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春季高校野球大会ニュース

金足農・吉田決意、プロ野球は「幼いころからの夢」

プロ志望届を提出する意志を表明した金足農・吉田輝星は会見後、侍ポーズを決める(撮影・垰建太)

今夏の第100回全国高校野球選手権で準優勝した金足農(秋田)の吉田輝星投手(3年)が10日、秋田市内の同校体育館内で進路表明会見を行った。

吉田はこの日の午前中に秋田県高野連にプロ志望届を提出していた。

上下黒色の制服姿で会見に臨んだ吉田は緊張の面持ちでプロへの気持ちを固めた経緯と理由を明かした。

「甲子園が終わってたくさんの方と話し合いプロ志望届を提出しました。国体が終わって監督、校長、両親、部長先生と話しをした。甲子園と国体を通して、全国大会で自分たちの力を発揮して、チームで勝てたということが自信につながって、そういう決断をしました」。さらに「幼いころからの夢であったプロ野球選手になりたいという思いが1番強かった」と話した。

夏の甲子園で準優勝した後、U18アジア選手権で日本代表としてマウンドを踏んだ経験も吉田に大きな刺激を与えた。同大会の行われた9月5日の1次リーグ韓国戦で3ランを浴びて負け投手に。さらに次のステージ(スーパーラウンド)台湾戦でも同点の場面でリリーフし負け投手となり、日本の決勝進出が絶たれる悔しさを味わった。

「U18で初めて日の丸を背負わせてもらって、その時にいいピッチングがあまりできなかったので、(プロで)もう1度日の丸を背負って、次はしっかりそういう場で勝てるピッチャーになりたいと思っています」とリベンジすべく、球界を代表する投手への意欲をみせた。

25日に行われる運命のドラフト会議に向けても12球団OKの姿勢を見せた。「プロの球団に入れるのであれば、チームは関係なく、しっかりどのチームにいっても努力したい」。対戦したいプロの打者についても「まだ(プロ入りが)決まったわけじゃないけど、プロ野球の打者は全員すごいので、プロ野球選手の打者と対戦したい」と慎重に言葉を選んだ。

甲子園決勝後から「いずれはプロで」と態度を表明してこなかったが、今月4日には既定路線だった八戸学院大(青森)に進学辞退の断りを入れていた。

同2日の福井国体では自己最速を2キロ更新する152キロを計測。今年の高校生投手NO・1の座は揺らがない。曲がり幅が違う2種類のツーシームなど8つの変化球を自在に操る。けん制、フィールディング、クイックなど投手に必要なスキルを完備し、既に高いレベルで完成されている。さらに第100回の甲子園を沸かせたスター性は抜群だ。

◆吉田輝星(よしだ・こうせい)2001年(平13)1月12日、秋田県生まれ。天王小3年で野球を始め、天王中では軟式野球部に所属。金足農では1年夏からベンチ入り。今夏は秋田大会から甲子園準決勝まで10試合連続完投勝ち。決勝では大阪桐蔭に敗れ準優勝。大会通算62奪三振は歴代6位。U18アジア選手権銅メダル。176センチ、81キロ。右投げ右打ち。家族は両親と弟。

プロ志望届を提出する意志を表明する金足農・吉田(撮影・垰建太)
会見に臨む金足農・吉田(撮影・高橋洋平)
会見に臨む金足農・吉田(撮影・高橋洋平)

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常葉大菊川-浜北西など 静岡春季西部組み合わせ

金足農の選手らと健闘をたたえ合う常葉大菊川の選手たち(2018年10月2日撮影)

静岡の春季高校野球西部地区大会(3月23日開幕、浜松球場ほか)組み合わせが8日、決まった。

第1シードの浜松西は、26日の2回戦で伝統校の掛川西-浜松湖北戦の勝者と、第2シードの浜松商は、横須賀対浜松湖東戦の勝者と対戦。昨夏甲子園出場の第5シード・常葉大菊川は、26日の初戦(2回戦)で浜北西と対する。今大会の上位8校は、県大会(4月27日開幕、草薙球場ほか)に出場する。

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高野連待った…新潟球数制限の春実施に検討余地残す

日本高校野球連盟は9日、大阪市で業務運営委員会を開き、昨年12月に新潟県高野連が導入を発表した球数制限についての意見交換を行った。プロセスの問題から、新潟が目指す今春の県大会での実施には否定的な意見が多かったという。

日本高野連は7日に新潟県高野連の杵鞭(きねむち)義孝専務理事から結論に至った経過など事情を聴いた。竹中雅彦事務局長は「全国に先駆けて、投手を故障から守りたいという姿勢は買っている。取り組みは間違っていない。タイブレークに続いて将来、踏み込んでいかないといけないこと」と理解は示した。

ただし、春、夏、秋の各大会は統一の「高校野球特別規則」の下で行われており、球数制限を設けるには同規則の改正が必要であることを強調した。今春に実施するには時間が足りないといい、改正せずに認めるには特例あつかいとする必要がある。同事務局長は「各都道府県のバランスがとれない。タイブレークの時のように、(全国)同じルールの下でやるのが当然と考えている」と基本姿勢を明かした。

日本高野連は2月20日の理事会で方向性を話し合う予定。

新潟は昨年12月22日に新潟市で行われた「NIIGATA野球サミット2018」で、今年4月の春季新潟大会で1投手が1試合に投げられる球数を100球までに制限する方針を明かしていた。日本高野連には後日、報告した。

日本高野連は昨春の甲子園から、延長13回から無死一、二塁で攻撃を始めるタイブレーク制を導入。今夏の甲子園で休養日を1日増やすことを検討するなど、球児の体を守るための対策を進めている。

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午後10時半に終了…高校野球の猛暑対策も試行錯誤

立命館宇治対鳥羽 ナイター試合を終えてスタンドへ向かう立命館宇治ナイン(2018年7月24日撮影)

<18年の高校野球(2)>

高校野球が盛り上がりを見せた2018年を担当記者が振り返ります。今回は「猛暑の夏」がテーマです。

◇◇◇  ◇◇◇  

その日の午後3時ごろは、京都・西京極駅近くのうどん屋で少し遅めのお昼ご飯を食べていた。7月23日のことだ。この時はまさか、夜が更けるまで球場にいるとは思わなかった。

連日の猛暑に苦しんだ今夏。四方を山に囲まれた盆地の京都も例外ではなかった。高校野球の京都大会4回戦が行われていた同19日の午後3時ごろには、わかさスタジアム京都のある京都市で39・8度を観測。1880年に統計を取り始めて以来の観測記録1位と並ぶ気温だった。

異常な暑さに、京都府高野連は異例の決定を下す。23日に行われた準々決勝4試合で、第2試合の後に休憩時間をはさみ、第3試合を午後4時、第4試合を同6時半と開始を遅らせた。一番暑い正午すぎのプレー時間を避ける策だった。

第3試合が長引いたため、第4試合の鳥羽-立命館宇治は午後7時1分に開始され、ナイター試合となった。試合はシーソーゲームとなり、5-5のまま延長戦に突入。延長11回表2死一、二塁で、立命館宇治の1番中村滉成外野手が右前適時打を放ち勝負を決めた。試合終了は午後10時37分。試合時間は3時間36分に及んだ。校歌を歌う声が響く空は、漆黒の夜空だった。

立命館宇治の里井祥吾監督は「連盟に配慮してもらってありがたく思う。通常の時間にやっていたら倒れていたと思う」と話し、鳥羽の山田知也監督は「慣れない中で選手たちがよく頑張ってくれて良かった」と選手たちを労った。

異例の深夜に及ぶ試合。午後9時50分には「引率者のいない生徒は帰宅してください」とスタンドにアナウンスするなど、京都府高野連も対応に追われた。もし午後11時で決着がつかなければ、翌24日午後4時から再試合を行い、日程を1日ずつずらすことを一時的に決定。日本高野連に問い合わせている最中に、試合が終わった。京都府高野連の井上明理事長は、17年の春季東京大会決勝で、清宮幸太郎擁する早実と日大三がナイター試合で行われていたことを記憶。アナウンスする時間など参考にした。

早急に熱中症対策をした試合運営に好意的な声も多いが、井上明理事長は試合終了後、頭を悩ませていた。「みんなで協力して考えた結果。難しいですね…」。酷暑対策には大きな成果があるものの、試合がもつれればこの日のように高校生が深夜に試合を行うことになる。あくまでこれは今できる最大限の対応策で、今後も議論を続けていくとした。

甲子園大会でも数々の熱中症対策がとられた。アルプス席には散水機を3台ずつ用意。開会式で選手たちはペットボトルを携帯し、入場行進後に一斉に給水タイムをとった。来夏へ向けて日本高野連は、休養日の1日増や、決勝の開始時間を早めることなどを案に新たな対策として検討している。高校球児の健康を守り、最高の環境でプレーしてもらうため、知恵を合わせて試行錯誤を重ねていく。【磯綾乃】

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知徳・佐藤翔投手が駒大合格、変化球磨きエース狙う

東都大学リーグ1部の駒大に合格した知徳・佐藤投手

知徳野球部の佐藤翔投手(3年)がこのほど、東都大学リーグ1部の駒大法学部に合格した。中学は父裕徳がコーチを務める静岡裾野シニアに所属。控え選手で出場機会に恵まれなかったが、高校では背番号1を背負った。努力の男が意気込みを語った。

中学時代の仲間を見返そうと必死にやってきた。投手に転向し、まずは体作りが大事だと考え、筋力トレーニングと走り込みに取り組んだ。球速に自信はなかったが、最速137キロまで伸びた。もともと変化球のキレが良く、直球の質が上がったことで、変化球が生きるようになった。今年の春季県大会では常葉大橘を2安打12奪三振に抑え、完封した。「思っていたより球速が伸びた。中学で父がコーチなのに活躍できなくて恥ずかしさがあったので、シニアの仲間たちに負けないように頑張りました」と高校生活を振り返った。

静岡裾野シニアでは大滝敬二塁手(藤枝明誠3年)の控えで、「代走で出場したかな」というほど。しかし諦めずに努力し、今秋の東都大学リーグ1部で2位の強豪に進学する。佐藤は「全国制覇を目指し、変化球を磨いて球速は140キロ後半を投げ、最後にはエースの座を狙いたい」と決意を語った。【大野祥一】

◆佐藤翔(さとう・しょう)2000年(平12)9月25日、御殿場市生まれ。小学1年から御殿場ファイターズで競技を始める。中学は御殿場南中で静岡裾野シニアでプレー。家族は両親、姉2人。178センチ、75キロ。血液型O。

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栗山監督「踏み出さなければ」高校の球数制限を支持

「NIIGATA野球サミット2018」に参加した日本ハム栗山監督(左)と長島三奈さん(撮影・木下大輔)

新潟県高校野球連盟は全国に先駆けて球数制限を導入する。22日、来年の春季県大会で投手の球数制限を導入することを発表した。この日、新潟市の朱鷺メッセで開催された「NIIGATA野球サミット2018」で、杵鞭(きねむち)義孝・県高野連専務理事(51)が明らかにした。全国の高野連が管轄する公式戦では初の取り組みになる。

「NIIGATA野球サミット2018」のゲストとして基調講演とトークイベントを行った日本ハムの栗山監督は「誰かが1歩を踏み出さなければならない」と県高野連の取り組みを支持した。自身もエンゼルス大谷を二刀流に育てるなど新しい試みに挑戦してきた。「前例は関係ない。球児のためになると思ったなら、やってみることが大切」とエールを送った。

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新潟の球数制限導入「初耳…想定外」日本高野連驚く

球数制限実施について話す杵鞭専務理事(左)と富樫会長

新潟県高校野球連盟は全国に先駆けて球数制限を導入する。22日、来年の春季県大会で投手の球数制限を導入することを発表した。この日、新潟市の朱鷺メッセで開催された「NIIGATA野球サミット2018」で、杵鞭(きねむち)義孝・県高野連専務理事(51)が明らかにした。全国の高野連が管轄する公式戦では初の取り組みになる。

日本高野連・竹中雅彦事務局長は、新潟県高野連の球数制限導入に「初耳です。新潟県高野連が思い切ってやるということでしょうが、想定外でした。春の大会は各県の高野連に裁量が任されているので。日本高野連としても、タイブレークを導入して、次は球数や回数制限について、今後議論が必要だと思っています」と話した。甲子園では、今年のセンバツからタイブレーク制を導入。この時、同事務局長は「タイブレークの導入まで3年かかった。投球制限の導入はそれ以上に難しい問題だ。ファウルで粘れば、投手をつぶせる。あるとすれば、球数よりも回数だろう」という見解を示していた。

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全国つながらぬ春だから球数制限“試験”有効/解説

夏の甲子園で熱投する金足農・吉田

新潟県高校野球連盟は全国に先駆けて球数制限を導入する。22日、来年の春季県大会で投手の球数制限を導入することを発表した。この日、新潟市の朱鷺メッセで開催された「NIIGATA野球サミット2018」で、杵鞭(きねむち)義孝・県高野連専務理事(51)が明らかにした。全国の高野連が管轄する公式戦では初の取り組みになる。

<解説>

高校世代であるU18のカテゴリーで球数制限が採用されたのは、9月に行われた第12回U18アジア野球選手権大会(宮崎)からだった。最大105球とし、達した場合は4日間の休息をルール化。50球に達した場合は中1日、さらに球数にかかわらず、4日連続の投球は禁止された。

すでに、ワールド・ベースボール・クラシック、U12やU15でも採用されているが、高校野球での球数制限の実現は難しいといわれていた。部員不足の中で「9人のチームが投手を複数人用意できるのか」「部員をそろえられる強豪校が有利になるのではないか」などが理由に挙げられた。また「球数制限よりもイニング制限の方が現実的」という意見もあった。

日本高野連は故障予防や体の負担軽減を目的に、肩・ひじ検査や今春センバツからタイブレークを実施したが、その点では新潟高野連の取り組みは大きな1歩だといえる。春季大会は甲子園などの全国大会につながらず、思い切ったことができる。球数制限によって故障リスクを抑え、新戦力を試す機会も増えればチーム強化につながり、チーム全体レベルアップした中で夏の大会に臨める。

その一方で、勝敗を左右するルールになる可能性も含まれる。100球であれば5~6回での交代も考えられる。プロ野球でも難しいとされる継投だけに、試合展開が大きく変わる可能性も高まる。新潟から継投巧者のチームが多く輩出されるようになるか。この第1歩から検証を重ね、新たな流れを生み出すことが期待される。【アマ野球担当=久保賢吾】

金足農・吉田の今夏秋田大会、甲子園の球数

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現場の声も…新潟高校野球で球数制限1試合100球

球数制限実施について話す杵鞭専務理事(左)と富樫会長

新潟県高校野球連盟は全国に先駆けて球数制限を導入する。22日、来年の春季県大会で投手の球数制限を導入することを発表した。この日、新潟市の朱鷺メッセで開催された「NIIGATA野球サミット2018」で、杵鞭(きねむち)義孝・県高野連専務理事(51)が明らかにした。全国の高野連が管轄する公式戦では初の取り組みになる。

新潟県高校野球連盟が思い切った決断を下した。全国に先駆けて球数制限を設ける。上限の球数は100球で春季大会限定。100球に達した投手はそれ以降の回では投球できない。甲子園の出場にかかわる夏、秋は実施しない。

富樫信浩県高野連会長は導入理由を「ケガの防止とそれに伴う複数投手制の普及、少しでも多くの選手に出場機会を与えるため」と説明した。14日の県高野連評議会で決定し、各校の指導者には通達済み。「現場からも制度の必要性を願う声が出ていた」と杵鞭専務理事は話した。

新潟の野球部員は減少の一途だった。今夏の県大会出場校は87校82チーム(3チームが連合)とピーク時の約2割減。今年の秋季大会では20校が連合チームでの出場となった。新入部員の数は、ここ2年間は1校平均4人ずつ減っている。歯止めがかからない現状で、多面的な対策が必要とされてきた。

「特にケガで野球を断念する選手をなくさなければならない」と富樫会長。春季大会で実施後、科学的分析、選手、指導者の反応を調べ内容の検討を重ねる予定。必須となる投手の育成は「現場に努力をお願いした。各校の事情に応じてはケアも考える」(富樫会長)。

実施は県高野連独自の決定で日本高野連には後日連絡をするという。富樫会長は「まずやってみる。この流れが全国に広がればいい」と話した。

80年以降、甲子園での1試合投球数上位5傑

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全国公式戦で初!新潟高野連が来春球数制限を導入 

新潟県高野連が来年の春季新潟大会で投手の球数制限を導入することが22日、分かった。故障予防や選手の出場機会増などが目的で、投球数が100球に達した投手はそれ以降の回では投球できない。各都道府県高野連が管轄する公式戦で初めての取り組み。22日に新潟市内で開かれた会議で明らかにされた。

高校野球界では投球過多による酷使が問題視されてきた。日本高野連は選手の負担軽減などを目的として、延長十三回開始のタイブレークを今春の選抜大会から実施。新潟県高野連による球数制限導入は、さらに踏み込んだ対策となる。新潟県高野連の理事会と評議員会で既に承認され、今後は決定事項として日本高野連に伝える。

新潟県では高校野球の新入部員数が大幅に減っていることに危機感を抱き「新潟県青少年野球団体協議会」を設立。肩、肘の故障予防や県野球界の課題解決を目指してきた。

同協議会と新潟県高野連の会長を務める富樫信浩氏は「将来ある子たちが途中で(野球を)断念してしまうことのないようにするのが、われわれがやっていくべきこと。これは春限定。その後の夏につなげる意味もある。そのデータを取った上で(今後の展開を)判断していく」と語った。

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静岡泥臭さ不発 3年連続優勝ならずセンバツ絶望

7回コールド負けでセンバツ出場が絶望的になり、悔しそうな表情で整列する静岡の選手たち。左から4人目が斉藤颯

<高校野球秋季東海大会:中京大中京11-2静岡>◇1回戦◇20日◇津市営球場

静岡県勢2校が初戦で敗れた。静岡(静岡3位)は、中京大中京(愛知2位)に2-11の7回コールド負け。3年連続優勝は果たせなかった。初出場の清水桜が丘(静岡2位)は岐阜第一(岐阜3位)に延長11回の末、4-5でサヨナラ負けを喫した。両校のセンバツ出場は絶望的。今日21日の2回戦では、御殿場西(静岡1位)が津田学園(三重3位)と対する。

静岡が「泥臭さ」を発揮できず、17年春季東海大会2回戦の至学館(愛知)戦以来となるコールド負けを喫した。

7回裏2死走者なし、鈴木陸外野手(2年)が浅い中飛に倒れ、試合は終わった。3年連続のセンバツ出場は絶望的。選手は無念の表情で、応援席へ深々と頭を下げた。先発の斉藤颯斗投手(2年)は、5回途中7失点(自責4)で降板。エースの役割を果たせず涙を浮かべて言った。「調子は悪くなかったですが、相手の力が上でした」。低めの変化球を見極められ、カウントを取りに行った直球をはじき返された。「体作りから一からやって、ボールのスピードも質も上げていきたいです」。

2年前と同じ県3位からの優勝は果たせなかったが、栗林俊輔監督(46)は、サバサバした表情で言った。「今後の伸びしろなど楽しみな部分もあります。下級生がどれだけ台頭してくるかが大切になると思います」。現在、1年のレギュラーは相羽寛太内野手と神谷侑征外野手の2人だけ。来春、来夏で飛躍するために、静高が「競争の冬」に入る。【鈴木正章】

2回までに4失点を喫し、ベンチに戻る静岡の斉藤颯

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興南-熊本国府など 秋季九州大会組み合わせ決定

興南の選手ら(2018年8月9日撮影)

来年春のセンバツ出場の参考となる第143回九州地区高校野球大会の組み合わせが11日、熊本市内で行われた。

20日から熊本県熊本市のリブワーク藤崎台球場、同八代市の県営八代野球場で開催。センバツが確実とされる4強が決まる準々決勝は22日。23日の休養日をはさみ、決勝は25日の予定。

今年の春季九州大会で優勝し、福岡2位の九州国際大付は初戦で宮崎優勝の日章学園と対戦。九州国際大付を破って福岡を制した筑陽学園は、小林西(宮崎2位)と対戦。くしくも「福岡VS宮崎」となった。

夏春連続甲子園がかかる興南(沖縄2位)は、熊本大会優勝の熊本国府と対戦。大分1位の明豊は鹿屋中央(鹿児島2位)と、佐賀1位の佐賀学園は初出場となる熊本西と対戦する。

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日大三 実るか吉田速球対策/第1試合見どころ

金足農・吉田輝星対策で約150キロのスピードが出る高速バッティングマシーンをマウンドより3メートル前に出し練習する日大三ナイン(撮影・横山健太)

<全国高校野球選手権>◇20日◇準決勝

 【第1試合(10:00) 日大三(西東京)-金足農(秋田)】

 元球児による「レジェンド始球式」はPL学園OBの桑田真澄氏が登板。

 日大三が優勝した11年以来7年ぶり3度目の決勝進出を目指す。打線はここまで4試合でチーム打率3割2分6厘と好調で、出場56チーム中トップの31得点を挙げている。打率4割3分8厘を誇る5番中村ら中軸に加え、同4割の9番佐藤英雄、主に途中出場で7番を打つ飯村ら下位打線も振れている。下関国際(山口)との準々決勝では7回2死までノーヒットノーランに封じ込まれながら、2点を追う8回に3者連続「初球打ち」の3連打で同点とし、なおも2死三塁から3番日置が決勝打と粘りも発揮した。今大会まだ3安打の4番大塚の奮起に期待がかかる。

 前日19日は兵庫・西宮市内のグラウンドで練習。フリー打撃では約3メートル前から打撃投手がボールを投げ、マシン打撃では約150キロに設定されたボールを打ち込み、吉田の速球対策に取り組んだ。

 投手は22回を投げ32個の三振を奪うなど、全4試合で好救援を見せている河村の存在が心強い。ボールの出どころが見えにくい「招き猫投法」で知られるヤクルト成瀬にそっくりのフォームから4種類の変化球を操る左腕。下関国際戦でも大会最長の7回を投げ4安打10奪三振1失点の好投で終盤の逆転劇を呼ぶなど、試合を重ねるごとに活躍が光る。

 公立校として旋風を巻き起こす金足農は勝てば、実に1915年の第1回大会で準優勝した秋田中以来103年ぶりとなる秋田勢の決勝進出となる。ちなみに秋田中が準決勝で下した相手は東京勢の早実だった。103年前に続けるか。

 カギを握るのはプロ注目の最速150キロ右腕・吉田の出来だ。4試合連続完投で防御率2・25。06年斎藤佑樹(早実)、12年松井裕樹(桐光学園)らに並ぶ夏の甲子園最多タイ4試合連続2桁奪三振と大車輪の活躍を見せるが、連戦となった18日の近江(滋賀)との準々決勝前、起床時には左足股関節痛を発症していた。中1日でどこまで回復できるか。練習を行わず休養にあてた19日、吉田は「昨日の疲れは残ってない。状態は普通にいい。今日が試合でも投げられる」と話した。本調子となれば、史上初となる5試合連続2桁奪三振にも期待がかかる。

 神がかり的なミラクル勝利が続く。横浜(南神奈川)との3回戦は、2点を追う8回に6番高橋がバックスクリーンに高校初本塁打となる逆転3ラン。近江戦では驚きの逆転サヨナラ2ランスクイズも飛び出した。選手交代をしない極めて異例な「9人野球」も春季地区大会から公式戦19戦連続継続中。旋風を後押しするように、4強入りを決めた18日には学校の豚舎で9匹の子豚も産まれた。得意の終盤勝負で「とんとん」拍子の勝利を飾り東北勢悲願の頂点へ王手をかけることができるか。

 見どころは試合前にも。始球式のマウンドにはPL学園OBの桑田氏が立つ。84年夏に「雑草軍団」とも称された金足農が快進撃で4強に進み、準決勝で対戦したのが当時の「最強軍団」PL学園だった。2-1でリードして迎えた8回、2年生エースだった桑田氏に逆転2ランを打たれチームは敗れた。奇しくも同じ8月20日のこと。金足農にとって奇跡的な巡り合わせは、さらなるミラクルも予感させる。

◆日大三のおもなOB ヤクルト近藤一樹、阪神高山俊

◆金足農のおもなOB ヤクルト石山泰稚、元中日小野和幸

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金足農・吉田どこまで回復/20日甲子園見どころ

金足農・吉田

<全国高校野球選手権>◇20日◇準決勝2試合

 第100回全国高校野球選手権記念大会は、第15日の準決勝2試合が行われる予定で、第1試合で日大三(西東京)と金足農(秋田)、第2試合で済美(愛媛)とセンバツ覇者の大阪桐蔭(北大阪)が対戦する。

 元球児による「レジェンド始球式」は第1試合をPL学園OBの桑田真澄氏、第2試合を東北OBの佐々木主浩氏が務める。桑田氏は1年生の83年夏から85年夏まで出場可能な5季全て甲子園出場。清原和博氏との「KKコンビ」で鮮烈デビューし1年夏と3年夏に優勝を飾った。甲子園通算20勝、奪三振150はともに戦後最多。85年ドラフト1位で巨人入団。20年でプロ通算173勝を挙げ、巨人退団後はマイナー契約からメジャー昇格を勝ち取りパイレーツでも1年間プレーした。佐々木氏は84年の2年夏、85年の3年春夏甲子園出場。85年は春夏とも8強入りした。東北福祉大を経て89年ドラフト1位で横浜(現DeNA)入り。「ハマの大魔神」の愛称でチームの守護神として活躍、00年にはマリナーズに移籍しメジャーでも活躍した。日米通算381セーブ(日本252、メジャー129)を挙げ、14年に殿堂入り。

<見どころ>

【第1試合(10:00) 日大三(西東京)-金足農(秋田)】

 日大三が優勝した11年以来7年ぶり3度目の決勝進出を目指す。打線はここまで4試合でチーム打率3割2分6厘と好調で、出場56チーム中トップの31得点を挙げている。打率4割3分8厘を誇る5番中村ら中軸に加え、同4割の9番佐藤英雄、主に途中出場で7番を打つ飯村ら下位打線も振れている。下関国際(山口)との準々決勝では7回2死までノーヒットノーランに封じ込まれながら、2点を追う8回に3者連続「初球打ち」の3連打で同点とし、なおも2死三塁から3番日置が決勝打と粘りも発揮した。今大会まだ3安打の4番大塚の奮起に期待がかかる。

 投手は22回を投げ32個の三振を奪うなど、全4試合で好救援を見せている河村の存在が心強い。ボールの出どころが見えにくい「招き猫投法」で知られるヤクルト成瀬にそっくりのフォームから4種類の変化球を操る左腕。下関国際戦でも大会最長の7回を投げ4安打10奪三振1失点の好投で終盤の逆転劇を呼ぶなど、試合を重ねるごとに活躍が光る。

 公立校として旋風を巻き起こす金足農は勝てば、実に1915年の第1回大会で準優勝した秋田中以来103年ぶりとなる秋田勢の決勝進出となる。ちなみに秋田中が準決勝で下した相手は東京勢の早実だった。103年前に続けるか。

 カギを握るのはプロ注目の最速150キロ右腕・吉田の出来だ。4試合連続完投で防御率2・25。06年斎藤佑樹(早実)、12年松井裕樹(桐光学園)らに並ぶ夏の甲子園最多タイ4試合連続2桁奪三振と大車輪の活躍を見せるが、連戦となった18日の近江(滋賀)との準々決勝前、起床時には左足股関節痛を発症していた。中1日でどこまで回復できるか。練習を行わず休養にあてた19日、吉田は「昨日の疲れは残ってない。状態は普通にいい。今日が試合でも投げられる」と話した。本調子となれば、史上初となる5試合連続2桁奪三振にも期待がかかる。

 神がかり的なミラクル勝利が続く。横浜(南神奈川)との3回戦は、2点を追う8回に6番高橋がバックスクリーンに高校初本塁打となる逆転3ラン。近江戦では驚きの逆転サヨナラ2ランスクイズも飛び出した。選手交代をしない極めて異例な「9人野球」も春季地区大会から公式戦19戦連続継続中。旋風を後押しするように、4強入りを決めた18日には学校の豚舎で9匹の子豚も産まれた。得意の終盤勝負で「とんとん」拍子の勝利を飾り東北勢悲願の頂点へ王手をかけることができるか。

 見どころは試合前にも。始球式のマウンドにはPL学園OBの桑田氏が立つ。84年夏に「雑草軍団」とも称された金足農が快進撃で4強に進み、準決勝で対戦したのが当時の「最強軍団」PL学園だった。2-1でリードして迎えた8回、2年生エースだった桑田氏に逆転2ランを打たれチームは敗れた。奇しくも同じ8月20日のこと。金足農にとって奇跡的な巡り合わせは、さらなるミラクルも予感させる。

◆日大三のおもなOB ヤクルト近藤一樹、阪神高山俊

◆金足農のおもなOB ヤクルト石山泰稚、元中日小野和幸

【第2試合(12:30) 済美(愛媛)-大阪桐蔭(北大阪)】

 済美は準優勝した04年以来14年ぶり2度目の決勝進出を目指す。チーム打率は2割8分7厘と準決勝に進んだ4校で唯一3割を切るが、星稜(石川)との2回戦で延長13回タイブレークでサヨナラ満塁本塁打を放った1番矢野は打率4割7分4厘と好調。9番政吉も4割1分7厘と振れている。甲子園ではここまで2安打と苦しむ4番池内に、決勝戦での3ランを含む県大会打率4割3分8厘の輝きが戻れば、打線の厚みはさらに増す。

 4戦全てに登板し3完投のエース山口直哉は、計471球を投げており疲労も気がかりだが、持ち前の変化球の制球力で大阪桐蔭の強力打線を相手にどこまで踏ん張れるかがポイントだ。

 大阪桐蔭は史上初の2度目春夏連覇へあと2勝。まずは優勝した14年以来4年ぶり5度目の決勝進出を目指す。。

 投打に充実の戦いを見せる。準決勝では4番藤原、5番根尾の今大会2度目のアベック本塁打を含む4本塁打、12安打で優勝候補の一角、浦和学院(南埼玉)をねじ伏せた。ここまでチーム打率は3割1分。中でも3番中川が打率3割1分3厘、4番藤原がチームトップの4割4分4厘、5番根尾が4割2分9厘と好調の中軸は乗せると手がつけられない。主軸の前に走者をためて得点を重ねたい。

 投手陣もエース右腕・柿木が全4試合に登板し18回1失点、22奪三振、2四死球、防御率0・50と安定。2試合に登板した遊撃手兼任の根尾、1試合に登板した大型左腕の横川も控える。

◆済美のおもなOB 広島福井優也、楽天安楽智大

◆大阪桐蔭のおもなOB 阪神藤浪晋太郎、西武森友哉

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金足農・高橋「動物たちが力送ってくれた」逆転V弾

横浜対金足農 8回裏金足農1死一、二塁、逆転3点本塁打を放ち、一塁を回りガッツポーズする高橋(撮影・前田充)

<全国高校野球選手権:金足農5-4横浜>◇17日◇3回戦

 生き物たちの後押しが効いた! 金足農(秋田)の「6番一塁」高橋佑輔内野手(3年)が、2-4の8回裏1死一、二塁で横浜(南神奈川)板川からバックスクリーンに逆転3ランを放った。唯一、生物資源科で畜産を学ぶ男が、高校初本塁打でエース吉田を援護した。選手交代をしない極めて異例な「9人野球」も春季地区大会から公式戦18戦連続継続中。全国の農業高校からの応援や激励も受け「雑草軍団」が、唯一残る公立の代表として奮闘する。

 金足農の“生き物係”高橋が、チームを生き返らせた。高めに浮いたフォークを初球から迷いなく強振。「一塁を回って入ったのが見えた。最初はセンターに捕られるかなと思ったけれど、伸びてくれた。動物たちが力を送ってくれたかもしれない。頭が真っ白であまり覚えていません」。右拳を突き上げガッツポーズ。本塁を踏むと真っ先に吉田と抱き合った。

 生物資源科で、命の大切さを学ぶ優しい男。小学生の時には愛犬との触れ合いで動物愛を育んだ。入学後は畜産学を専攻。月曜日の実習以外にも、豚や牛、鳥などの世話に足を運ぶ。甲子園に来る前にも「いいことをすれば返ってくる」と、豚を水浴びさせ、ニワトリには話しかけながら餌をあげた。ふん尿処理なども積極的に行い「ウン」も味方につけるほか、重い飼料や土壌運搬を下半身強化にもつなげている。自宅では熱帯魚グッピーに癒やされる。父良平さん(46)は「まばたきせずに、じっと餌やりをしている時は不振で悩んでいる時」と笑う。

 自主練も手を抜かない。自宅に帰ると玄関前で学生服の上下を脱ぎ捨て、Tシャツ&パンツ姿で「100スイングと背番号の3回」を欠かさない。最後の3回は逆転好機を想定。「秋田大会決勝で負けている2死満塁とかはイメージしてきたけど、甲子園でホームランすることは考えたこともなかった」。夢は体育教師として命の大切さを教えること。聖地で羽ばたき、新たな教材が加わった。

 秋田・大曲農や岩手・花巻農をはじめ、学校には全国の農業系学校から激励や祝電が数多く届く。支援もある。「ここまで来たら優勝しかない。公立も自分たちだけ。秋田県だけでなく、全国の農業高校を代表して戦います」。9人の雑草が聖地に根を生やし、水を得た魚のように生き生きとしてきた。【鎌田直秀】

 ◆高橋佑輔(たかはし・ゆうすけ)2000年(平12)12月15日、秋田市生まれ。小4に勝平野球スポーツ少年団で野球を始め、勝平中では軟式野球部。中3秋から秋田北シニア。秋田大会で能代との3回戦でもサヨナラ適時打を放つなど勝負強さが武器。特技は空手、水泳。趣味は釣り。178センチ、77キロ。右投げ右打ち。家族は両親と弟3人、祖父母。

 ◆金足農 1928年(昭3)創立の県立校。生徒数は518人(女子255人)。作物、畜産、野菜、果樹、草花を学ぶ生物資源、農業土木技術者を目指す環境土木、農産物などの製造や流通を学ぶ食品流通、公園や庭の知識を習得する造園緑地、調理や被服、福祉を学ぶ生活科学の5学科。野球部は32年創部で部員50人(マネジャー3人)。甲子園は春3度、夏6度目。主なOBはヤクルト石山泰稚、元中日小野和幸ら。学校所在地は秋田市金足追分字海老穴102の4。渡辺勉校長。

 ◆秋田勢の1試合2発 秋田県勢がチーム1試合2本塁打以上を放ったのは、97年夏に熊谷豪(秋田商)が浦添商戦でソロ本塁打を2本打って以来、春夏通じて2度目。2人以上の選手や、走者を置いての2本は初。秋田県勢の夏の本塁打は今大会前まで通算13本で、全国47都道府県のうち少ない方から3番目だった。

横浜対金足農 8回裏金足農1死一、二塁、逆転3点本塁打を放つ高橋(撮影・前田充)

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日大三・広沢、1年間で15キロ増の自己最速148キロ

龍谷大平安対日大三 力投する日大三・広沢(撮影・横山健太)

<全国高校野球選手権:日大三4-3龍谷大平安>◇17日◇3回戦

 日大三(西東京)のスーパー2年生が、また1人現れた。甲子園初登板初先発の広沢優投手(2年)が、5回2安打2失点の好投。自己最速を2キロ更新する148キロで衝撃を与えた。2回戦の奈良大付戦では、同い年の井上広輝投手が自己最速の150キロをマーク。「ライバルでもある。自分もいい投球をしようと思った」と刺激に変えた。

 公称では身長189センチだが、直近の測定では190・2センチ。順調に伸びる身長以上に、この冬は球速もグッと伸びた。高1秋は「133キロくらい」も、冬の強化練習で体幹、下半身のトレーニングに励み、4月の春季都大会の決勝で142キロを計測。夏の大会前の練習試合で146キロに伸び、この日もまた更新した。

 広沢の好投に、打線も奮起した。3回に金子のソロで先制。2度追いつかれたが、8回に押し出し死球で決勝点を挙げた。昨冬、井上と、甲子園ではベンチ外の最速146キロ右腕・平野将伍との2年生3人で誓いを立てた。チームの日本一とともに「3人で150キロを超えような」。7年ぶりの8強入りで、150キロの大台とともに日本一も視界に捉えた。【久保賢吾】

龍谷大平安対日大三 力投する日大三・広沢(撮影・横山健太)

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日大三・井上150キロ「まだ出る」久々実戦で進化

日大三対奈良大付 力投する日大三先発の井上(撮影・梅根麻紀)

<全国高校野球選手権:日大三8-4奈良大付>◇15日◇2回戦

 その瞬間、観客から驚嘆の声が漏れた。2回2死、カウント2-2から投じた、日大三(西東京)・井上広輝投手(2年)の浮き上がる直球は自己最速を3キロ更新する150キロを計測した。「投げる前から、自信はあったので。今は8割くらいの状態。まだ出ると思います」。星稜(石川)奥川恭伸投手に並び、2年生では今大会最速タイに負けず嫌いな性格が表れた。

 1回裏、マウンドに上がった井上は中堅バックスクリーンに体を向け、深呼吸した。4月28日の春季東京大会の早実との準決勝で右腕痛を発症。今夏は登板はなく、109日ぶりの実戦。「やっと投げられる。楽しむ」と純粋な思いを全47球に込め、3回を無安打無失点に抑えた。

 実戦から遠ざかった108日間、復活よりも“進化”を主眼に置いた。全体練習に合流した6月までは、走り込みとウエートトレで下半身を強化。スクワットの重量は100キロから140キロにアップし、体重は73キロから5キロ増えた。「球がホップした」。ボールを受けた佐藤英雄捕手(2年)の言葉が“進化”を証明した。

 空から見守る大好きな人にも、勇姿を届けた。1月、祖父の弟孝行さんが病気で71歳で亡くなった。同校OBの兄大成(1年=青学大)が出場した昨年のセンバツは観戦に訪れたが、自身もベンチ入りした夏は出場を逃した。「甲子園に応援にいくからな」(孝行さん)。「頑張るね」(広輝)。今春のセンバツに続き、約束を守った。

 大会前、自らに立てた誓いも実現した。創志学園・西、星稜・奥川、横浜(南神奈川)の及川雅貴ら2年生投手が注目される今大会。組み合わせ抽選会が行われた2日、井上は「1番を目指します。球速は150キロは出したいです」と決意を込めた。マウンドでは「球速よりも、勝ちを意識した」が、有言実行の150キロで「NO・1」をアピールした。【久保賢吾】

 ◆井上広輝(いのうえ・ひろき)2001年(平13)7月17日生まれ、神奈川県出身。相模ボーイズ、海老名南シニアでは4番投手だった。特技はソフトボールと体操。英検5級。好きな言葉は「最強」。遠投は110メートル。握力は右が45キロ、左が48キロ。180センチ、76キロ。右投げ右打ち。

日大三対奈良大付 1回裏を無失点に抑えガッツポーズをする日大三・井上(撮影・横山健太)

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またスーパー2年!日大三・井上今夏初で150キロ

3回無安打と好投した日大三・井上広輝(撮影・上田博志)

<全国高校野球選手権:日大三8-4奈良大付>◇15日◇2回戦

 日大三・井上広輝投手(2年)が、復帰登板で自己最速を3キロ更新する150キロをマークし、3回を無安打無失点に抑えた。

 4月28日の春季東京大会の早実との準決勝で右腕の違和感で降板。筋肉の炎症と診断され、リハビリを経て、甲子園で今夏初登板のマウンドに上がった。「不安はありましたが、楽しもうと。無我夢中で、河村さんにつなごうと思った」と汗をぬぐった。創志学園・西、星稜・奥川、横浜・及川らと並び、来秋ドラフトの上位候補。「状態は8割くらい」と話した復帰登板で、潜在能力の高さを証明した。

日大三対奈良大付 1回裏を無失点に抑えほえながらベンチへ引き揚げる日大三・井上(撮影・横山健太)

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花咲徳栄・野村、二刀流終戦「最終的な目標はプロ」

横浜対花咲徳栄 6回裏花咲徳栄無死一塁、野村は左越え2点本塁打を放つ(撮影・奥田泰也)

<全国高校野球選手権:横浜8-6花咲徳栄>◇14日◇2回戦

 昨夏王者の花咲徳栄(北埼玉)が横浜(南神奈川)に競り負け、2回戦で連覇の夢が消えた。プロ注目の野村佑希投手(3年)が、4回途中7失点でKO。4点を追う9回に2点差に迫ったが、2死満塁で井上が空振り三振を喫した。野村は「投球で迷惑をかけて、申し訳ないです。後輩に日本一の景色を見せてやれず悔しいですが、悔いなくやりきった」と目に涙をためた。

 王者の意地はバットで見せた。7点を追う6回無死一塁、横浜・及川の直球を「自分らしいスイングを貫こうと思った」と強振。2戦連発の高校通算58号を左翼席に運んだ。岩井隆監督(48)の「4番に回せ」のゲキで始まった9回には、1死満塁でヘッドスライディングの適時内野安打。2戦2発、打率4割、6打点で甲子園を去った。

 初優勝を決めた昨年の8月23日から、重圧との闘いだった。新チームでは一時主将に就任。5月の春季関東大会後に負担軽減で交代したが、夏の大会はエースで4番の大黒柱を任された。「連覇のプレッシャーの中、苦しい中で野球していた」が、この日は「すごく楽しかった」とチーム一丸の戦いで完全燃焼した。

 スカウトからは右の大砲候補として、熱視線を送られる。進路について、野村は「監督に相談します。最終的な目標はプロ。日本を代表する選手になって、もう1回、甲子園で本塁打を打ちたいです」と話すにとどめたが、プロ志望届を提出するとみられる。「来年、日本一をとってほしいです」。2度目の日本一の夢を後輩に託し、新たなステージに進む。【久保賢吾】

横浜対花咲徳栄 試合に敗れ、花咲徳栄の野村(右)らは悔しそうに砂を集める(撮影・浅見桂子)

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智弁和歌山「やりたくなかった」近江と近畿勢対決

席に座り抽選を待つ智弁和歌山・高嶋仁監督(撮影・上田博志)

<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇2日◇大阪フェスティバルホール

 智弁和歌山は同じ近畿勢の近江(滋賀)との初戦を引き当てた。

 公式戦での対戦は15年5月23日の春季近畿大会1回戦以来で、当時は12-9で智弁和歌山が打ち勝った。近江の多賀章仁監督(58)とは普段から連絡を取り合い、練習試合を行う間柄だけに、高嶋仁監督(72)は「やりたくなかったですね。もっと遠いところの学校がよかったのに」と苦笑いを浮かべた。

 ただ隣県対決といえば、智弁和歌山は16年10月29日の秋季近畿大会1回戦で滋賀学園に負けて以来、公式戦では大阪桐蔭以外には負け知らず。大阪桐蔭には5連敗中で「決勝で今度こそ大阪桐蔭をやっつけないといかんから、1つ1つしっかり勝っていかないと」と、高嶋監督はインタビュー場所で斜め向かいに座った大阪桐蔭・西谷浩一監督(48)にも闘志あふれる視線を向けていた。

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右肩脱臼でも「必要な選手」小山台・佐藤晃

1回裏、三塁ゴロを処理する小山台・佐藤晃(撮影・伊作将希)

<半端ない夏 小山台・佐藤晃内野手(2年)>

<高校野球東東京大会:二松学舎大付6-3小山台>◇29日◇決勝◇神宮球場

 肩の痛みに耐えながら、全力を尽くした夏が終わった。2番三塁で先発した佐藤晃は「今自分にできることはやりきった。エラーをしても『大丈夫』と言ってくれた先輩たちのおかげで自信を持ってできた」と感謝を口にした。レギュラー遊撃手として出場していた春季都大会期間中の4月に右肩を脱臼。今大会は肩への負担を軽くするため三塁手として出場した。肩をかばうため一塁への送球もワンバウンド。「相手に狙われるのは分かっていた」。打球は無慈悲にも三塁に飛ぶ。3つの内野安打を許した5回裏2死一、二塁で交代が告げられるまで、全力でできることをやり抜いた。

 4月12日。守備練習中にダイビングキャッチで飛び込むと、右肩に鈍痛が走った。脱臼。全く球が投げられない。「夏に間に合わせるため」と同月末に手術し、5月末からようやくキャッチボールを始めて回復に努めた。6月中旬、小山台の伝統である大会登録20人を選ぶ部員内投票では、万全の状態でないことからメンバーから漏れた。それでも福嶋監督が「度胸があるしチャンスで打てる必要な選手」と推薦し、7月の開幕直前の登録変更では背番号「16」をもらった。

 決勝前にも、ベンチに入れなかった3年生から「けがもあったけど、頑張ってくれ」と背中を押された。だからこそ、チームメートの期待に応えたかった。「出してもらうからこそ、やってやろう」。3回表には三塁打も飛び出し、その裏の守備では意地のノーバウンド送球でアウトも取った。甲子園の夢にはあと1歩届かなかったが、表情には充実感があふれた。

 2年生で経験した決勝の大舞台。「次は自分たちの代で勝って甲子園に行って、先輩たちに恩返しをしたい」。来夏は佐藤晃が小山台を支える番だ。【戸田月菜】

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龍谷大平安が決勝進出 全試合コールド勝利/京都

<高校野球京都大会:龍谷大平安8-1東山>◇25日◇準決勝◇わかさスタジアム京都

 龍谷大平安が4年ぶりの夏の甲子園出場に王手をかけた。打線が14安打を放ち、春季大会準々決勝で敗れた東山を8回コールドで下した。

 強力打線はこの日も健在だった。初回、2死一、二塁から5番馬場友翔内野手(3年)が「センター返しを意識した」と中前適時打を放ち、先制に成功。2回にも2点を追加すると、4回には再び馬場の右越え適時三塁打などで3点を追加し、東山を突き放した。

 全試合コールド勝利での決勝進出は原田英彦監督(58)も「監督になってから初」。昨夏は決勝で京都成章に敗退。「100回大会にかける気持ち、(OBの)衣笠さんの死去とか、すべてがプラスに動いている。何が何でも(甲子園に)出たい」。頂点まであとひとつと近づいた。

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中越・山本11K完投締め、投打で新発田圧倒/新潟

中越対新発田 優勝を決め応援スタンドに向かってダッシュする中越ナイン

<高校野球新潟大会:中越10-1新発田>◇24日◇決勝◇ハードオフ・エコスタジアム新潟

 中越が2年ぶり11度目の優勝を決めた。初優勝を狙った新発田に10-1で快勝した。エース山本雅樹(3年)が前日23日の準決勝・新潟産大付戦に続く完投勝ち。6安打1失点、無四球で11奪三振の快投を見せ、100回記念大会の新潟の夏を締めくくった。11安打10得点の打線は3回表に先制した後、中押し、ダメ押しと隙を見せなかった。中越は2勝した94年以来の甲子園勝利を目指す。

 フィニッシュは全力で右腕を振っての直球だった。山本は新発田の最後の打者で、猛暑の中で投げ合った当摩信之介(3年)を空振り三振に仕留める。本塁に背中を向けながら、ガッツポーズ。そこに捕手の小鷹葵主将(3年)が抱きついたのを皮切りに、中越ナインの歓喜の輪ができた。

 「あ、終わったんだな、という感じ。試合終了の瞬間は、優勝したというのが浮かばなかった」。チームメートに囲まれ、ようやく頂点に立ったことを理解した。それほど試合に集中していた。「あまり球が走っていなかった」。140キロを連発するいつもの投球ではなかった。前日23日は新潟産大付相手に150球の熱投で6安打2失点の完投。体の重さ、球威のなさ。連投の疲労は隠せない。

 それでも焦りはなかった。「低めに変化球を集める」。直球を見せ球にスライダーで低めをつく。「丁寧に1人ずつ、アウト1個ずつ」。その結果が新潟産大付戦の10個を上回る11個の三振の山。逆に四死球は3からゼロに。準決勝後、本田仁哉監督(41)に「(決勝も)行けるか」と聞かれると、「行きます」と即答した。試合前に継投を考え、「いけるところまで山本で行くつもりだった」という本田監督も、最後は安心してエースに任せた。

 背番号「1」を背負った夏、「重かった」と言う。昨秋の新チーム結成時のエースで2枚看板の左腕・山田叶夢(3年)が左ひじを故障。本調子からは程遠い状態のまま夏の大会に入った。山本も春季大会で左ふくらはぎを負傷。急ピッチで夏に合わせた状態だった。それでも「山田の分も自分が投げないと」。今大会6試合中5試合に登板。2回戦の三条戦で6失点した後、体の開きを調整。準々決勝の長岡大手戦後は酸素カプセルに入って疲労回復に努めた。エースの自覚が細かな調整に表れた。

 チームにとっては昨年の雪辱を果たす優勝だ。昨年の決勝、日本文理に4-6で敗れた。当時のベンチ入りメンバーは山本、小鷹主将ら6人が残っている。「選手が悔しさを忘れずに1年間取りくんできた成果」。本田監督はナインの精神的な成長に目を細めた。

 中越は県内最多の11度目の優勝を決めた実力を、今度は甲子園で発揮する。一昨年、現3年生は観客席で応援していた。山本は「今度は自分が投げたいと思って見ていた」。それが現実のものになる。「もちろん甲子園で勝つことが目標」。100回記念大会、中越の94年以来の勝利のため、エースが聖地のマウンドに立つ。【斎藤慎一郎】

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水戸商・小林俊輔、家族が支え家族を支えた夏/茨城

4回表水戸商2死二塁、同点となる左前適時打を放つ水戸商・小林俊輔(撮影・伊作将希)

<高校野球茨城大会:常総学院5-1水戸商>◇24日◇準決勝◇ノーブルホームスタジアム水戸

 水戸商は、常総学院に敗れ準決勝敗退となった。高校通算63号を放った4番、小林俊輔外野手(3年)の夏が終わった。9回表2死、3番野上勇斗内野手(3年)が三ゴロに打ち取られると、小林俊はネクストバッターサークルでバットを片手にうずくまった。私立高を倒して、甲子園に行きたい-、夢にはあと2つ届かなかった。

 DeNA細川成也外野手(19)が明秀学園日立時代に打ち立てた茨城県最多本塁打記録とされる63本に並び、あと1本で更新というところだった。準々決勝の藤代戦では、3打席連続で死球を受け、右飛、敬遠気味の四球と全く打たせてもらえなかった。「準々決勝では周りに助けられて勝てた。準決勝では自分がチームを助けようと思っていた。俺がこの試合で1本本塁打を打てば、チームが勝つ力になれる。打ってやろうという気持ちだった」。しかし第1打席は四球、第2打席は詰まって左前適時打。第3打席、力を込めたフルスイングは空を切り、三振に終わった。

 ◇  ◇

 昨夏の1回戦で中央に敗れたところからが、この代のチームの始まりだった。「OBからも、『水戸商は終わった』と厳しい言葉をかけられて、何とか打破してやろう、その気持ちだけでした」。昨年8月、新チームが始動してから8試合連続で本塁打を放つなど、打撃面では好調をキープしていたものの、チームは秋季県大会で日立一に敗れた。「チーム全体としての打つ力が足りないなと思いました」。動画で見つけた花咲徳栄のハンマートレーニングに刺激を受け、選手たちで話し合った上でコーチに購入のお願いを申し出た。15キロのハンマーはなかなか市内では手に入らず、インターネット通販で購入。タイヤは市内のバス会社から寄付を受け、1日に200回ほどハンマーを振り下ろして全身の筋肉を鍛え上げた。西川将之監督(33)は「選手たちからやりたいって言ったんですから、徹底的にやりました」とにやり。春季県大会では4強入りを果たし、今夏準々決勝では小林嵩(しゅう)捕手(2年)にも満塁本塁打が飛び出すなど、チーム全体の打撃力の底上げにも確実に結びついていた。

 小林俊にとって、家族の応援が何よりの支えだった。試合の日には父三男さん(58)と一緒に家でトスバッティングを何球か打ち、感触を確かめてから球場に入った。この日の朝も、いつも通り父との時間を過ごした。母邦子さん(52)は食事面。夕飯時にどんぶり2杯のご飯を必ず食べさせ、スラッガーの体づくりを支えた。1杯目は白米、2杯目は好物の納豆をかけて食べた。弁当ではソフトボールほどの大きさのおにぎりを2つ。毎朝午前5時半に起き、「体を大きくして活躍してもらいたい」との思いを込めて握ってきた。

 水戸商に決めたのも、祖父母への強い思いがあった。「おじいちゃんとおばあちゃんに試合を見に来て欲しいから、水戸商にしました」。水戸市内に住む母方の祖父金沢順さん(87)と祖母安枝さん(83)は、小学生の頃から野球を応援してくれていた。「水戸で野球をやれば、見に来てもらえる」。県外の高校からの誘いも断った。

 「俊輔の野球を見ることが、おじいちゃんおばあちゃんの生き甲斐になっているんですよ」と邦子さんは言う。順さん、安枝さんともに、練習試合でも球場に足を運び、孫の雄姿をこの日も最後まで見届けた。小林俊は「応援されるチームで、茨城県代表として甲子園に出たかった。おじいちゃんとおばあちゃんがずっと来てくれているから、長い夏にしようと思っていたけれど…」。大粒の涙を拭いながら、悔しさをにじませた。「でも、やりきったかな」。3回戦では本塁打も打った。「大会を通して、自分のバッティングはできたかな。3年間やってきたものは出せたと思う」。常総学院との試合を終え、学校でのあいさつを済ませた後は祖父母宅に向かった。「応援ありがとう」。これまでの感謝を祖父母に伝え、高校野球に一区切りをつけた。

 まだまだ野球は終わらない。「立正大に行って野球を続けたいです」と大学でもプレーすることを希望している。高校野球で培った家族への感謝の思いを、新たなステージでまた体現するだろう。【戸田月菜】

 ◆小林俊輔(こばやし・しゅんすけ)2001年(平13)2月25日、水戸市生まれ。小学4年の時に上中妻ニューフレンズで野球を始め、友部シニアを経て水戸商。昨夏は捕手も経験したが、基本は中堅手。高校通算63本塁打。好きな野球選手は、「フルスイングが魅力的」とソフトバンク柳田悠岐。家族は父三男さん、母邦子さん、兄龍之介さん、泰輔さん、姉綾香さん。右投げ左打ち。175センチ、76キロ。

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常総学院が決勝進出 塙が1失点の好投/茨城

先発で力投する常総学院・塙雄裕(撮影・伊作将希)

<高校野球茨城大会:常総学院5-1水戸商>◇24日◇準決勝◇ノーブルホームスタジアム水戸

 春季関東大会4強の常総学院が水戸商に勝利し、決勝進出を決めた。

 2回裏無死三塁、5番斉藤勇人外野手(2年)の左適時安打で1点を先制。4回表に同点に追いつかれるものの4回裏、打者9人の猛攻で4点を追加し勝利を決定づけた。投げては先発した塙雄裕投手(2年)が8回7奪三振1失点で投げ抜いた。塙は「スライダーを低めに集めて、うまく引っかけられた。でも初回に先頭打者を四球で出してしまったが悔しい」と控えめに笑った。

 佐々木力監督(52)は塙の投球について「100点じゃないですか。やはり気持ちよく放ってて球数少なく最後まで行けて良かったです」と話した。25日に決勝が行われる。

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準決勝は明石商-小野、東播工-姫路工/西兵庫

西兵庫大会 組み合わせ

 西兵庫大会は23日、ほっともっとフィールド神戸などで準々決勝4試合が行われ4強が出そろうとともに、抽選で準決勝は明石商-小野、東播工-姫路工の対戦が決まった。

 春季大会を制した明石商は洲本を5-2で破り準決勝にコマを進めた。13年ぶりの甲子園を目指す姫路工は三田西陵を8-1の7回コールドで圧勝した。

 準決勝は25日、決勝は27日午後1時からほっともっとフィールド神戸で行われる。

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北照3番掛谷 天国の祖父に捧ぐV王手打/南北海道

札幌日大対北照 5回裏北照2死一塁、逆転の適時二塁打を放つ北照・掛谷(撮影・奥村晶治)

<高校野球南北海道大会:北照6-2札幌日大>◇21日◇準決勝◇札幌円山球場

 南北海道は準決勝2試合が行われ、北照が春季全道大会準優勝の札幌日大を6-2で下し、前回優勝の13年以来5年ぶりに決勝に進出した。同点の5回2死一塁で、3番掛谷(かけたに)和紀(3年)が勝ち越しの右翼線適時二塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。

 春夏連続甲子園を狙う駒大苫小牧は4-3で北海道栄に競り勝ち、07年以来11年ぶりの優勝に王手をかけた。今日22日、札幌円山で決勝を行う。

 やっと雄姿をみせられた。5回2死一塁、北照・掛谷は札幌日大エース木山の初球スライダーに食らいついた。「ずっとヒットが出なくて悔しかった。何としてもチームの役に立ちたかった」。一塁側スタンドには女手一つで育ててくれた母ゆかりさん(41)が見守っていた。打球は、その目の前を鋭く抜け、右翼線に転がった。大阪から駆けつけ、南大会初戦から観戦していた母は、3戦11打席目での息子の初安打に「ほっとしました」と目を細めた。

 中学1年の冬、最初に野球を教えてくれた祖父の修さんが、64歳の若さで急死した。「それから元気がなくなって。中学3年で、野球をやりに北海道の高校に行くという話を聞いて、遠いところだし、不安で仕方なかった」とゆかりさん。親元を離れ2年4カ月。たくましくなった姿に「1人で頑張ってきたことが分かりました」と喜んだ。

 祖父との約束まで、あと1勝に迫った。掛谷は「怖く厳しかったおじいちゃんがいたから、ここまで来られた。絶対に甲子園でプレーする姿を天国に届けたい」と前を向いた。優しく支えてくれる母、聖地への道を開いてくれた祖父への感謝の思いを、次の一戦にぶつける。【永野高輔】

札幌日大対北照 5回裏北照2死一塁、逆転の適時二塁打を放った北照・掛谷は塁上でガッツポーズ(撮影・奥村晶治)

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明石商9年連続8強入り 勢いづけた1年生/西兵庫

1年生ながら1番打者でチームを引っ張る明石商・来田(撮影・田口真一郎)

<高校野球西兵庫大会:明石商6-1姫路南>◇21日◇4回戦◇明石トーカロ球場

 優勝候補の明石商が10年から9年連続で8強入りを果たした。

 チームを勢いづけたのは、1年生のリードオフマンだ。1点先制した直後の2回2死二塁。来田(きた)涼斗外野手が左中間を破るタイムリー三塁打を放った。「1点止まりなら、苦しい展開になる。ここで打てば、楽になる。打ててよかった」。4回にも右前打を放ち、5打数2安打でチームの勝利に貢献した。

 俊足巧打の来田は入学直後の春季大会から1番打者に抜てきされた。近畿大会では初戦で大阪桐蔭と対戦。敗れたが、今秋ドラフトの目玉である根尾からヒットを記録した。明石商は昨年まで3年連続で夏の兵庫大会決勝で敗退。将来性豊かな1年生を加え、夏の甲子園初出場を狙う。

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明石商9年連続8強 1番来田2安打で貢献/西兵庫

<高校野球西兵庫大会:明石商6-1姫路南>◇21日◇4回戦◇明石トーカロ球場

 優勝候補の明石商が、10年から9年連続で8強入りを果たした。

 チームを勢いづけたのは、1年生のリードオフマンだ。1点先制した直後の2回2死二塁。来田(きた)涼斗外野手が左中間を破るタイムリー三塁打を放った。「1点止まりなら、苦しい展開になる。ここで打てば、楽になる。打ててよかった」。4回にも右前打を放ち、5打数2安打でチームの勝利に貢献した。

 俊足巧打の来田は入学直後の春季大会から1番打者に抜てきされた。近畿大会では初戦で大阪桐蔭と対戦。敗れたが、今秋ドラフトの目玉である根尾からヒットを記録した。明石商は昨年まで3年連続で夏の兵庫大会を決勝で敗退。将来性豊かな1年生を加え、夏の甲子園初出場を狙う。

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常総学院2発8強 2年生菊田、手塚が本塁打/茨城

常総学院対下館工 1回裏 ソロ本塁打を放ち、ベンチに笑顔で戻る総学院の菊田内野手(右)(撮影・戸田月菜)

<高校野球茨城大会:常総学院3-2下館工>◇20日◇4回戦◇ノーブルホームスタジアム水戸

 春季関東大会4強の常総学院が、本塁打2発で下館工との接戦を制し、8強入りを決めた。

 下館工に2点先制されて迎えた1回裏2死。3番菊田拡和内野手(2年)が甘く入った真ん中の直球を引っ張り、左方向への特大本塁打を放った。2年ながら通算25本を打つスラッガーは1点差とする1発に「チーム全体でつなぐ打撃を意識した。打った瞬間に、行ったなと思いました」と笑みを浮かべた。2回裏には手塚悠内野手(2年)が左翼スタンドへ2ランを放ち、3-2と逆転した。

 本塁打のみでの得点となった試合を振り返り佐々木力監督(52)は「もう少しタイムリーか何かで点を取ってもらいたかった」と話した。さらに内野ゴロを的確にさばきいた下館工の谷内真遊撃手(3年)について「あのショートは見習うべき守備だった。見本になるようなショートだった」と話し、賛辞を送った。

 準々決勝は22日、中央と対戦する。

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智弁和歌山、日大三など快勝/全国注目カード詳細

<高校野球地方大会>◇19日

 高校野球地方大会の注目カードを速報。智弁和歌山、東海大相模、日大三などが快勝。長野では昨夏代表の松商学園が準々決勝で涙をのんだ。

和歌山3回戦:智弁和歌山14-2箕島

チーム
智弁1014
箕島

センバツ準優勝の智弁和歌山と古豪・箕島が対戦。5回コールドで智弁和歌山が大勝

【試合経過】

智弁は1回、1死一、二塁から4番文元の適時二塁打で1点を先制

智弁先発は初戦で6回を無安打無得点に抑えたエース平田

箕島は1回、1番がいきなり左二塁打も無得点

智弁は3回、文元、冨田の連打で一、二塁。黒川の中越え適時二塁打で2点目。なおも四球で満塁とし東妻の適時二塁打で2点、平田の犠飛、西川、文元の適時打で7-0。さらに押し出し四球、根来の3点二塁打で11-0

智弁は4回、2死から冨田、黒川の適時打で13-0

箕島は4回、2点を返す

智弁は5回、捕逸で1点加え14-2

東東京4回戦:江戸川3-0大島

チーム
江戸川
大 島

大島の快進撃止まる。江戸川と投手戦を続けたが9回に力尽きた

広島2回戦:広陵19-0松永

チーム
松永
広陵1519

広陵が2戦連続コールド勝ちで3回戦へ

長野準々決勝:岡谷南6-3松商学園

チーム
岡谷南
松 商

連覇狙う松商学園が準々決勝で涙。直江投手、2年連続甲子園ならず

西千葉4回戦:習志野3-0船橋

チーム
船 橋
習志野

V候補・習志野が完封勝ちで8強

船橋対習志野 先発で力投する習志野・飯塚脩人(撮影・伊作将希)

船橋対習志野 4回裏習志野無死一、三塁、先制となる右犠飛を放つ習志野・鈴木空吾(撮影・伊作将希)

南北海道準々決勝:駒大苫小牧8-1北海

チーム
北海
駒苫

センバツ出場の駒大苫小牧が快勝。北海、コールド負けで4連覇成らず

北海対駒大苫小牧 3回裏駒大苫小牧2死満塁、弓田の走者一掃二塁打で生還し歓喜する一塁走者の川口(撮影・黒川智章)

栃木準々決勝:青藍泰斗5-0宇都宮南

チーム
青藍
宇南

プロ注目捕手・益子の青藍泰斗が2年連続4強

東東京4回戦:帝京6-2順天

チーム
順天
帝京

帝京が2戦目。白石投手が2失点完投

順天対帝京 先発登板する帝京・白石結太(撮影・河田真司)

京都4回戦:龍谷大平安21-0大谷

チーム
平安21
大谷

龍谷大平安が21点を奪い8強入り

龍谷大平安対大谷 5回表2死三塁 龍谷大平安の主将の松田憲之朗が左越え適時二塁打を放つ

龍谷大平安対大谷 5回コールド勝ちで校歌を斉唱する龍谷大平安ナイン

宮城2回戦:仙台育英8-1気仙沼向洋

チーム
向洋
育英

不祥事のため春季大会に出場できなかった仙台育英が夏初戦コールド勝ち

気仙沼向洋対仙台育英 今年初の公式戦に勝利し、一塁側スタンドにあいさつへ行く仙台育英ナイン

気仙沼向洋対仙台育英 先発し3回無失点に抑えた仙台育英のエース田中(撮影・高橋洋平)

西東京5回戦:日大三13-2駒大高

チーム
日大三13
駒大高

V候補の日大三がコールド勝ちで8強入り

日大三は1回、日置の適時打などで先制

4回無死二塁、二塁打を放つ日大三・日置(撮影・久保賢吾)

4回無死二、三塁、適時二塁打を放つ日大三・大塚(撮影・久保賢吾)

駒大高戦に先発した日大三・中村(撮影・久保賢吾)

東兵庫2回戦:報徳学園10-0神戸甲北

チーム
甲北
報徳10

報徳学園・小園遊撃手はドラフト上位候補。10-0で快勝

神戸甲北対報徳学園 1回裏報徳学園無死、中越え二塁打を放つ小園海斗(撮影・白石智彦)

長崎準々決勝:創成館4-0長崎日大

チーム
創成館
日 大

V候補の創成館が強敵長崎日大を破り4強入り

創成館対長崎日大 創成館先発の川原陸は4回を2安打無失点に抑える(撮影・浦田由紀夫)

創成館対長崎日大 創成館2番手の戸田達也が5回を投げ1安打無失点に抑える(撮影・浦田由紀夫)

鹿児島4回戦:鹿児島実4-1鹿児島城西

チーム
鹿実
城西

創部100周年の鹿実が半端ない大迫の母校・城西を破り8強

北神奈川3回戦:東海大相模9-0大和南

チーム
大和南
相 模

V候補・東海大相模が2戦目。1年生4番西川の豪快弾などでコールド勝ち

東海大相模対大和南 3回裏東海大相模1死一、二塁、左越え場外本塁打を打つ4番・西川(撮影・松熊洋介)

石川3回戦:遊学館5-4金沢

チーム
遊学館
金 沢

強豪対決は遊学館が競り勝つ

福島準々決勝:聖光学院7-1いわき光洋

チーム
聖光学院
いわき光

12連覇目指す聖光学院が4強入り

広島2回戦:広島新庄12-0尾道東

チーム
新 庄12
尾道東

V候補・広島新庄がコールド発進

京都4回戦:乙訓9-2日星

チーム
乙訓
日星

センバツ出場の乙訓が8強。準々決勝の相手は龍谷大平安

乙訓対日星 5回表2死満塁、乙訓の富山太樹は右翼線に3点適時二塁打を放つ

乙訓対日星 乙訓先発の富山太樹

岩手準々決勝

一関学院9-0岩谷堂

花巻東4-3福岡

盛岡大付6-5盛岡商

盛岡市立13-11黒沢尻工

山梨準々決勝

東海大甲府11-4甲府城西

帝京三3-2日川

香川準々決勝

観音寺一10-8三本松

高松8-7琴平

英明10-2高瀬

観音寺総合12-0丸亀城西

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