ませなかった。7回1/3を3失点で敗戦投手となった昨年4月20日の東北工大戦以来の開幕投手。2度目の大役で結果を出した。「プレッシャーはなかった。以前の自分なら、開幕投手とか気にしていたと思うけど」とエースの自覚を口にした。

 この日の速球は147キロを計測し、フォークも決まって11三振を奪った。だが2四球に加えて3死球と制球に課題を残した。7点リードの9回は、2死から死球をきっかけに二、三塁に走者をためた。昨年4月28日の宮城教育大戦2回戦以来2度目の完封勝ちにも「内容はひどい。相手の打ち損ねに助けられた」と反省した。

 厳しい自己評価は成長するためだ。大学日本代表として7月のハーレム国際大会(オランダ)に出場。日本人より体格で上回る外国人大学生に甘い速球を痛打され「投手の軸は真っすぐ。それを課題にしている」と明かした。7月22日の帰国後は、最速152キロの速球にさらに磨きをかけるためウエートトレに励んでいる。慣れない海外遠征で春の78キロから73キロに落ちた体重を戻すのも目的だが「1つ上のレベルに」と、国際舞台を経験して前だけを見つめる。

 悪いなりに抑えられたのも、エースの実力。スタンドで見守った巨人榑松スカウトは「1球1球の切れと質が違う。来年が楽しみ」と評価した。森本吉謙監督(39)からは「優勝旗を返したら前回の順位は関係ない」とハッパをかけられている。「1つ1つ修正していく」と熊原。今春、67季ぶりに仙台大に優勝をもたらしたエースは、ひと回り大きくなりながら春秋連覇に挑む。【久野朗】

 ◆熊原健人(くまばら・けんと)1993年(平5)10月19日、宮城県角田市生まれ。北郷小6年で野球を始め遊撃手。柴田高から投手に。仙台大では2年春からベンチ入り。今春リーグ戦は4勝0敗、防御率1・71でベストナイン。プレーオフは2試合完投でMVP。6月の全日本大学選手権では1勝を挙げ8強に貢献。チームの寮には入らず、自宅から自転車通学。178センチ、78キロ。右投げ右打ち。

 ◆熊原のハーレム国際大会 予選リーグ2試合に登板して計7回を3失点。初登板は7月15日の米国戦で、2番手として3回を0封。18日のオランダ戦は先発して4回3失点で敗戦投手になった。日本は決勝で米国で敗れ、準優勝。

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仙台大が惜敗「今は悔しさしかない」

仙台大対神奈川大 神奈川大に敗れ悔しそうに引き揚げる仙台大ナイン(撮影・鈴木正章)

<全日本大学野球選手権:神奈川大3-1仙台大> ◇13日◇準々決勝◇神宮

 初出場の仙台大が仙台6大学として、04年東北福祉大以来10年ぶりの4強入りを逃した。

 最速152キロの右腕エース熊原健人(3年=柴田)が、初回に先制点を奪われた。同点で迎えた6回に勝ち越し点を、7回には3点目を許して降板。打線は3安打1得点に終わり、森本吉謙監督(39)は「今は悔しさしかない。その悔しさを持って帰るのが大事」と話していた。

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